今年No1のセブンフッター、USCのエバン・モーブリーがNFTでアーリーエントリーを表明

USCのフレッシュマン、エバン・モーブリー。7フッターのビッグマンながら、高い運動能力とオールラウンドなスキルを誇るモーブリーはカレッジバスケで躍動。USCが所属するカンファレンスのPac-12で史上初となるPOY、DOY、FOYの主要個人賞3冠を獲得し、NCAAトーナメントではチームをElite8に牽引した逸材だ。

今年のNBAドラフトでも上位指名が濃厚なモーブリーはアーリーエントリーを表明。彼のアーリーエントリーに驚く事はないが、注目すべきは彼がアーリーエントリーを表明した21秒の映像がNFTとして売りに出されている事だろう。

 

これでモーブリーのカレッジシーズンも終わりという事で、彼のカレッジ入りからフレッシュマンシーズンまでも合わせてまとめておきます。


NFTでアーリーエントリーを表明した史上初のプレーヤーに

 

USCのフレッシュマン、エバン・モーブリー。おそらく、NFTでNBAドラフトへのアーリーエントリーを表明した史上初のプレーヤーだろう。

NFTはNonfungible Tokenの略で日本語では非代替性トークンと訳されるデジタル資産の1種。最近その熱は高まっており、オークションなどで高額で取引され、話題になっている。(NFTに関しては、ご自身で調べて頂いた方が正確な情報が把握出来ると思いますのでご了承を)

今回、モーブリーがアーリーエントリーを表明した21秒の動画も"League Bound"とタイトルが付けられ、NFTとしてNFTのマーケットであるOpenSeaにオークション形式で売りに出されている。OpenSeaでの取引には仮想通貨のイーサリアムが使用されている様で、現在の入札価格は0.666(USドル換算で1,611.57ドル)。オークションの終了は日本時間2021年4月20日の予定だ。

今後のNFTの発展次第やモーブリーの活躍次第では、NFTでのアーリーエントリー表明という唯一無二のデジタル資産として、その価値は跳ね上がるかもしれない。

何だか凄い時代になってきましたね。これまでもカレッジへのコミットを公表するのに、オリジナルの映像を作ってSNSに投稿なんて事はよくあったけれど、今度はその映像が暗号資産として売りに出されるとは。これが新たなトレンドになるのでしょうか?

カレッジバスケを追っているだけで、新しい情報が入ってくるのは有難いですが、時代に取り残されない様にキャッチアップせねば。

高校No1ビッグマンとして鳴り物入りでUSCへ

ESPNによる有望プレーヤーランキングで高校時代に同学年の3位にランクされたエバン・モーブリー。カリフォルニア州のランチョクリスチャンスクールでプレーし、高校最優秀選手の1つである、Morgan Wootten National Player of the Year も受賞。2018年のU17、2019年のU19 と2つの世界大会でUSA代表として世界制覇も経験している。

当然、多くの強豪大学かれリクルートを受けたモーブリーだが、彼の父であり元NBAプレーヤーでもあるエリックがアシスタントコーチを務め、1学年上でマクドナルドオールアメリカンにも選出された兄のアイザイアが在籍しているUSCへの進学を決めたのは当然の流れといえるだろう。

カンファレンス史上初となる3大個人賞の同時受賞を達成

大きな期待を背負ってUSCに入学したモーブリーは平均16.4得点8.7リバウンド2.4アシスト2.9ブロックを記録し、期待に違わぬ活躍を見せてくれた。7フッター級の身長に加え、長いウイングスパンと高い運動能力に恵まれたモーブリーによる、インサイドプレーヤーとは思えぬオールラウンドなプレーは数字以上に大きなインパクトを残した。

モーブリーは所属カンファレンスのPac-12で史上初となるPOY(最優秀選手賞)、DPOY(最優秀ディフェンス選手賞)、FOY(最優秀新人選手賞)の3大個人賞の同時受賞を達成。メジャーカンファレンス(強豪カンファレンス)で、モーブリー同様に3大個人賞を同時受賞したのは過去にアンソニー・デイビスのみで、メジャーカンファレンス史上2人目の快挙だ。


NCAAトーナメントでもFinal4目前でゴンザガ大に屈するも、USCを2001年以来となるElite8に牽引。確かな実績を残し、シーズン終了後にNBAドラフトへのアーリーエントリーを表明した。

7フッターのオールラウンダーだがフィジカルには懸念も

7フッターの身長を有するモーブリーだが、スキルセットはその身長に似つかわしくなく、ハンドリングやパスセンスにも優れ、時にウイングの様なプレーも見せてくれる。カレッジのフレッシュマンでモーブリー程スキルが仕上がっているビッグマンは稀で、今年のドラフト候補の中では、間違いなく最も評価の高いビッグマンだ。

一方で華奢なフィジカルは大きな課題。USCのプロフィールに記載されているモーブリーの体重は215lbs(97.5kg)で100kgにも満たない。昨年のドラフト2位指名を受けたジェームズ・ワイズマンも屈強なフィジカルを誇るタイプでは無いが、チームのプロフィールに記載されている体重は240lbs(108.9kg)。高校時代からずっと細いままで来た事を考えると、劇的な改善も期待しづらい。

NBAのインサイドでも十分通用する高さを持つモーブリーだが、体重を考えるペイントエリアを主戦場とするのでは無く、より広いエリアでプレーするタイプとなりそうだ。

予想指名順位は1巡目3位以内

上述の通り、今年のドラフト候補生の中で、1番高い評価を受けるビッグマンであるモーブリー。1巡目5位以内での指名は固く、恐らく3位以内で指名されるだろう。

オールラウンドなスキルを備えるモーブリーだが、NBAでは器用貧乏となる可能性もあり、活躍には数年の時間を要する可能性も高いと見ている。そもそも、ドラフト上位級のビッグマンとなると、高校では勿論NCAAディビジョン1と言えど高さや運動能力で対抗出来るプレーヤーは稀。NBAではそういった特別なビッグマンがしのぎを削っており、ビッグマンは適応までにガードやウイング以上に時間が掛かっても仕方ないと僕は考えている。

とは言え、既にオールラウンドなスキルセットを備えているモーブリーは、後はそれを磨いていくだけ。攻守にマルチなエリートプレーヤーとして、近い将来NBAでも躍動している事だろう。


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