NBAドラフト2025:世代屈指の大型ガード、ディラン・ハーパー

気づけば6/25の1巡目ドラフトまで1週間を切っており... 。

今年もドラフトネタをサボりにサボっているのですが、最後の悪あがきに。 

今回は上位指名の有力候補であるラトガース大のフレッシュマン、ディラン・ハーパーを。 

往年のNBAスター、ロン・ハーパーを父に持ち、兄はNBAプレーヤーのロン・ハーパーJr。 

生粋のサラブレッドであるハーパーは、ラトガース大でもフレッシュマンからエースとして活躍し、今年のドラフトで2位指名が有力視されている。


ディラン・ハーパー(Dylan Harper)

所属:ラトガース大
生年月日:2006年3月2日
ポジション:PG/SG
主な受賞歴:Third-team All-Big Ten (2025)/Big Ten All-Freshman Team (2025)/Morgan Wootten National Player of the Year (2024)

スタッツ(2024-2025)

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2932.648.433.375.04.64.00.61.41.92.119.2

コンバイン測定結果

身長(裸足)指高体重ウイングスパン垂直跳(助走無)
194.3259.196.7209.677.5
垂直跳(助走有)レーン
アジリティ
シャトルランスプリント最高到達点
92.711.073.053.16351.8

ハイライト

NBAファミリーのサラブレッド

高校時代から、ESPNランキングでclass of 2024で学年全体4位と高い評価を得て来た世代屈指の大型ガード、ディラン・ハーパー。

元NBAプレーヤーの父を持ち、兄も現役のNBAプレーヤーというNBAファミリーのサラブレッドだ。

高校時代には所属のドンボスコプレップをニュージャージー州の州大会決勝に導き、NBAプレーヤーの登竜門マクドナルドオールアメリカンではMVPを受賞。

また、高校最優秀選手賞の1つであるモーガン・ウッテン賞も受賞している。

無論、多くの強豪カレッジからリクルートを受けたハーパーは、兄の母校でもある地元ニュージャージー州のラトガース大に進学した。

大型ガードとしてチームを牽引するも

デビュー戦の対ワグナー大戦で20得点4アシスト3スティールと順調なデビューを飾ると、デビュー戦から3試合連続で20得点以上を記録。

対アラバマ大戦ではキャリアハイの37得点、対コロンビア大戦ではトリプルダブル達成と身長194.3cmウイングスパン209.6cmの恵まれたサイズと充実したスキルを武器に期待通りの活躍を披露した。

しかしながら、シーズン途中のインフルエンザによる失速や足首の捻挫による欠場もあり、チーム成績はシーズン15勝17敗と奮わず。

カンファレンストーナメントも初戦でUSCに敗退し、NCAAトーナメント出場は叶わず、ハーパーのカレッジキャリアは終焉を迎えた。

チーム成績こそさえなかったが、ハーパー個人の実力に疑いの余地は無い。

前述の通り、ハンドラーとしては恵まれたサイズを有し、サイズ感はNBAスターのジェームズ・ハーデンと同等。スムースなハンドリングから繰り出される緩急自在のドライブはカレッジレベルでは大きな脅威となった。

助走有の垂直跳びでは92.7cmと見た目以上に跳躍力があり、最高到達点も351.8cmと高く、ステップワークも多彩。リング周辺のFG成功率は70%とペイントエリアで効果的に得点を重ねた。

3PT成功率は33.3%と平凡な数字だが、シュートレンジは広く、波に乗ればプルアップも難なく沈める。対シートンホール大戦では、バックコートからボールを運び、そのままブザービーターでプルアップ3を決め、チームを勝利に導いた。

大型ガードとしてゲームメイクにも優れ、平均4.0アシスト2.4TOを記録。クリエイティブなパサーでは無いが、ドライブでディフェンスが寄れば的確なアシストをチームメイトに供給した。

また、DBPMは1.5でラトガース大の主力の中では2番目の数字。サイズと身体能力だけでなく、フットワークもスムースでNBAでも平均以上のディフェンシブプレーヤーとなれるはずだ。

オフェンスの完成度に優れる大型ガードであるが、カレッジよりもサイズ、身体能力に優れるNBAで、ハーパーの個の打開力がどこまで通用するかは未知数な部分ではある。また、ミッドレンジでのスコアリングは課題だ。

全体2位指名の有力候補

需要の高い大型ガードで完成度も高いとあって、ドラフト評価は非常に高く、2位指名権を持つサンアントニオスパーズからの指名が有力視されている。

豊作と言われる今年のドラフト候補の中でも安定感は高く、ポジションでのサイズもある事からスケールの大きさも感じさせる。

比較対象としてはケイド・カニングハムやジェームズ・ハーデンの名前があがり、即戦力としての活躍が期待される。


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