2019-2020シーズンカレッジ注目チーム:メンフィス大


今年のカレッジ1番の注目チームとなったメンフィス大。昨年、HCとして元NBAのスター選手で同大OBでもある'ペニー'ことアンフェニー・ハーダウェイを招聘。アシスタントコーチとしては元NBA選手でメンフィスグリズリーズでも活躍したマイク・ミラーも加入。

ペニーはAAU、高校でコーチを務めたキャリアを持ち、そのコネクションとネームバリューでスター選手のリクルートに成功。2014年以来となるNCAAトーナメント出場に期待が掛かります。


昨季からの主要選手

PG:タイラー・ハリス
PF:アイザイア・モーリス
PG:アレックス・ロマックス

主要新規加入選手

C:ジェームス・ワイズマン
PF/SF:プレシャス・アチュワ
SF/PF:DJ・ジェフリーズ
PG/SG:ブーギー・エリス

注目選手

ジェームス・ワイズマン


プレシャス・アチュワ


展望

昨季のチームから平均得点上位6人の内5人が卒業でチームを去ったメンフィス大。そこに有望新入生が多数加入し、昨季からは全く別のチームとなりました。今後も有望選手をリクルートし続ける為には今季の成績が重要であり、今季はメンフィス大の今後を占うシーズンとなるでしょう。

1番の注目選手は高校バスケの年間最優秀選手に贈られるGatorade National Player of the Yearを受賞したジェームス・ワイズマン。ここ数年の同賞の受賞者はR.J・バレット、マイケル・ポーターJr、ジェイソン・テイタム、ベン・シモンズとドラフト上位指名でNBA入りを果たした選手ばかり。ワイズマンも過去の受賞者同様に来年のドラフトでの上位指名が有力視されています。
2018年の世代別USA代表ミニキャンプでの身体測定では裸足身長212.1cm、ウイングスパン228.6cm、指高283.2cmを記録。優れたサイズと腕の長さに加え、高い機動力と柔らかなシュートタッチを備え、NBAでもスターとなる事が期待されます。フィジカルコンタクトや安定感に課題を残しますが、カレッジであれば能力だけでも十分な活躍を見せてくれるでしょう。

ワイズマン以上に安定した活躍でチームに貢献することが予想されるのがプレシャス・アチュワ。近年カレッジのメジャーカンファレンス校やNBAに続々と卒業生を輩出しているMontvere Academyの出身でMcDonald's All-Americanにも選出されたナイジェリア人のコンボフォワード。
クイックネスと機動力に優れ、サイズも靴込みで205.7cm、ウイングスパン219.1cm、指高274.3cmとNBAレベルでも十分PFでプレー出来る高さ有り。常に全力でプレーするエネルギッシュな選手で、オフェンススキルは発展途上ではありますがこの手のタイプの選手は間違いなくカレッジで活躍してくれます。

ワイズマンとアチュワが並ぶインサイドは高さ、身体能力共にカレッジレベルではトップクラス。彼等を操るガードは昨季フレッシュマンながら経験を積んだタイラー・ハリスとアレックス・ロマックスの2人。ハリスは昨季フレッシュマンながら平均2桁得点を記録。ロマックスは高校時代にワイズマンと1シーズン共にプレーしており、息の合ったプレーが期待できます。
ハリス、ロマックス共に登録身長180cm以下カレッジでもアンダーサイズの選手。ディフェンス面でのサイズ不足の影響が懸念されます。また、ハリス、ロマックス、フレッシュマンのブーギー・エリスのガード陣は揃って得点能力に優れる選手。より優れたタレントが揃う今季は、得点以上にゲームコントロール力が求められ、メンフィス大の今季は彼等がどこまでその要求に応える事が出来るかに掛かっているでしょう。

今季カレッジでも随一のリクルートに成功したチームですが、昨季から主力だったハリスとロマックスも今季でまだソフォモア(大学2年)とチームとしての経験不足は明らか。NCAAトーナメントに出場し、初戦突破を達成すれば御の字というのが私の予想。SWEET16に進出出来れば大成功ではないでしょうか。
一方でこの手のチームにとってはNBAドラフト指名選手をどれだけ選手を輩出出来るかも1つの成功の指標。ワイズマンがTOP3、アチュワがロッタリー指名級の活躍を見せれば、来年以降も有望新入生は獲得出来そうですし、そうなればチームとしては今後も成り立って行きそうですね。


コメント