"史上最強"の強さを誇った2019-2020シーズンのモントバードアカデミーのお話

近年、多くの選出を輩出しているフロリダ州のモントバードアカデミー。

NBAの未来のスター候補であるディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレットもモントバードの卒業生です。

2013年から2015年には、ラッセルやシモンズを擁し、実質的な全米高校No1決定戦、Dick's Nationals(現在はGEICO Nationals)を3連覇。

直近でも、RJ・バレットが最上級生だったシーズン2017-2018にも、シーズンを無敗のまま全米招待を制覇するパーフェクトシーズンを達成。

これまで何度も全米No1に輝いてきたモントバードですが、2019-2020シーズンの強さは、ちょっと桁違い。

新型コロナウイルスの影響でシーズン半ばで終了し、全米招待が開催されることはありませんでしたがが25勝0敗で無敗。その内、点差が1桁だったのは2019年12月23日の対IMGアカデミー戦のみ。

シーズン平均で1試合39得点もの得失点差を付け、高校バスケ史に残る強さを見せつけました。

今回はそのモントバードの主力メンバーをまとめておこうかなと。念の為ですが、学年(class of ~)は卒業年を表している。

タレント揃いの主力プレーヤー

まずは、このシーズンの主力プレーヤーの概要とハイライトから。

マクドナルドオールアメリカンにも選出されたケイド・カニングハム、スコッティ・バーンズ、デイロン・シャープを中心に、オールラウンド且つ、献身的なプレーヤーが揃いました。

ケイド・カニングハム

学年:class of 2020
ESPNランキング:3位
ポジション:PG
身長:198.1cm
主な個人賞:ネイスミス賞/MaxPreps最優秀選手賞/マクドナルドオールアメリカン/ジョーダンブランドクラシック/フープサミット
進学先:オクラホマ州立大


スコッティ・バーンズ

学年:class of 2020
ESPNランキング:4位
ポジション:PF
身長:203.2cm
主な個人賞:/マクドナルドオールアメリカン/ジョーダンブランドクラシック/フープサミット
進学先:フロリダ州立大


デイロン・シャープ

学年:class of 2020
ESPNランキング:11位
ポジション:C
身長:208.3cm
主な個人賞:/マクドナルドオールアメリカン/ジョーダンブランドクラシック/フープサミット
進学先:ノースカロライナ大


モーゼス・ムーディー

学年:class of 2020
ESPNランキング:38位
ポジション:SG
身長:195.6cm
進学先:アーカンソー大


ゼブ・ジャクソン

学年:class of 2020
ESPNランキング:71位
ポジション:SG
身長:188cm
進学先:ミシガン大


ライアン・ネムハード

学年:class of 2021
ポジション:PG
身長:185.4cm


ラングストン・ラブ

学年:class of 2021
ESPNランキング:27位
ポジション:SG
身長:193cm


ダリク・ホワイトヘッド

学年:class of 2022
ESPNランキング:7位
ポジション:SG/PG
身長:195.6cm


ケイレブ・ヒュースタン

学年:class of 2022
ESPNランキング:4位
ポジション:SF/SG
身長:203.2cm


群を抜いたチーム力で他チームを圧倒

数々の個人賞を獲得した高校バスケ界のベストプレーヤーの1人、ケイド・カニングハムを中心にオールラウンドなハードワーカーのスコッティ・バーンズ、ゴール下の守護神デイロン・シャープを中心に、他のチームを寄せ付けない強さを誇ったモントバード。

中心はカニングハムやバーンズでしたが、大型シューターのケイレブ・ヒュースタンや、完成度の高いスコアラーのモーゼス・ムーディと、他校であれば全員がエース級のプレーヤー達。

特筆すべきは、これだけのタレントを擁しながらも個の力に頼らず、高校生とは思えない大人びたチームバスケを展開していた点でしょう。

本来、高校レベルであれば20~30得点を軽々と取ることの出来るタレント達がボールをシェアし、確率の高いシュートを狙うモントバードのオフェンスは、並に乗ると手の付け様は無く。

全米中の強豪校相手に、無慈悲なまでの実力差を見せつけていきました。

スターティングメンバ―は
  • PG:ケイド・カニングハム
  • SG:モーゼス・ムーディ
  • SF:ケイレブ・ヒュースタン
  • PF:スコッティ・バーンズ
  •   C:デイロン・シャープ
の5人。

平均身長は201.7cm(公称)とNBAチームの様なサイズで、技術だけでなくフィジカルでも対戦相手を苦しめ、オフェンスだけでなくディフェンスでも対戦相手を圧倒。

ベンチメンバーも各学年屈指の選手が。

ダリク・ホワイトヘッドは獣の様なクイックネスと推進力で速攻で無類の破壊力を見せ、フロリダ大で活躍するアンドリュー・ネムハードを兄に持つライアン・ネムハードは巧み且つ強気なゲームメイクでチームを牽引。

ゼブ・ジャクソン、ラングストン・ラブもスターティングメンバーに見劣りしない実力があり、控えプレーヤーだけでも全米の強豪と渡り合ってしまうでしょう。

卒業生がカレッジを席巻中

上に挙げたclass of 2020のプレーヤー達は皆NCAAディビジョン1の強豪カレッジに進学を予定。モントバードアカデミーの卒業生達の多くは、カレッジでも顕著な活躍を。

八村塁の出身校であるゴンザガ大でプレーするフィリップ・ぺトルセフもモントバード出身で、RJ・バレット共にチームの全米招待優勝に貢献。

フロリダ大のアンドリュー・ネムハード、ジョージア工科大のマイク・デボーもモントバードの出身です。

昨年カレッジに入学した選手でもメンフィス大のプレシャス・アチュワ、マイアミ大のハロルド・ビバリーも1年目から印象的な活躍を見せています。

モントバードはオールラウンドなプレーヤーの育成に長けており、現在のバスケットボールのトレンドにマッチしていることも、卒業生の活躍の一因かなと。

今年カレッジに入学するclass of 2020のプレーヤーではケイド・カニングハム、スコッティ・バーンズ、デイロン・シャープがone and doneで1年後のNBAドラフトへのアーリーエントリーが有力視されますが、主力プレーヤーは皆NBA候補生。

確かな実績を残し、現在のトレンドにマッチするプレーヤーを輩出し続けるモントバードには、今後も全米屈指の有望なタレントが集まり続けるでしょう。

コメント

  1. このチーム本当お気に入りですわ。プレーがもうベテラン並みで、穴がない。あとメンバーが豪華すぎる。このチームって敗北した事ありますか?

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    1. コメントありがとうございます。

      2019-2020シーズンは途中で終わってしまいましたが、無敗のままでした。

      今年も有望な転校生が加入し、面白いチームになりそうです。

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    2. 2020-2021シーズン、現時点で全米で1番強いのはどこだと思います?試合とかあんまりなく、メンバーが入れ替わる可能性があって判断しづらいかと思いますがどのチームだと思います?

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    3. 今年も僕の推しはモントバーデです。
      昨シーズン程の絶対的な選手層はありませんが、ローテーション入りしていたプレーヤーが4人残り、そこにclass of 2022のNo1ビッグマンのジェイレン・デューレンが加入しました。

      対抗馬はIMGかなと。インサイドの層はモントバーデを上回り、高校トップレベルのガード、ジェイデン・ブラッドリーが加入しています。

      個々のタレントレベルではIMGですが、チームとしてはモントバーデと予想します。

      大穴はレブロン以来最高の高校生とも称されるイマニ・ベイツを擁するイプシプレップ辺りでしょうか。

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