コーチK最後のホームゲームでデューク大はUNCに敗戦

デューク大の男子バスケットボールチームのヘッドコーチ、"コーチK"ことマイク・シャシェフスキー氏。

コーチとしてのNCAAディビジョン1最多勝記録を保持するカレッジ史に名を残す名将は、今シーズンを持っての勇退が決まっている。

現地3月5日、デューク大は本拠地キャメロンインドアスタジアムでコーチK最後のホームゲームを迎えた。

対戦相手はデューク大最大のライバル、ノースカロライナ大(UNC)。

デューク大にとって、絶対に負けられない戦いで、フレッシュマンのパオロ・バンケロが躍動。主導権を握ったデューク大だったが、終盤UNCにスパートを許し、81-94で黒星を喫した。



歴史的な一戦にコーチK門下生が集結


カレッジ史に残る名将、コーチK最後のホームゲーム、そして対戦相手はUNCとあって、この試合の注目度の高さは桁外れ。

諸説が流れているけれど、チケットの平均価格は5,000ドルを超えたと言われている。

この世紀の一戦に、クリスチャン・レイトナー、グラント・ヒル、エルトン・ブランド、JJ・レディック等、コーチKの門下生が集結。

コーチKの入場の際には、門下生達が花道を作り、コーチKを迎え入れた。

パオロ・バンケロの活躍で主導権を握る


立ち上がり、プレッシャーからか動きの固かったデューク大はUNCに4-11でスタートダッシュを許す。

徐々にギアが上がり始めたデューク大は、パオロ・バンケロが躍動。

UNCのインサイドプレーヤーにはスピードとスキルで、ウイングプレーヤーに対してはパワーで優位に立ち、スコアリングにアシストに八面六臂の活躍。

バンケロは前半だけで15得点を叩き出し、デューク大が41-39の2点リードで前半を終えた。

UNCのケイレブ・ラブが流れを引き寄せる

後半もデューク大が優位に試合を展開。

流れを掴みたいUNCは前半、ほぼ完ぺきに抑え込まれた司令塔のケイレブ・ラブがスティールからの速攻等、アグレッシブなプレーで活路を見出す。

後半残り10分36秒での56-61から、2分弱で9-0のランを仕掛け、65-61と逆転に成功。

守っては前半やりたい放題やられたバンケロを相手にUNCのインサイド陣が奮起。後半は8得点(計23得点)に抑え込んだ。

逆転に成功したUNCはその後もブラディ・マネク、RJ・デイビスが安定して得点を重ね、再逆転を許さず。

追いすがるデューク大を突き放し、94-81で勝利。2月5日の対戦UNC本拠地での対戦では、デューク大に67-87で20点差の大敗を喫していたが、その借りを返した。

UNCはインサイドの柱、アルマンド・ベイコットがゲームハイタイの23得点7リバウンドの活躍で攻守に貢献。サイズ、身体能力に勝るデューク大のインサイド陣相手に互角以上に渡り合った。

UNCでは、マネク、デイビス、ラブの3人も20得点以上を記録。バランスの良いオフェンスで、デューク大今季最多失点となる94得点を積み上げた。

また、FT成功率86.4%、TO5個と試合を通して高い集中力を維持し、この大一番に今季のベストゲームを持ってきた。

デューク大では、エースのバンケロが23得点5アシストを記録。

ビッグマンのマーク・ウィリアムスも16得点13リバウンドで大きな存在感を見せた。

コーチK最後のホームゲームで絶対に勝利したかったデューク大だが、後半の連続TOでUNCに流れを渡してしまった事が悔やまれる。

フリースロー獲得数も8本と思い切りにも欠けた。

まだレギュラーシーズンが終わっただけ

コーチK最後のホームゲームは黒星に終わったが、まだレギュラーシーズンが終わったに過ぎない。

今後、カンファレンストーナメント、NCAAトーナメントが続く。

カンファレンスのレギュラーシーズンを制し、第1シードでカンファレンストーナメントに進むデューク大は、第3シードのUNCと決勝で再戦の可能性も。

目下APランキング4位のデューク大は、上位シードでNCAAトーナメントに進む事が確実。

NCAAトーナメントFinal4進出となれば、NCAAトーナメント制覇を果たした2015年以来となるが、今季のデューク大に十分そのタレントが揃っている。

カンファレンストーナメント、NCAAトーナメントでのコーチKラストダンスに期待したい。

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