ザイオン・ウィリアムソンがデューク大をSWEET16へ牽引


NCAAトーナメント2回戦でEast Region第1シードのデューク大は同第9シードのセントラルフロリダ大(UCF)と対戦。

下馬評ではデューク大有利ではありますが、UCFのインサイドには公称伸長228.6cmのタコ・フォールが君臨。
フォールはトーナメント初戦の対ヴァージニアコモンウェルス大戦でも、13得点18リバウンド5ブロックと圧倒的な存在感を発揮しています。

この試合でもフォールは試合開始早々にオフェンスリバウンドからダンクを叩き込む等、インサイドを支配。
ウイングのオーブリー・ドーキンスも高確率でアウトサイドを沈め、デュークを追い込みます。

終盤はUCF優位で進んだ試合でしたが、土壇場でザイオン・ウィリアムソンのバスケットカウント、RJ・バレットのゴール下でデューク大が逆転。
77-76でSWEET16への出場を決めています。


ザイオンが32得点11リバウンドの大暴れ



立ち上がりに主導権を握ったのはUCF。
フォールがインサイドを支配し、オーブリーが高確率で得点を重ね、デューク大からリードを奪います。
対するデューク大もフォールがファールトラブルでベンチに下がると、ディフェンスのプレッシャーを強め逆転。
前半の終盤にもスモールラインナップでフルコートディフェンスを仕掛け、デューク大が44-36で8点リードを奪い前半を終えます。

後半に入るとフォールが戻ってきたことで、デューク大のFG成功率が低下し、UCFがジリジリと点差を詰めます。
フォールは4つ目のファールを吹かれベンチに退きましたが、終盤にフォールが戻ってくると、UCFの3PTが当たり出し遂に逆転。
デューク大を追い詰めます。

76-73でUCFが3点リードの場面で、ザイオンがドライブからフォール相手にバスケットカウントを獲得。
フォールをファールアウトに追い込むと同時に、試合時間残り14.4秒で1点差に詰め寄ります。
ザイオンはこのフリースローをミスしますが、オフェンスリバウンドを奪ったバレットがレイアップを沈め、デューク大が77-76と土壇場で逆転に成功します。

試合時間残り8.1秒からのオフェンスでUCFはガードのBJ・テイラーがドライブからシュートを狙いますが決まらず、オフェンスリバウンドをフォローしたドーキンスのシュートもリングから零れ落ち勝負あり。
77-76でデューク大がSWEET16に生き残りました。

終盤にはUCFが速攻でリードを広げる決定的な場面をミスしたり、デュークが大事なフリースローをミスしたりとどちらに転んでもおかしくない試合でした。
フォールの存在感の大きさはコート上の誰にも劣らず、ドーキンスのプレーもデューク大を十分に破り得るパフォーマンスでした。

試合を動かすドライブを決めたザイオンですが、そのプレーに関して
"コーチKに君はこの時の為にいるんだと言われたら、それ以上の自信になることはない。
バスケットに向かっていた時、必ず決まると分かっていた。"
と男前なコメントを残しています。

父子でデューク大を追い詰めたUCF

UCFのヘッドコーチであるジョニー・ドーキンスはデューク大の卒業生。
卒業後はドラフト1巡目でNBA入りを果たし、選手としてのキャリアを終えた後はデューク大でコーチングスタッフも務めました。

2008年からスタンフォード大でヘッドコーチを務め、2016年にUCFに。
息子のオーブリーも父を追って、2016年にミシガン大からUCFに転校。
この試合ではオーブリーが32得点の活躍を見せ、親子でデューク大を追い詰めましたが、後一歩及びませんでした。
最後のオーブリーのプットバックは決まっていてもおかしくなかったシュートだけに、その差は紙一重でした。

デューク大は次戦で同カンファレンスに所属するヴァージニア工科大と対戦。
レギュラーシーズンの対戦では、ザイオン不在ではありましたが黒星を喫しており、予断を許さない相手です。


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