"Z世代のキリレンコ"クーパー・フラッグが学年変更へ

高校バスケ界屈指の名門校、モントバードアカデミーのウイングプレーヤー、クーパー・フラッグ。

先日、彼に関するフェイクニュースが日本のバスケメディアでも取り上げられた事で、日本でも知名度の高いプレーヤーかもしれない。

2025年卒業予定のclass of 2025に属し、ESPNランキングでは学年全体2位の評価を得ていたフラッグが、class of 2024に学年変更をし、高校卒業を1年早める事が明らかとなった。

フラッグの学年変更を受け、高校生プレーヤーランキングの大手、Rivals、247は早速フラッグをclass of 2024の学年No1に据えている。



クーパー・フラッグ

所属:モントバードアカデミー(フロリダ州)
生年月日:2006年12月21日
ポジション:SF/PF

ハイライト

Z世代のアンドレイ・キリレンコ

2022年の夏、当時15歳ながらU17USA代表に選出されU17Wカップに出場。

平均9.3得点10.0リバウンドに加え、2.4スティール2.9ブロックを記録し、15歳ながら大会のベスト5に選出された。

昨季からは地元メイン州からフロリダの強豪校モントバードアカデミーに転校。

モントバードアカデミーは、ディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレット、ケイド・カニングハム、スコッティ・バーンズ等、多くのオールラウンダーをNBAに輩出している。

ここでも、ソフォモア(日本の高1相当の学年)ながら、未来のNBA候補がひしめくチームとして看板プレーヤーとして躍動した。

今夏のAAUシーズンでは、NIKE主催のEYBLに所属するメインユナイテッドでプレー。多くのハイライトプレーでSNSを賑わせた。

オールラウンドなオフェンススキルも優秀だが、フラッグを特別なプレーヤーにしているのは絶対的な支配力を有するディフェンス。

ウイングとしては高い身長と長いウイングスパン、高い機動力を有し、高校レベルであれば、ガードからインサイドまで全てのポジションをカバー。

オンボールディフェンスの硬さもさることながら、長い腕と高い機動力を駆使したカバーディフェンスも脅威。その長い腕を槍の様に伸ばしスティールを奪ったり、カバーからのブロックでそのままボールをもぎ取ってしまう事もしばしば。

U17Wカップでもディフェンスでの存在感は圧倒的で、カレッジやプロといったこの先のレベルでも万能なディフェンシブプレーヤーとなる期待が高い。

スコアリングで異才を放つ高校生プレーヤーは少なくないが、カレッジやプロでその得点力が通じるとは限らない。

オールラウンドなオフェンススキルを持ちながら、高校屈指の万能なディフェンシブプレーヤーであるフラッグの攻守両面でのゲームへの貢献度は非常に高く、それがフラッグが特別な評価を得ている所以だろう。

学年変更により2025年のNBAドラフトへのエントリーも可能に

フラッグが学年変更をしたことにより、高校卒業及び大学進学が1年早まる事は勿論だが、NBAドラフトへのアーリーエントリーが可能な時期も1年早まる。※大学進学するとは限らないけど。本人はデューク大が"Dream School"と言っている様なので恐らく進学すると思うけど。

現行のルールでは、アメリカでプレーするプレーヤーのNBAドラフトへのアーリーエントリーの要件は

・ドラフト年中に19歳以上である又は19歳になる事
・高校卒業から1年経過している事

の2点。

2024年に高校を卒業する事で、2006年12月生まれのフラッグは2025年のNBAドラフトへのアーリーエントリーが可能となる。

攻守両面で大きなインパクトを与える事の出来るフラッグが2025年のNBAドラフト候補に加わる事で、2025年のドラフト指名権の価値や下位チームの方針にも少なからず影響が出てくるだろう。

2025年のNBAドラフトで注目株となる事が予想されるフラッグだが、高校ラストシーズンを迎える今季の更なる飛躍に期待するとともに、高校卒業後の進路も気になる所。

モントバードアカデミーで2シーズン目を迎えるが、同校はオールラウンドプレーヤーの育成に定評のあるチーム。

チームメイトには得点力の優れるプレーヤーが揃っており、今季はゲームメイクのスキルの向上に期待をしたい。


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