Mater Dei対Sierra Canyon。カリフォルニアのトップ校同士の対戦はSierra Canyonに軍配。



シーズンの本格スタートを前に、カリフォルニア屈指の強豪校Mater Dei High School(MD)とSierra Canyon School(SC)が招待試合のRolling Hills Prep Fall Classicで対戦しました。

ボル・ボル、スペンサー・フリードマンといった昨季からの主力が最上級生となり、シアトルから4つ星ガードのP.J・フラーが転校で加入したMDはカリフォルニア州大会制覇の最有力候補。

SCもマービン・バグリー等昨季の主力の多くを失いましたが、代わりにカシアス・スタンレー、デュエイン・ワシントン等多くの有望転校生を獲得し、カリフォルニア州屈指の選手層の厚さを誇るチームとなりました。



デュエイン・ワシントンが33得点の活躍でSCが5点差で激戦を制す


MDのスペンサー・フリードマンが体調不良で欠場。
ボル・ボルもチームミーティング欠席の為、この試合ではベンチに座り続けたまま。
飛車角落ちとなった赤のジャージーのMD
注目選手はP.J・フラー(背番号21)、中国出身でペンシルベニア大コミットのマイケル・ワン(背番号23)、ハリソン・バトラー(背番号51)。

一方の紺のジャージーSCはフルメンバー。
注目選手はスコッティ・ピッペンの息子スコッティ・ピッペンJr(背番号12)、カシアス・スタンレー(背番号13)、ケニオン・マーティンの息子K.J・マーティン(背番号19)、デレック・フィッシャーの甥っ子でオハイオ州立大コミットのデュエイン・ワシントン(背番号21)。
SCはこの4人を含むスターター5人全員が今季からの転校生というチーム構成です。

試合は立ち上がりからワシントン、ピッペンのアウトサイドシュートでSCが大きくリードを奪います。
MDもベンチスタートのフラーを起用し、追い上げを図ります。
後半に入ると1度はリードを奪ったMDですが、またもワシントンが連続3PTを叩き込みリードを奪い返します。
終わってみれば、ワシントンは3PT9本を含む33得点の活躍。
ワシントンの圧巻のパフォーマンスでSCがMD相手に金星をあげました。

下馬評ではclass of 2019の五つ星ウイングであるスタンレーがSCのエースとなる予想でしたが、ここ数試合ではワシントンの活躍が目立ちます。
ミシガン州出身のワシントンはESPNランキングではランク外の4つ星選手ですが、注目度の高いカリフォルニアへの転校で評価を大きく上げてくるでしょう。
スタンレー、マーティンというアスレティック能力の高い選手に加え、ワシントンがシューターとしてコンスタントに3PTを決め続けてくると他チームにとっては大きな脅威となりそうです。
飛車角落ちとはいえ、州大会制覇の筆頭候補であるMD相手の勝利は、転校生メインの若いチームにとっては大きな自信となるでしょう。

MDも負けはしたものの、フレッシュマントリオのデビン・アスキュー(背番号5)、ハリソン・ホーナリー(背番号30)、ウィルヘルム・ブレイデンバッチ(背番号32)が強豪相手に活躍を見せたことは大きな収穫。
シーズン中も戦力として活躍が見込めそうです。
戦力を見れば州大会制覇も決して難しくはないMDですが、ボル・ボルとフリードマンの揃った試合でFairfaxに敗戦を喫する等、プレシーズンの仕上がりには不安が残ります。

ボール兄弟を擁してここ数年カリフォルニア高校バスケ界の中心を担ってきたChino Hills High Schoolは、エースのラメロ・ボールを失い、州大会制覇を狙うには厳しい布陣。
全米高校バスケ界屈指のレベルを誇るカリフォルニアですが、今季はMDとSCが双璧となりそうです。

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