進化を続けるモンスター、ジェイレン・デューレン
高校バスケ界屈指の強豪校、モントバードアカデミー。近年だけでもディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレットをドラフト上位指名でNBAに輩出している。
今季も全米上位にランクされるモントバードアカデミーのインサイドを1人で支えるのが、ジェイレン・デューレン。2019年のU16アメリカ選手権で大会ベスト5にも選出されたモンスターは、スコッティ・バーンズとデイロン・シャープという2人のマクドナルドオールアメリカンが卒業した穴を埋めています。
まだ"完成品"と呼べる選手ではありませんが、高校トップレベルのチームメイトの中で進化を続けます。
クリス・ウェバーにも例えられるパスセンス
未完成な能力系のプレーヤーと見られていたデューレンが、モントバードアカデミーで磨きをかけているのがパススキル。
元々非凡なパスセンスを持っていたプレーヤーですが、チームでボールをシェアするモントバードアカデミーのオフェンスの中で成長。チームオフェンスの中で淀みなくパスを回すことの出来るビッグマンは貴重。
優れたパススキルを誇るデューレンは、NBAで5回のオールスターに選出されたクリス・ウェバーの様だとも評されます。
オフェンスではウェバーに例えられるデューレンですが、優れた運動能力と恵まれたウイングスパンを有し、ディフェンスではNBAで3度のディフェンシブプレーヤーオブザイヤーに輝いたドワイト・ハワードの様な存在感を見せます。
IMGアカデミーとの対戦では、高校屈指のビッグマンであるムーサ・ディアバテをシャットアウト。ペイントエリアだけでなく、ドライブ、アウトサイドシュートまでカバー可能。
オフェンスではインサイドプレーヤーのスキルの多様化が進みますが、ポジションレス化が進む現代バスケではディフェンスでも"オールラウンド"である事の重要性は見落とされがち。発展途上ではあるけれど、デューレンは攻守ともに優れた真のオールラウンダーになれるタレントです。
モントバードアカデミーで更なる進化を
既に高校バスケ界を代表するビッグマンに成長し、高校最優秀選手であるネイスミス賞のセミファイナリスト10名の内の1人にも選出されているデューレンですが、かれはまだジュニア(日本の高2)相当。カレッジに進む前に、更にまだ1シーズン高校での時間が残されます。
オフェンスでは、まだ自分から仕掛けるのでは無く、周りに活かされるタイプですが、最上級生となる来季には、オフェンスでもより支配的なプレーヤーに成長している事は間違いないでしょう。
僕はデューレンがバム・アデバヨ系のプレーヤーに成長すると予想していますが、今季の成長を見ていると更に上を行く期待も。ビッグマンのオールラウンダー化が叫ばれて久しいけれど、ディフェンスの多様性という部分はオフェンスのそれ程は注目されていない気がしていて。その点、デューレンは攻守に優れる2wayのオールラウンダーになる逸材として、この学年では推しているビッグマンです。
PS.このネタを書き始めた時点では、モントバードアカデミーはシーズン無敗を維持していたのですが、書いている途中でサンライズクリスチャンに敗戦。昨季から続いた連勝記録が遂に途絶えてしまいました。
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