強かなるコンボガード、リード・シェパード

毎年有望新入生が入学し、NBAプレーヤーを続々輩出する"NBA予備校"ケンタッキー大。

今年も多くのNBA候補が入学したケンタッキー大で、下馬評を上回る活躍を見せる新入生がコンボガードのリード・シェパード。

高校時代はマクドナルドオールアメリカンにも選出された逸材だが、今年のケンタッキー大にはESPNによる有望高校生ランキングで彼を上回る評価を受けたプレーヤーが4人も入学。

無論、マクドナルドオールアメリカンというだけで、他の強豪校から見ても数年に1人入学すれば御の字のレベルのプレーヤーなのだが、ケンタッキー大では相対的に見て期待値の高いプレーヤーでは無かったが、ベンチ出場からのいぶし銀の活躍で好調のチームを支えている。


リード・シェパード

氏名(英語表記):Reed Sheppard
所属:ケンタッキー大
学年:フレッシュマン
生年月日:2004年6月24日
出身:ノースローレルハイスクール(ケンタッキー州)
主な受賞歴:McDonald's All-American (2023)/Kentucky Mr. Basketball (2023)
ポジション:PG/SG
身長:190.5cm
プレースタイル
・メインハンドラー
・プルアップシューター
・ロックダウンディフェンダー

ハイライト


※高校時代のハイライト

地元ケンタッキーのサラブレッド

地元ケンタッキー州のノースローレルハイスクールからケンタッキー大に進んだリード・シェパード。

彼の父、ジェフ・シェパードはケンタッキー大でプレーし、1996年、1998年と2度の全米制覇を経験。1998年にはNCAAトーナメントの最優秀選手賞も受賞し、NBAのアトランタホークスでもプレーしたケンタッキーのスター。

母のステイシーもケンタッキー大の女子チームでプレーし、キャリア通算1,400得点を記録しているプレーヤーで、両親共にケンタッキー大の元スターであるシェパードは、ケンタッキー大に入るべくして入学したプレーヤーだろう。

シェパード自身も高校通算で3,727得点を記録し、ケンタッキー州のMrバスケットボールに選出。有望高校生プレーヤーの代名詞であるマクドナルドオールアメリカンに選出され、名門ケンタッキー大の門を叩いた。

賢く堅実で強かなコンボガード

ケンタッキー大に入学したシェパードは、主にベンチから出場。

シーズン11試合経過時点で平均26.5分12.6得点4.6リバウンド4.3アシスト2.8スティール1.5TOという非の打ちどころの無いスタッツを残している。

更に特筆すべきはそのシュート成功率の高さ。

FG成功率58.5%3PT成功率57.8%FT成功率89.5%というシュート成功率の高さはカレッジレベルでも中々お目に掛かれない数字だ。

PG、SGの両ポジションをこなすコンボガードで、クリエイティブでは無いが堅実なゲームメイクを見せ、TOも1.5本と安心してボールを任せる事の出来るハンドラー。

堅実だが大人しいという訳では無く、隙あらばドライブやプルアップジャンパー、ディープ3とコートの何処からでもリングを射抜く得点能力の高さを有する。

また、ショットクロックが24秒間近になっても焦らず自分のリズムでシュートに持ち込む強心臓が彼の高いシュート成功率を支えている。

カレッジレベルで見てもサイズやクイックネスに秀でるプレーヤーでは無いが、ハンドラーを削る事の出来る優れたオンボールディフェンダー。また、IQも高く、チームディフェンスの中で上手くハンドラーをおびき寄せ、チームメイトのショットブロックの餌食にさせる賢さがある。

優れたディフェンダーでありながら、1試合平均1.3ファールとファール数が非常に少ないのは無理をしない賢さがあるからだろう。

選手層の厚いケンタッキー大ではベンチ出場がメインだが、スターティングガードであるDJ・ワグナーの負傷によりスターティングで出場した対UNCウィルミントン校戦では、25得点9リバンド6アシスト2スティールを叩き出し、エースとしてチームを牽引した。

カレッジでもトップレベルのシュート精度、堅実なゲームメイク、固いディフェンス、高いバスケットボールIQを有する非常に汎用性の高いコンボガードで、どのチームも喉から手が出る程欲しいプレーヤーだろう。

カレッジバスケはここからカンファレンスゲームに突入し、シーズンが本格化。

強豪カンファレンスであるSECの猛者達を相手に、現在と同水準の活躍を維持できれば、来年のドラフトでの1巡目指名も夢では無いだろう。


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