U16アメリカ選手権制覇の立役者、ロナルド・ホランド

今夏メキシコで開催されたFIBA U16 Americas Championship。

下馬評通り、USA代表の優勝で幕を閉じたこの大会。MVPを受賞したのはUSA代表のガード、ロバート・ディリングハムだったが、攻守に八面六臂の働きを見せ、USA代表の大会制覇に貢献したのがclass of 2023のロナルド・ホランド。

インサイドプレーヤーとしてはフィジカルに特段フィジカルに秀でるプレーヤーではないが、ハードワークを武器にコートを駆け巡った。


ロナルド・ホランド

所属:ダンカンビルハイスクール(テキサス州)
ESPNランキング:9位(class of 2023)※2021年8月31日時点
ポジション:PF
身長:6フィート8インチ(203.2cm)

ハイライト


絶対的ビッグマン不在のUSA代表

前々回大会ではバーノン・キャリーJr、前回大会ではジェイレン・ドゥーレンという圧倒的なフィジカルを誇るビッグマンを擁していたUSA代表だが、今大会は絶対的ビッグマンが不在。

チーム最長身のジェイレン・ルイスもアウトサイドシュートを売りにするタイプで、ペイントエリアの支配力には欠けた。

その分、攻撃力の高いガード陣とタフでアグレッシブなフルコートプレスを全面に押し出し、他国を圧倒したUSA。

そんな状況で、ハードワークと読みの良いプレーでチームを支えたのがロナルド・ホランドだった。

リバウンドに抜群の嗅覚を見せたハードワーカー

今大会、ホランドは大会首位の平均19得点、同3位の平均10.2リバウンドを記録し、大会ベスト5にも選出された。

特にリバウンドの嗅覚に優れ、絶対的な高さや跳び抜けた跳躍力は無いが、飛び込みのタイミングの良さは群を抜き、オフェンスリバウンドは驚異の1試合平均6.2本。勿論、この数字は大会No1だ。身長228cmのビッグマン擁するカナダとの対戦では、ゲームハイの16リバウンドをもぎ取っている。

ディフェンスでは、機動力を駆使し今大会のUSA代表の生命線であったフルコートの一線を担当。多くのTOを誘発し、自身も平均2.5スティールを稼ぎ出した。

オフェンスでは切れ味鋭いストレートドライブやインサイドで得点を量産。華のあるハンドリングやアウトサイドシュート、ド迫力のダンクといったプレーは無かったが、FG成功率は65.3%と堅実なプレーで得点面でもチームに安定感をもたらした。

class of 2023のホランドは今年から高校のジュニア(日本の高2相当)。今大会はいぶし銀のハードワーカーとして活躍したが、高校での残り2年間でスキルを磨き、より現代的なオールラウンダーへの成長が期待される。今後のホランドの成長から目が離せない。

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