デューク大がライバル対決に勝利。トレー・ジョーンズが逆転勝利に導く。

カレッジ随一のライバル関係にあるデューク大とノースカロライナ大(UNC)。今季はUNCが絶不調で負け越しているが、両校のプライドがぶつかるこの試合の結果は予測不能だ。

終始UNCがリードする展開となったが、終盤にデューク大がプレスディフェンスと3PT攻勢で猛チャージ。デューク大のトレー・ジョーンズのスーパープレーにより、試合は延長戦にもつれ込んだ。延長戦もUNCが試合を優位に進めたが、最後はデューク大のフレッシュマン、ウェンデル・ムーアのビッグプレーでデューク大が98-96で逆転勝利を収めた。

デューク大のトレー・ジョーンズは28得点6アシスト。UNCではフレッシュマンのコール・アンソニーが24得点11リバウンドを記録した。

トレー・ジョーンズが圧巻の勝負強さを発揮



後半残り4分半の時点では77-64でUNCが13得点のリード。デューク大のインサイドの主塾であるバーノン・キャリーもファールアウトととなり、UNCの勝利は揺るぎないものと思われた。

そこからデューク大はプレスディフェンスと3PT攻勢でジリジリと点差を詰める。逃げるUNCはFTをポロポロと落とし、UNCにとっては危険な展開に。試合時間残り4.4秒、84-81でUNCがリードしていた場面でデューク大トレー・ジョーンズがFTを獲得。1投目を沈めたトレー・ジョーンズは2投目を強くリング当て自らリバウンドを奪うと、ブザービターとなるジャンパーを沈め、試合を延長に持ち込んだ。

延長戦でも試合はUNCが優位に試合を展開。残り20.9秒にUNCのコール・アンソニーがFTを沈め、96-91でUNCがリード。今度こそUNCが勝利を決めたと思われた。

続くオフェンスでトレー・ジョーンズがバスケットカウントを獲得。FTを落とすとリバウンドがこぼれデューク大ボールに。ウェンデル・ムーアがドライブからレイアップを沈め、残り12秒で96-95の1点差に。UNCのエンドスローがこぼれ、サイドラインを割ると判定でデューク大ボールに。

トレー・ジョーンズがドライブでファールを得てFTを獲得。1投目を沈め同点に追いつくが2投目はミス。デューク大がリバウンドを奪いトレー・ジョーンズに繋ぐが、ジャンプシュートはエアーボール。それをデューク大のウェンデル・ムーアが押し込み、98-96でデューク大が劇的な逆転勝利を飾った。

インサイドの主軸バーノン・キャリー、チームの起爆剤カシアス・スタンリーがファールアウトに追い込まれた中、チームを牽引したのはトレー・ジョーンズ。2015年にデューク大を全米王者に導いたタイアス・ジョーンズを兄に持つ2年生ガードが圧巻の勝負強さを発揮し、今季1戦目のライバル対決でデューク大が勝利を掴んだ。

会心の立ち上がりを見せたUNC

この試合の結果シーズン成績を10勝13敗としたUNC。今季はシーズン負け越しの絶不調に苦しんでいるが、この試合は立ち上がりから会心のゲームを展開。激しいディフェンスでデューク大に難しいシュートを打たせ、本来のUNCらしい速攻を見せた。逆転負けの最大の要因となったのはFT。21/38で成功率55.3%に終わったFTを決めきることが出来ていれば、UNCが快勝を収めていただろう。今季はここまでチームスタイルが確立できず、速攻もほとんど見られなかったUNC。逆転負けに終わってしまったが、この試合が大きな転機になるかもしれない。

今年のドラフトの注目株、コール・アンソニーを始め7人が8得点以上を記録したのは、決定力不足が課題のUNCにっとては明るい兆しだ。コール・アンソニーは24得点11リバウンド4アシストを記録し、延長戦でもチームを牽引したが、後半には軽率なシュートセレクションが目に付いた。彼が慎重なゲームメイクを出来ていれば、UNCが延長に入る前に勝利を収めていただろう。個人能力には文句の付け様のない選手だが、ゲームメイクやシュートセレクションにはまだまだ課題を残す。

NCAAトーナメント出場は絶望的な状況だが、今日の様な試合を継続することが出来れば、カンファレンストーナメントを勝ち抜き、NCAAトーナメントの出場権を獲得する事も不可能ではないだろう。

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