今季も圧倒的な強さを予感させるモントバードアカデミー


昨季シーズンを無敗で終えたフロリダ州の強豪、モントバードアカデミー(MVA)。

マクドナルドオールアメリカンに選出された3人の最上級生、ケイド・カニングハム(オクラホマ州立大)、スコッティ・バーンズ(フロリダ州立大)、デイロン・シャープ(ノースカロライナ大)を中心に、他を寄せ付けない圧倒的な強さを誇りました。

中心選手は卒業しましたが、昨季からローテション入りしていたプレーヤーも多く、そこに有力プレーヤーが転校で加入し、今季もメンバーは全米屈指。

公式戦の開始はまだですが、先週末に開催されたAll American Jamboreeに参戦し3勝0敗。盤石の強さを見せています。

主力の多くが残り、成熟したチームプレーを見せる

中心選手は卒業したものの、多くのプレーヤーがローテーションに入る層の厚さが魅力だったMVA。

今季のチームにも昨季からスターティング5に入っていた大型シューターのケイレブ・ヒュースタン、兄もMVAでプレーしていたライアン・ネンバード、得点力の高いラングストン・ラブ、運動能力と爆発力はチーム随一のダリク・ホワイトヘッドと昨季からの主力が多く残っています。

彼ら4人がスターティング5に入り、攻守共に高校生チームとは思えない安定感を見せます。

インサイドのサイズ、個のタレントでは昨季のチームから見劣りこそするものの、All American Jamboreeの3試合では全て2桁差を付けての余裕の勝利。特に統制の取れたディフェンスでの強さが際立ちました。

新加入のビッグマン、ジェイレン・デューレンがチームに慣れれば、昨季にも劣らないチームになるでしょう。

新加入のジェイレン・デューレンがインサイドを支配

※昨季のハイライト

今季から転校でMVAに加入したジェイレン・デューレン。

2019年のU16アメリカ選手権のUSA代表メンバーで大会ベスト5にも選出されたビッグマンはインサイドを支配。圧倒的なパワーと反応速度でダンクを量産します。

また見た目以上に器用なプレーヤーで、ポストアップやフェイスアップから的確なパスを供給する視野の広さも魅力。ハンドリングが向上すればプレーの幅は各段に広がるでしょう。

昨季のMVAはカニングハムやバーンズのリバウンド、ゲームメイクに優れる2人が速攻を演出し、対戦相手を粉砕。デューレンが2人と同様にリバウンドから速攻までを作れる様になれば、チームオフェンスは各段に強化されます。

今回のイベントでのプレーを見た限りでは、ドライブやアシストなど、昨年のU16アメリカ選手権の頃より随分オールラウンドなプレーが出来る様になった一方で、ディフェンスの意識やフットワークはもう少しという印象。彼ほどの運動能力があれば、ディフェンスでも支配的な選手になれるはず。公式戦となれば今以上にエナジー溢れるプレーを披露してくれるでしょう。

バーンズとシャープが抜けたMVAのインサイドはライバルのIMGアカデミーと比較すると手薄で、デューレンの成長がキーとなります。

ダリク・ホワイトヘッドがブレークの予感

※昨季のハイライト

昨季、ソフォモア(日本の高1相当)ながらにベンチからの起爆剤としてチームに大きく貢献していたダリク・ホワイトヘッド。速攻で絶大な破壊力を誇り、チーム1の切れ味を誇るドライブでディフェンスをこじ開けます。

昨季まではサポーティングキャストでしたが、今季からはスターティングで起用される中心選手に。

実力派の最上級生が揃う中で、ホワイトヘッドは"ディファレンスメーカー"になり得るタレントであり、アスレティックで野性的なプレーを武器にチームの主役となってくれる事を期待しています。

今季も全米屈指の選手層を誇るMVAですが、カニングハム、バーンズの様な"絶対的"な選手は不在。そのポジションにステップアップするのはデューレンとホワイトヘッドだと予想します。

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