Overtimeが立ち上げる高校生向けの新リーグ、Overtime Eliteとは?
今年3月、Overtimeは高校生を対象としたリーグ、Overtime Eliteを立ち上げる事は発表。先日、プレーヤーとしてのNBAキャリアを持ち、コーチとしてコネチカット大を全米王者に導いたケビン・オリーをコーチとして迎える事が公表された。
Overtime EliteはNBA入りを前にした有望高校生の新たな進路となるのだろうか?
Overtime Eliteとは?
Overtime EliteはOvertimeが立ち上げる新リーグ。対象となるのは高校のジュニア(日本の高2相当)とシニア(日本の高3相当)で、リーグ戦や海外のチームとの対戦を予定しているという。
リーグはプレーヤーに対して世界レベルでのコーチング、最先端のスポーツサイエンス、充実の設備を備えた育成や個別に行き届いた学業支援が与えられる。
各プレーヤーは最低で年10万ドルのサラリーに加え、ボーナスやOvertimeの株、個々のジャージーのセールスによる利益などを得ることが出来る様だ。プレーヤーには直接シューズメーカーと契約する権利も残されるとの事。また、プレーヤーが大学進学を希望する場合には、最大で10万ドルまで学費を保証するという。
教育に関しては少人数制の授業に加え、ライフスキル教育が提供される模様だ。
優秀なプレーヤーは集まるのか?
僕がOvertime Eliteについて気になっているのが、実際に優秀なプレーヤーが集まるのか?という事。
現行のドラフトルールは、高校卒業後1年経過していなければアーリーエントリーの出来ない所謂"One and doneルール"が敷かれている。恐らく、Overtime Eliteに進み金銭的な支援を受けたプレーヤーはNCAAのアマチュア規定により、NBA入りの王道であるNCAAディビジョン1でのプレーは認められない。
※最近の規定の変更を把握出来ておらず、不正確でしたらすみません。
プレーヤー達の目標はNBA入りと考えられ、NBAプレーヤーとなれば将来数億ドルの財産を築く事も不可能ではない。Overtime Eliteでは10万ドル以上のサラリーを受ける事が出来るとは言え、その金額では優秀なプレーヤー達がNBA入りの可能性を下げるリスクを取るとは思えない。
NBAの下部組織であるGリーグがカレッジをスキップする有望高校生向けで2019-2020シーズンに始めた育成プログラムも、初のシーズンにはその道を選んだ高校生プレーヤーは0。2020-2021シーズンにはジェイレン・グリーン等、世代を代表する高校生達がGリーグの育成プログラムに進んだが、それは金銭面以上に育成環境を整え、NBA入りへの道筋を見えやすくした事が要因と考えられる。
Overtime Eliteが優秀なプレーヤーを集める為には、このリーグを経由すればNBAに行けると高校生に印象付ける事が必要だろう。
その上で、NBAでの長いプレー歴を持つケビン・オリーをコーチとして招聘し、 Board of Directors(取締役会?)のメンバーにカーメロ・アンソニーやジェイ・ウィリアムスが名を連ねているのはプラスかもしれない。Overtime Eliteのコミッショナー兼プレジデントにはNBAでも重役を務めたアーロン・ライアンが就任している。
まだまだ謎な部分の多いリーグで、まだ実際にOvertime Eliteへの参戦を表明したプレーヤーはゼロ。今後アップデートがあれば、またこのブログでネタにします。ちなみにOvertime Eliteのトップターゲットは今年ジュニアになるマイキー・ウィリアムスなんて説も出ている。
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