2020-2021シーズン注目チーム:再起を誓うノースカロライナ大はインサイドにタレント集中


昨季シーズン成績14勝19敗で厳しいシーズンを過ごしたノースカロライナ大。現ヘッドコーチであるロイ・ウィリアムスがノースカロライナ大で負け越したのは17シーズンで初。前任校のカンザス大を含めて、ウィリアムスの32シーズンでのコーチングキャリアでも、シーズン負け越しは初めてだった。

高校No1ポイントガードのコール・アンソニーを擁するも、チームのスタイルにフィットせず。周囲のプレーヤーも最後まで並みに乗れず、オフェンスの不調がチームの成績に直結した結果に。

今季は3人ものマクドナルドオールアメリカンの獲得に成功し、大きな戦力補強に成功しているが、インサイドに選手が集中し歪なメンバー構成になってしまった。

卒業・アーリーエントリー・転校

  • ブランドン・ロビンソン(卒業)
  • シェア・ラッシュ(卒業)
  • クリスチャン・キーリング(卒業)
  • ジャスティン・ピアース(卒業)
  • ケイレブ・エリス(卒業)
  • ロビー・オーハン(卒業)
  • コール・アンソニー(アーリーエントリー)
  • ブランドン・ハフマン(転校)

フレッシュマン・転入

  • デイロン・シャープ(M/J/H)
  • ウォーカー・ケスラー(M/H)
  • ケイレブ・ラブ(M/J/H)
  • RJ・デイビス(J)
  • パフ・ジョンソン
※M=マクドナルドオールアメリカン/J=ジョーダンブランド/H=フープサミット

主力選手

ガード
ジェレマイア・フランシスケイレブ・ラブ
アンソニー・ハリスRJ・デイビス
ウイング
リーキー・ブラックパフ・ジョンソン
アンドリュー・プレイテック
インサイド
ギャリソン・ブルックスデイロン・シャープスターリン・マンリー
アルマンド・ベイコットウォーカー・ケスラーウォーカー・ミラー

注目選手

ギャリソン・ブルックス

学年:シニア
ポジション:PF/C
身長:205.7cm
主な個人賞:ACC最成長選手賞(MIP)/2ndチームオールACC

スタッツ


ギャリソン・ブルックス
出場時間(分)FG%3PT%FT%OFF RebDEF RebREB
34.953.528.664.13.25.38.5
ASTBLKSTLPFTOPTS
2.00.50.52.62.116.8

ハイライト

注目フレッシュマン

ケイレブ・ラブ

学年:フレッシュマン
ポジション:PG/SG
身長:190.5cm
主な個人賞:マクドナルドオールアメリカン/ジョーダンブランドクラシック/フープサミット

得点力不足解消のカギはフレッシュマンガード

2018-2019シーズンの1試合平均85.8得点(カンファレンス1位)から、昨季は1試合平均72.2得点(カンファレンス8位)と得点力が大きく下降。特にクリティカルだったのがシューターの不在で、3PT成功率は36.4%(カンファレンス3位)から30.4%(カンファレンス13位タイ)に急落した。

昨季の課題であった得点力不足解決には、フレッシュマンの活躍に期待が掛かる。今季も主力となるギャリソン・ブルックスからは安定した得点が期待できるが、ウイングの得点力不足は今季も継続。リーキー・ブラックは広い視野と安定したパスセンスを持つがアウトサイドシュートは苦手としている。その分、フレッシュマンガードのケイレブ・ラブとRJ・デイビスの活躍がキーとなる。ラブとデイビスの2人は得点能力の高い実力派。昨季のコール・アンソニーは速攻主体のノースカロライナ大のスタイルにフィットしなかったが、この2人の活躍もチームスタイルへの適応次第だろう。

インサイドにはブルックスに加えて、ソフォモアのアルマンド・ベイコット、フレッシュマンのデイロン・シャープにウォーカー・ケスラー、シニアのウォーカー・ミラーにスターリン・マンリーとタレント過多。選手賞の厚みは文句無しだが、オールラウンダータイプは不在で出場時間のシェアは一苦労。上手くマネジメント出来なければチーム内に不和を生みかねない。

ウイングには2019年のNBAドラフトでノースカロライナ大からNBA入りを果たしたキャメロン・ジョンソンの弟、パフ・ジョンソンが入学。即戦力とは言わないまでも、数年後にはチームの主力選手に成長してくれるはずだ。

ウイングはタレント不足、ガードは枚数は揃っているが経験不足、インサイドは大渋滞という歪なメンバー構成となっている。

今季も我慢のシーズンに?

2016年、2017年と2年連続でNCAAトーナメント決勝に出場し、2017年には全米う王者に輝いたノースカロライナ大。その時のメンバーは各ポジションにバランスの良いタレントを揃え、どこからでも得点の出来るオフェンス力で対戦相手を圧倒した。

ノースカロライナ大のスタイルは自由度が高い分、個々のタレントに依存しがちな面も。特にここ数年はリクルートが好調だが、期待通りの活躍を見せられない選手も少なくない。

今季もリクルートに成功し、多くの有望選手が加入するが、ポジションバランスに偏りが有り、昨季程とまでは行かなくとも我慢のシーズンになる可能性も有るのではと予想している。

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