2017NBAドラフト:上位候補のPGとNBAのトップPGを比べてみる。

PGが豊作な年と言われている今年のNBAドラフト。中でも上位指名が予想されるのがマーケル・フルツ(ワシントン大)、ロンゾ・ボール(UCLA)、ディアーロン・フォックス(ケンタッキー大)、デニス・スミスJr(ノースカロライナ州立大)の4名。

この中ではフルツが現時点では最も高い評価を得ていますが、ドラフトの指名順位が後の活躍と直結するとは限りません。誰が将来活躍するかを予想するために、今年の状指名候補の4人のフレッシュマンPGとNBAで活躍するトップPGの身体とカレッジ1年目のスタッツを比較してみました。

身長・体重・ウイングスパン


※フルツとフォックスの身長は靴込・他の選手は裸足での身長

ジョン・ウォールは2009年から始まったドラフトコンバインにおいて、PGとしては歴代5位のウィングスパンを記録していますが、フルツのウイングスパンはウォールを更に上回ります。

ボールの計測値は2014年の数字ですが、2013年の計測値からほぼ数字が伸びていないため、ボールの身長は言われている程大きくは無い可能性が高いと思っています。スミスもサイズ不足を補う程のウイングスパンは無く、フォックスのウイングスパンも特筆するものではありません。

ウェスト・ブルック、リラード、ウォールの3人は身長と比較しウイングスパンが非常に長いという身体的特徴を持っていますが、今年のドラフト上位指名候補4人の中で、同様の身体的特徴を持つのはフルツのみとなっています。

カレッジでのスタッツ








※ウェストブルックのみ大学2年次のスタッツでその他は大学1年次のスタッツ

大学1年次のスタッツを見てみます。ウェストブルックは大学1年目の平均出場時間が9分の控え選手だったため、大学2年次のスタッツで比較しています。

気になるのが赤字にしたボールとフルツのFT成功率。共に3PT成功率は4割越えとアウトサイドを得意とする2人ですがFT成功率は6割台とかなり寂しい数字。

FT成功率はシュートの上手さの代表的な指標の1つカレッジでは他の選手との実力差が大きいため確率の良いシュート打てていますが、NBAレベルのディフェンスの中ではシュートの成功率を大きく落とすことが懸念されます。

一方で3PT成功率が24.6%と壊滅的だったフォックスはFT成功率は73.6%と標準レベル。
数字程はアウトサイドシュートも悪くは無いかもしれません。

スミスに関してもFTは70%越えで一定水準を満たしており、ウイングスパンは平凡なもののスティールに関してもこの中で最も優れた数字を残しており、ディフェンスでのサイズ不足の懸念も身体能力でカバー出来そうな気がしています。

NBAで成功するのはスミスとフォックスか。

今年のNBAオールスターに出場したPG全員がFT成功率は80%越え。テンポが早くガードにも得点が求められる現代バスケではシュートの上手さはPGの必須要素。

2016年のドラフトで5位指名を受けミネソタティンバーウルブズに指名されたクリス・ダンは大学NO1PGと評され、新人王の有力候補と目されていましたが、期待された活躍は出来ず。

身体的にはジョン・ウォールを上回る身長・ウイングスパンを記録していましたが、彼も大学3年間で1度もFT成功率70%を上回ったことの無かった選手。

PGがNBAで活躍するためには恵まれた身体以上にシューティング精度が大きく影響するとすると、今年のNBAドラフト上位指名候補とされる4人のPGの中で活躍するのはスミスとフォックスが有力ではないでしょうか。

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