ドラフト上位候補のビッグマン、エバン・モーブリーがサラッと器用に活躍中

ケイド・カニングハムやジェイレン・グリーンが上位候補に挙がる2021年のNBAドラフト。ガードやウイングが豊作とされる中、ビッグマンではUSCのエバン・モーブリーの名が、上位指名候補に挙がります。

カリフォルニア出身のモーブリーは、父であるエリック・モーブリーがアシスタントコーチを務めるUSCで、オールラウンドな活躍を見せています。

兄弟でその名を轟かせた高校時代


高校時代をカリフォルニア州のランチョクリスチャンスクールで過ごしたモーブリー。1学年上でUSCのチームメイトでもある兄のアイザイアと共にインサイドを支配し、モーブリー兄弟の名は広く知られました。

モーブリーはESPNランキングで学年3位にランクされ、U19USA代表メンバーにも選出。ジェイレン・グリーンやケイド・カニングハム等をおさえて、高校バスケ界の最優秀選手賞の1つである、モーガン・ウッテン賞も受賞しています。

恵まれた身長とウイングスパン、高い運動能力に加え、オールラウンドなセンスを誇ったモーブリーは学年No1のビッグマンと評され、父と兄の後を追い、地元カリフォルニアのUSCに入学します。

器用なプレーでサラッと活躍


USCに入学したモーブリーは、兄のアイザイアと共にUSCのインサイドに君臨。開幕から6試合を終え、平均17.5得点8.7リバウンド1.8アシスト3.0ブロックを残し、ドラフト上位指名候補の評価に恥じない活躍を見せています。

ドラフト上位のビッグマンでは、今年のドラフトで2位指名を受けたジェームズ・ワイズマンが記憶に新しいけれど、モーブリーはまた違ったタイプ。ワイズマンの様な爆発的な運動能力やエナジーは感じませんが、モーブリーのプレーはカレッジ時点でのワイズマンよりもスマートで洗練されています。

ハンドリングもビッグマンとしては器用で、ポストでダブルチームを受ければチームメイトに的確なアシストを供給し、1試合平均1.8アシストはビッグマンとしては優秀。アウトサイドシュートに関しても1試合1.7本を放ち50%の成功率で決めている3PTも上々です。(NBAではワイズマンも3PTを決めていますが)

能力よりもスムースなプレーが魅力のタイプですが、運動能力が低いということは無く、垂直跳びは101.6cmという説も。1試合平均3.0ブロックはNCAA全体でも8位に入る数字で、リムプロテクト力はカレッジ屈指でしょう。

兄のアイザイアがいる事もあり、ガムシャラにプレーするというよりは器用に何でもこなしてしまうタイプで、私的にはそこに少し物足りなさも。登録身長は213.4cmでウイングスパンも226.1cmあると言われ、センターでも十分な高さがありますが、体重は95.3kgでパワー不足も否めません。

フィジカル面での弱点はありますが、スキルの上では苦手な項目は無く、スキルボールと呼ばれる現代バスケに適合したビッグマンとして、来年のドラフトで上位指名を受ける事はほぼ間違いないでしょう。

モーブリー兄弟の活躍もあり、USCはシーズン成績5勝1敗でカンファレンスゲームに。カレッジバスケのシーズンはここから本格化し、モーブリーも真価が問われます。

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