2018-2019シーズン展望:スーパースターを集めたデューク大


2015年にジャリル・オカフォー、ジャスティス・ウィンズロウ、タイアス・ジョーンズの3人のフレッシュマンをチームの中心に据え、NCAAトーナメントを制したデューク大。
その後もデューク大には多くの有望フレッシュマンが入学し、one and doneでチームを去って行きましたが、2015年以降デューク大はFinal4進出を果たすことが出来ていません。

昨季もマービン・バグリー、ウェンデル・カーターJr、ゲイリー・トレントJr、トレボン・デュバルの4人のフレッシュマンに加え、大黒柱のグレイソン・アレンというタレント軍団を擁し、NCAAトーナメントに臨みましたが、Final4を目前にしてカンザス大に敗戦。

今季も有望なフレッシュマンを獲得したデューク大ですが、2015年以来となるFinal4進出を果たすことが出来るでしょうか。

5人の有望フレッシュマンが加入


今年のデューク大にはESPNランキング1位のR.J・バレット、2位のザイオン・ウィリアムソン、3位のキャメロン・レディッシュ、17位のトレイ・ジョーンズ、41位のジョーイ・ベイカーが加入。
高校TOP3全員をかっさらう反則的なリクルートを見せました。

昨季はポジションの異なるフレッシュマンを獲得しましたが、今季はウイングの選手が集中。
プレーエリアを上手くシェアできるかが課題の1つとなりそうです。

昨季から続く懸念


プレシーズンを前にカナダ遠征を敢行したデューク大。
レディッシュとジョーンズは怪我で欠場しましたが、バレットとウィリアムソンが2人揃って大暴れ。
3戦全勝でカナダ遠征を締めくくりました。

一方で昨季も懸念事項となったディフェンス、ベンチメンバー層には不安が残る内容。
オフェンスもバレットとウィリアムソンの個人能力頼みで、上級生のステップアップが待たれます。
また、ジョーンズが不在だった今回の遠征では、PGの選手層の薄さも目に付きました。

昨季も2-3ゾーンの粗が目立ちましたが、今年はインサイドの層が昨季より薄い分、ディフェンスではウィリアムソンの奮起がキーとなりそうです。

序盤から厳しいスケジュール

今季のデューク大のシーズン開幕戦の相手はデュークと同じく多くの有望フレッシュマンを擁するケンタッキー大。
昨季から出場時間を得ていたプレイヤーに加えスタンフォード大からの転校生のリード・トラビスも加入し、経験値や選手層の厚さはデューク大よりも上。
デューク大にとっては厳しい戦いとなることが予想されます。

11月19日からは招待トーナメントのマウイインビテーショナルに参戦。
このトーナメントにはゴンザガ大やアリゾナ大、オーバーン大等の強豪校も出場。
決勝まで残ればゴンザガ大との対戦が濃厚。
昨季からの主力が多数残り、経験値で上回るゴンザガ大に分がありそうです。
デューク大対ゴンザガ大戦が実現すれば、ウィリアムソン対八村のマッチアップも。

序盤から強豪との対戦が目白押しで経験不足のデューク大にとっては厳しいスケジュール。
シーズン終盤の仕上がりには、序盤戦での経験が大きく影響してくるでしょう。

キープレーヤーはウィリアムソン、エース兼Xファクターはバレット

昨季と比較し、インサイドの層が薄いデューク大。
昨季も穴だらけだったデューク大の2-3ゾーンのインサイド。
ディフェンス面でのウィリアムソンの奮起が、デューク大の成功の1つのキーとなるでしょう。

今季のデューク大のエースとなるのは、高校NO1プレーヤーのバレット。
気持ちの入った時は誰にも手の付けられない爆発力を見せるバレットですが、スイッチがオフの試合も...。
高校時代にはチームの窮地を何度も救ってきた絶対的エースのバレットの爆発次第で勝敗が決まる試合も少なくないでしょう。

絶対的リーダーの不在

2015年にデューク大がNCAAトーナメントで優勝して以降、2016年のビラノバ大、2017年のノースカロライナ大、2018年のビラノバ大と上級生を中心にしたチームがNCAAトーナメントを制しています。

昨季のデューク大には、グレイソン・アレンというシニアの絶対的リーダーがいましたが、今季のデューク大にはチームの核となる上級生が見当たりません。
幾ら有望なフレッシュマンを揃えても、経験を重ねた上級生主体のチームには敵わないのが現在のカレッジバスケ。

上級生の成長無くして、今季のデューク大の成功はあり得ないでしょう。
今季のデューク大も、昨季同様Elite8が限界かなと予想します。

新入生のバレットは高校時代にチームを全米招待優勝に導いた"チームを勝たせる選手"ですが、フレッシュマンだけで勝てる程、カレッジバスケは甘くありません。
とか言っておきながら、この予想を裏切ってデューク大がフレッシュマンパワーでNCAAトーナメントで優勝を飾ってくれても、それはそれで面白いなと思っていたりします。

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