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NBAドラフト2025:ドラ1最有力候補、クーパー・フラッグ

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最近サッパリブログの更新をしていませんが、今年もドラフトが近付いてきたのでドラフト予習を。 やっぱり今年はクーパー・フラッグ君からでしょう。 2022年のU17W杯での活躍で世界にその名を知らしめ、高校ラストシーズンにはシーズン無敗でChipotleナショナルズ制覇を達成。 カレッジ開幕前には唯一の大学生としてUSAセレクトチームに選出され、カレッジでも期待通りの活躍で最優秀選手賞を総なめ。 最早逆張り不可能な今年のドラ1鉄板候補だ。 クーパー・フラッグ(Cooper Flagg) 所属:デューク大 生年月日:2006年12月21日 ポジション:SF/PF 主な受賞歴:National college player of the year (2025)/ACC Player of the Year (2025)/National high school player of the year (2024) スタッツ(2024-2025) GP MIN FG% 3P% FT% REB AST BLK STL PF TO PTS 37 30.6 48.1 38.5 84 7.5 4.2 1.4 1.4 1.9 2.1 19.2 コンバイン測定結果 身長(裸足) 指高 体重 ウイングスパン 垂直跳(助走無) 202.6 270.5 100.2 213.4 73.7 垂直跳(助走有) レーン アジリティ シャトルラン スプリント 最高到達点 90.2 10.64 2.92 3.30 360.7 ハイライト U17W杯で世界中にその名を轟かせる まずはクーパー・フラッグの経歴をサッと振り返っていこうかなと。 フラッグがその名を知られる様になったのは2022年FIBAU17W杯だ。 フラッグは当時15歳ながらU17W杯のUSA代表メンバーに選出され、チームの主力として活躍。激しいディフェンスで世界制覇に貢献した。 平均9.3得点10.0リバウンド2.4スティール2.9ブロックという驚異的なスタッツを叩き出し、大会ベスト5にも選出された。 大会終了後にはFIBAが公式アカウントにフラッグのハイライト動画をアップロードした事からも、この大会での彼の活躍が如何に衝撃だったかが伺えるだろう。 高校では全米制覇を達成 それまで地元メイン州の高校で...

デューク大のクーパー・フラッグがACCの新人得点記録を更新

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デューク大のフレッシュマンウイング、クーパー・フラッグ。 今年のNBAドラフトで1位指名の最有力候補と見られるフラッグが、現地1月11日の対ノートル大戦で大記録を達成した。 試合開始から立て続けに3PTを決めたフラッグは、試合を通じて高確率にシュートを決め続け、カレッジでのキャリアハイを大幅に更新する42得点を記録。 フラッグの活躍でデューク大が86-78で勝利をおさめた。 フラッグの42得点はボストンカレッジのオリビエ・ハンランが2013年に記録した41得点を超え、ACCの男子1年生による1試合最多得点記録更新となった。 ACCはデューク大、ノースカロライナ大、バージニア大など、強豪ひしめくNCAAディビジョン1屈指の強豪カンファレンスの1つ。 マイケル・ジョーダン、グラント・ヒル、ティム・ダンカン、クリス・ポールといったレジェンドプレーヤーもACCの出身だ。 大記録の達成により、フラッグに向けられる注目は更に高まっていくだろう。 COOPER FLAGG 40-PIECE ‼️ He sets the ACC men's basketball single-game scoring record by a freshman in the win over Notre Dame 💪 pic.twitter.com/y8LmCslwt3 — ESPN (@espn) January 11, 2025 ACCの新人記録を更新する42得点 デューク大のビッグマン、カマン・マルアチを警戒し、ノートルダム大のディフェンスが収縮する中、フラッグは立ち上がりから快調に3本の3PTを成功。 フラッグは自身の得点だけでなく、ディフェンスが寄ればマルアチやシューター陣にアシストを供給。この試合でフラッグは42得点に合わせてキャリアハイタイの7アシストを記録している。 後半に入ってもノートルダム大はマルアチを警戒し、フラッグにディフェンスを集中させる事が出来ず。 フラッグはアグレッシブに攻め続け、FG11/14、3PT4/6、FT16/17という超高確率でシュートを沈め、カンファレンス記録を更新する42得点を叩き出した。 ノートルダム大ディフェンスを引き付けた影の立役者マルアチも19得点10リバウンドでダブルダブルを達成している。 カンファレンスゲー...

今更ながらにクーパー・フラッグの話

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2025年NBAドラフトのドラ1有力候補であるデューク大のフレッシュマン、クーパー・フラッグ。 その名はNBAファンを中心に日本でも知られる様になってきている。 既に彼を取り上げた動画や、記事も少なくないが、改めてクーパー・フラッグのここまでの歩みのまとめを。 クーパー・フラッグ(Cooper Flagg) 所属:デューク大 学年:フレッシュマン 出身:モントバードアカデミー(フロリダ州) 生年月日:2006年12月21日 ポジション:SF/PF 身長:205.7cm ハイライト U17W杯の活躍でその名を世界に轟かせる 地元メイン州のノコミスリージョナルハイスクールに入学したフラッグは、フレッシュマンながら平均20.5 得点 10.0 リバウンド6.2 アシスト3.7 スティール 3.7 ブロックの活躍でチームを2022年のメイン州Class Aの州大会で州チャンピオンに導き、自身もメイン州のゲータレード賞を受賞。 フレッシュマンでメイン州のゲータレード賞を受賞したのは史上初の快挙だった。 シーズン終了後の夏、当時15歳だったフラッグはU17W杯のUSA代表メンバーに選出。自身より年長のプレーヤー達を相手に平均9.3得点10.0リバウンド1.9アシスト2.4スティール2.9ブロックを記録し、15歳ながらに大会ベスト5の1人に選出された。 ハンドリングやシューティングスキルにはまだ粗さが目立ったものの、ディフェンスでは年長者を相手に一歩も引かないハードワークを見せ、チームの世界制覇に貢献。その活躍ぶりは大会終了後にFIBAが公式YouTubeアカウントにフラッグ個人のハイライトをアップロードする程であった。 この大会での活躍により、フラッグは未来の有望株として世界中に知られるプレーヤーとなった。 名門モントバードアカデミーへ 高校2年目を迎えたフラッグは地元のノコミスリージョナルハイスクールから、フロリダ州のモントバードアカデミーへ転校。 モントバードアカデミーは、ディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレット、スコッティ・バーンズ、ケイド・カニングハム等、多くのスター候補をNBAに輩出している全米屈指の名門校だ。 2022-2023シーズンのチームにもKJ・エバンス、ショーン・スチュワート等、世代トップレベルのプ...

NBAドラフト2025:そろそろ来年のドラフトの話をしよう

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2024年のドラフトも終わりましたが、"来年のドラフト予習までがドラフト"という事で、今年も来年のドラフトネタを。と言っても僕が推してる子を押売りするだけだけれど。 一般論ではありますが、来年2025年のドラフト候補には、スケールの大きな未来のスター候補が揃っていると目される。 中でもデューク大に進学したモントバードアカデミーのクーパー・フラッグは早くもドラ1有力候補として日本でも高い知名度を誇る。 ここで書いているプレーヤーはあくまで僕の推し、そしてアメリカ外のプレーヤーはカバー出来ていない事はご留意を。 例の如く徐々に追記していくスタイルです。 クーパー・フラッグ(Cooper Flagg) 所属:デューク大 学年:フレッシュマン 出身:モントバードアカデミー(フロリダ州) 生年月日:2006年12月21日 ポジション:SF/PF 身長:205.7cm ハイライト Z世代のキリレンコ モントバードアカデミーをシーズン無敗のまま実質的な全米制覇に導いたウイング、クーパー・フラッグ。 高校最優秀選手に贈られるゲータレード賞、ネイスミス賞も受賞した、class of 2024(2024年に高校を卒業した学年)のNo1プレーヤーだ。 ゲータレード賞の受賞ページによれば、昨季のスタッツは16.1得点7.6リバウンド3.9アシスト2.7ブロックを記録。スター揃いのモントバードアカデミーの中では、スコアリングリーダーでは無かったが、攻守に質の高いプレーを見せ、チームの勝利に貢献した。 このブログでは何度も書いているが、現時点ではディフェンシブなプレーヤーで、恵まれたサイズと身体能力、適切なポジショニングと高いディフェンス意識から、オンボール、オフボール共に優れたディフェンシブプレーヤーである。 ドライブに対しても恐ろしい機動力でカバーに飛び、ウイングながらに1試合平均2.7ブロックは驚異的。 スコアリングも年々成長を見せており、高い打点から放たれるミッドレンジのターンアラウンドジャンパーは、この先のレベルでも必殺のプレーとなり得る。 進学先のデューク大には、昨季の司令塔であるタイリース・プロクターと成長が期待される2年目ガードのケイレブ・フォスターと得点力の高いプレーヤーが残る。 カレッジでもフラッグにはスコアリングだけで...

NBAドラフト2024:カレッジを蹂躙した怪獣、ザック・イーディ

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6月下旬のドラフトまで残り僅か。 今回のドラフトネタは圧倒的なサイズを武器にカレッジを支配したビッグマン、ザック・イーディを。 トラジショナルなプレースタイルのビッグマンであるイーディには、"NBAのスタイルに適応出来るか?"という懸念が常に付きまとう。 その懸念を払しょくし、NBAでも存在感を示す事が出来るだろうか? ザック・イーディ(Zach Edey) 所属:パデュー大 生年月日:2002年5月14日 ポジション:C スタッツ(2023-2024):32.0分/25.2得点/12.2リバウンド/2.0アシスト/2.2ブロック/0.3スティール/FG62.3%/3PT50%/FT71.1% 主な受賞歴:National college player of the year (2023, 2024)/ Big Ten Player of the Year (2023, 2024)/ Consensus first-team All-American (2023, 2024) 身体測定結果 裸足身長:222.9cm 体重:135.6kg ウイングスパン:240.1cm 指高:292.1cm 垂直跳び(助走有):80cm 最高到達点:372.1cm ハイライト カレッジバスケを蹂躙した怪獣 カナダ生まれのイーディは、高校時代に渡米し、全米屈指の強豪であるIMGアカデミーでプレー。 IMGアカデミーでは日本人プレーヤーである田中力君ともチームメイトだった。 学年変更により進学を早めたイーディは2020年にパデュー大に進学し、1年目から平均8.7得点4.4リバウンドを記録した。 2年目のシーズンに平均14.4得点7.7リバウンドと成長を見せると、3年目のシーズンには大きな飛躍を遂げる。平均22.3得点12.9リバウンド2.1ブロックを記録し、カレッジ最優秀選手賞を総なめにした。 4年目となった2023-2024シーズンも前シーズンと同等以上の活躍を見せ、平均25.2得点12.2リバウンド2.0アシスト2.2ブロックを記録。2年連続でカレッジ最優秀選手賞を総なめ。 2シーズンに渡りペイントエリアを支配する"怪獣"としてカレッジバスケ界を蹂躙した。 2023年のNCAAトーナメントで屈辱を味わ...

NBAドラフト2024:やっぱり上級生は捨てがたい

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現地6月26日、27日に予定されているNBAドラフト2024。 青田買いのドラフトでは、将来性の高い下級生の方が高い評価を受ける傾向にあるけれど、カレッジで着実な成長を遂げ、完成度の高い上級生には即戦力としての期待が。 という事で今回は私的に今ドラフトで推している上級生を。 ハリソン・イングラム(Harrison Ingram) 所属:ノースカロライナ大 生年月日:2002年11月27日 ポジション:SF スタッツ(2023-2024):32.8分/12.2得点/8.8リバウンド/2.2アシスト/0.4ブロック/1.4スティール/FG43.0%/3PT38.5%/FT61.2% 主な受賞歴:Third-team All-ACC (2024)/Pac-12 Freshman of the Year (2022) 身体測定結果 裸足身長:196.2cm 体重:106kg ウイングスパン:214cm 指高:260.4cm 垂直跳び(助走有):88.9cm 最高到達点:349.3cm ハイライト 名門を支えたオールラウンダー スタンフォード大から転校し、今季からノースカロライナ大に加入したジュニアウイング、ハリソン・イングラム。 高校時代からマクドナルドオールアメリカンに選出される有望株で、2021年にはU19USA代表に選出され、U19W杯での世界制覇に貢献している。 スタンフォード大時代からオールラウンダーとして活躍してきたが、今季は3PT成功率を昨季の31.9%から38.5%と大きく成長。リバウンドでも平均8.8リバウンドと昨季の5.8リバウンドから数字を伸ばしている。 屈強なフィジカルを武器に、ポストアップでも強さを見せ、ディフェンスが寄ればパスを捌く視野とスキルも備えている。 身長こそSFとして平均的な水準だが、ウイングスパンが長く、コンボフォワードとして両Fポジションをこなすフィジカルがあり、スキルもオールラウンド。FT成功率には難ありだが、NBAでもタフなハードワーカーとして重宝されるプレーヤーになり得るポテンシャルがあるだろう。 リース・ビークマン(Reece Beekman) 所属:バージニア大 生年月日:2001年10月8日 ポジション:PG スタッツ(2023-2024):32.7分/14.3得点/3...

NBAドラフト2024で富永啓生のライバルとなるドラフト候補は?

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コネチカット大の全米2連覇で幕を閉じた今年の男子カレッジバスケ。 シーズンも終了し、今年もNBAドラフトが近付いてきた。 今年のドラフトにおいて、日本のバスケットボールファンの関心事の1つが"富永啓生はドラフト指名を受けるか?"という点だろう。 ネブラスカ大のエースとしてチームを2014年以来となるNCAAトーナメントに導き、Hanes Originals Soft Touch Men’s 3-Point Championshipを制した富永君はカレッジを代表するシューターであり、2019年の八村君以来となる日本人としてのドラフト指名にも期待がかかる。 現時点では、富永君はドラフト指名が確実視される評価を受けておらず、指名を受けるとしても2巡目だろう。 これからドラフトまでの間、日本人ファンはドラフトプロセスの中での富永君関連のニュースに一喜一憂する日々を送る事になりそうだ。 また、1巡目、2巡目で計60名という限られたドラフト指名枠の中でドラフトを受けるかどうかを妄想する上で、ドラフトにおける富永君のライバルを知っておくことは非常に重要だろう。 という事で、今回は ・上級生 ・ウイング ・シューター/スコアラー という枠で2巡目やドラフト当落線上と評価されるプレーヤーのまとめを。 例の如く、徐々に追記するスタイルになりそうですがご容赦を。記載している身長はチーム公式の身長です。 富永啓生 所属:ネブラスカ大 学年:シニア 生年月日:2001年2月1日 ポジション:SG 身長:188cm スタッツ:26.0分/15.1得点/2.3リバウンド/1.4アシスト/0.9スティール/0.0ブロック/FG46.6%/3PT37.6%/FT87.5% 主な受賞歴:Second-team All-Big Ten (2024) /Big Ten All-Tournament Team (2024) 長所 波に乗るとどんなタフショットでも沈める爆発力 ディフェンスの裏をつく巧みなオフボールムーブ ハイライト 全米トップレベルに成長した日本人シューター まずは富永君のスタッツや受賞歴の確認を。 エースとしてネブラスカ大を2014年以来のNCAAトーナメントに導き、現地でも多くのメディアに取り上げられるプレーヤーへと成長した日本人シューター、...

全米2連覇を支えたドノバン・クリンガンがNBAドラフトへ

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 コネチカット大のソフォモアビッグマン、ドノバン・クリンガン。 昨季はエースであるアダマ・サノゴのバックアップとしてベンチからチームの全米制覇に貢献。 今季はチームの大黒柱に成長し、NCAAトーナメントの6試合で15.3得点8.3リバウンド3.2ブロックを記録し、コネチカット大を2007年のフロリダ大以来の全米2連覇に導いた。 クリンガンはシーズン終了後にNBAドラフトへのアーリーエントリーを表明している。 ドノバン・クリンガン 所属:コネチカット大 学年:ソフォモア 生年月日:2004年2月23日 ポジション:C 身長:218.4cm スタッツ:22.6分/13.0得点/7.4リバウンド/1.5アシスト/0.5スティール/2.5ブロック/FG63.9%/3PT25.0%/FT58.3% 主な受賞歴:AP Honorable Mention All-American (2024)/Big East All-Freshman team (2023) 長所 カレッジ屈指のショットブロッカー ローポストでの柔らかなシュートタッチ 7フッターを超える身長と屈強なフィジカル ハイライト ペイントエリアを支配し全米2連覇を支える 昨年のNCAAトーナメントでバックアップセンターとしてコネチカット大の全米制覇に貢献し、今季の飛躍が期待されたドノバン・クリンガン。 シーズン平均で13.0得点7.4リバウンド2.5ブロックと堂々たるスタッツを記録。 NCAAトーナメントの6試合では15.3得点8.3リバウンド3.2ブロックと更にギアを上げ、チームの全米2連覇に貢献した。 オフェンスにおいてはローポストやピック&ロールからのフィニッシュと、ペイントエリアでの得点が大半を占める古典的なビッグマンであるが、ゴール付近でのシューティングタッチは柔らか。 圧倒的な高さに加え、ポジショニングや飛び込むタイミングも良く、優れたフィニッシャーとして対戦チームの脅威となった。 しかしながらFT成功率は2年連続で60%を切り、シュートエリアを広げる事は難しいかもしれない。 売りであるディフェンスでは、爆発的な身体能力と高さとポジション取り、タイミングの良さからブロックを量産。一定以上の機動力もあり、ガードやウイングのドライブも綺麗にシャットアウトしている。 平...

富永啓生の活躍でネブラスカ大が名門インディアナ大を撃破

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男子日本バスケットボール界の期待の星、富永啓生。 アメリカのNCAAディビジョン1の強豪カンファレンスであるBig Tenに所属するネブラスカ大でプレーする富永君が、新年早々活躍を見せた。 ネブラスカ大はホームで同カンファレンスに所属する名門校、インディアナ大と対戦。 インディアナ大は過去に5度の全米制覇を達成し、今季もクレル・ウェア、マリク・レヌー、マッケンジー・エンバコと複数のNBA候補生を擁している。 富永君はゲームハイ且つ自身のシーズンハイとなる28得点を叩き出し、ネブラスカ大を牽引。その活躍でネブラスカ大が86-70でインディアナ大を撃破した。 ネブラスカ大がインディアナ大に勝利したのは2019年1月以来の快挙だ。 シーズンハイの28得点を記録 昨季終了後、NBAドラフトへのアーリーエントリーを表明し、ドラフトプロセスを経験した後にカレッジへの残留を決めた富永啓生。 今シーズンの開幕前にはBig Tenのオールカンファレンスチームの有力プレーヤーTOP10の1人も選出され、高い期待を背負ってのシーズンだったが、ここまで平均12.7得点、3PT成功率は33.3%と対戦相手から厳しいマークを受ける中、昨季からスタッツを伸ばせずにいた。 この試合でも前半は3PTが不調な中、FTと2点を積み重ね前半だけで10得点を獲得。後半残り10分を切ってから3PTが当たり始めると、5分間の間で16得点。試合を通してゲームハイ且つシーズンハイの28得点を記録し、ネブラスカ大を勝利に導いた。 3PT この試合、4本の3PTを沈めたが、4本以上の3PTを成功したのは今シーズン初(昨季は8回)。 ここまで最大の武器である3PTに中々当たりの来なかった富永君だったが、この試合で活躍を機に波に乗る事を期待したい。 また、特筆すべきは3PTだけに頼らないスコアリングスキルだろう。 この試合でもドライブからのフローター、ミッドレンジジャンパー、カッティングからのレイアップと2点シュートを5/5の100%の成功率で積み重ねた。 対戦相手から3PTを警戒される中、ファールを引き出すスキルも向上。FT獲得数は昨季の1.7本から3.3本と約2倍に伸びており、単なるシューターからスコアラーへの進化が見て取れる。 キャリア初のNCAAトーナメントも視野に ...

NBAドラフト2024:来年のドラフト予習は今年の内に

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さて今年も残すところ後わずか。 来年のドラフト予習は今年の内にという事で、来年のドラフト予習ネタ。僕の推し候補を。 あくまで僕の推しという事なので、その辺予めご容赦ください。 米国外のバスケ情報はカバーしていないので、カレッジ、Gリーグイグナイトでプレーしているプレーヤーのみとなります。 身長に関してはチーム公式プロフィールの数字を。今年の内に書き終えなければ... ロン・ホランド 氏名(英語表記):Ron Holland 所属:Gリーグイグナイト 生年月日:2005年7月7日 出身:ダンカンビルハイスクール(テキサス州) ポジション:SF/PF 身長:203.2cm ハイライト プロの世界で進化を続ける2wayウィング Gリーグイグナイトでプレーするロン・ホランドは来年のドラフトで上位指名が予想される2wayウイングだ。 Gリーグで15試合プレー時点で、平均18.5得点6.7リバウンド3.0アシスト2.3スティール1.1ブロックを記録している。 203,2cmの身長と高い身体能力を備え、ドライブや速攻からはダイナミックなフィニッシュを。 3PT成功率は23.4%と要改善だが、高校時代と比較してアウトサイドからのスコアリングスキルも確実に成長を見せている。 Gリーグでもスコアリングスキルを証明しつつあるホランドだが、現時点での長所はディフェンスだろう。 そのサイズと身体能力から1番から4番までカバー。また、上位指名候補ながら常に全力でプレーするモーターを有している点は大きな魅力。リバウンドへの嗅覚と意欲も高い。 攻守両面での貢献度の高さ、勝利へのあくなき執念はNBAのスター、ジミー・バトラーを想起させ、絶対的1位指名候補不在の来年のドラフトでは、1位指名を受ける可能性もあるだろう。 マタス・ブゼリス 氏名(英語表記):Matas Buzelis 所属:Gリーグイグナイト 生年月日:2004年10月13日 出身:サンライズクリスチャンアカデミー(カンザス州) ポジション:SF 身長:208.3cm ハイライト 正統派の大型オールラウンダー Gリーグイグナイトでプレーするウイング、マタス・ブゼリス。 故障で出遅れたが、8試合出場時点で平均13.3得点5.6リバンド1.9アシスト1.3スティール1...

強かなるコンボガード、リード・シェパード

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毎年有望新入生が入学し、NBAプレーヤーを続々輩出する"NBA予備校"ケンタッキー大。 今年も多くのNBA候補が入学したケンタッキー大で、下馬評を上回る活躍を見せる新入生がコンボガードのリード・シェパード。 高校時代はマクドナルドオールアメリカンにも選出された逸材だが、今年のケンタッキー大にはESPNによる有望高校生ランキングで彼を上回る評価を受けたプレーヤーが4人も入学。 無論、マクドナルドオールアメリカンというだけで、他の強豪校から見ても数年に1人入学すれば御の字のレベルのプレーヤーなのだが、ケンタッキー大では相対的に見て期待値の高いプレーヤーでは無かったが、ベンチ出場からのいぶし銀の活躍で好調のチームを支えている。 リード・シェパード 氏名(英語表記):Reed Sheppard 所属:ケンタッキー大 学年:フレッシュマン 生年月日:2004年6月24日 出身:ノースローレルハイスクール(ケンタッキー州) 主な受賞歴:McDonald's All-American (2023)/Kentucky Mr. Basketball (2023) ポジション:PG/SG 身長:190.5cm プレースタイル ・メインハンドラー ・プルアップシューター ・ロックダウンディフェンダー ハイライト ※高校時代のハイライト 地元ケンタッキーのサラブレッド 地元ケンタッキー州のノースローレルハイスクールからケンタッキー大に進んだリード・シェパード。 彼の父、ジェフ・シェパードはケンタッキー大でプレーし、1996年、1998年と2度の全米制覇を経験。1998年にはNCAAトーナメントの最優秀選手賞も受賞し、NBAのアトランタホークスでもプレーしたケンタッキーのスター。 母のステイシーもケンタッキー大の女子チームでプレーし、キャリア通算1,400得点を記録しているプレーヤーで、両親共にケンタッキー大の元スターであるシェパードは、ケンタッキー大に入るべくして入学したプレーヤーだろう。 シェパード自身も高校通算で3,727得点を記録し、ケンタッキー州のMrバスケットボールに選出。有望高校生プレーヤーの代名詞であるマクドナルドオールアメリカンに選出され、名門ケンタッキー大の門を叩いた。 賢く堅実で強か...

富永啓生23得点の活躍で、ネブラスカ大が開幕6連勝を飾る!

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NCAAディビジョン1のネブラスカ大で活躍する日本人プレーヤーの富永啓生。 プレシーズンゲームでの故障で開幕に出遅れたものの、シーズン3試合目から復帰し、スターティングメンバ―として活躍を見せている。 現地11月22日、ネブラスカ大はホームでデュケイン大と対戦。 富永君はシーズンハイとなる23得点を記録し、チームを勝利に牽引。ネブラスカ大は開幕から無傷の6連勝を飾った。 Can't stop, won't stop. #GBR pic.twitter.com/DtWUOmpyag — Nebraska Men's Basketball (@HuskerMBB) November 23, 2023 シーズンハイの23得点を記録 ネブラスカ大のホームでの対デュケイン大戦。 富永君は3PTこそ2/7と不調だったものの、ドライブや速攻で得点。デュケイン大のテクニカルファールを含め獲得した10本のFTの内9本を沈め、着実に得点を積み上げてシーズンハイの23得点を記録した。 また、デュケイン大が富永君のアウトサイドシュートを警戒する中、ディフェンスが寄ると冷静にパスを捌く姿勢も印象的だった。 試合は前半から何度もリードが入れ替わる白熱した展開に。 後半に入ると、この日20得点を記録したジュワン・ゲイリーの活躍により、ネブラスカ大が14-0のスコアリングランで2桁リードを獲得。 終盤にデュケイン大が粘りを見せ、1桁得点差に詰め寄るも、富永君が試合時間残り3分6秒にデュケイン大を付き離す3PTをヒット。 その後も富永君はテクニカルファールで得たFT4本全てをキッチリと沈め、ネブラスカ大が89-79で逃げ切った。 富永君個人のプレーを見ると、前半早々に彼らしいディープ3を沈め、幸先の良いスタートを切り、そこからもテンポ良く3PTを放っていたものの、その後は辺りが来ず。 それでもドライブやカッティング、FT等でコツコツと得点を積み上げられるのは流石強豪カンファレンスのトップレプーヤーの1人だなと。 ネブラスカ大が開幕6連勝を記録するのは2008-2009シーズン振りの快挙。 次戦のカリフォルニアステイト大フラトン校戦でも連勝を7に伸ばす期待が掛かる。 シーズン序盤の正念場と予想されるのは、現地12月3...

開幕戦への出場が危ぶまれる富永啓生

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NCAAディビジョン1のネブラスカ大でプレーする富永啓生。 ネブラスカ大で3シーズン目、短大含めカレッジ通算5シーズン目となる今季は富永君にとってのカレッジラストシーズンだ。 昨季は平均13.1得点を記録し、カンファレンスのHonorable-Mention(健闘賞)を受賞。今季は開幕前のカンファレンス1stチーム有力選手TOP10にも選出され、全米屈指の強豪カンファレンスであるBIG 10の中でもその評価はトップレベルだ。 カレッジバスケの集大成を迎える富永君だが、故障により開幕戦出場が危ぶまれている。 エキシビジョンで負傷退場 10月29日に開催されたエキシビジョンの対ドエイン大戦。 スターティングメンバーとして出場した富永君だったが、速攻のシーンで転倒すると、左足首を故障しベンチへ。そのままコートに戻る事は無かった。 ネブラスカ大のヘッドコーチ、フレッド・ホイバーグは現地11月2日の記者会見で富永君の故障の状況をアップデート。 富永君は順調に回復しており、既にウォーキングブーツも外れて歩行も可能な様だが、未だに痛みを抱えており完治にはまだ時間を要するとの事。 現地時間11月6日に予定されいてる今季の開幕戦、対リンデンウッド大戦への出場は難しいだろう。 これまで、富永君は足首に大きな故障を抱えた事がないというのはポジティブな要素かもしれない。 また、ホイバーグは"長いシーズンが待っている"とコメントしており、富永君の復帰を急がせる事は無いだろう。 ネブラスカ大は富永君の他にも複数の負傷者を抱えており、富永君のカレッジラストシーズンは中々に厳しい船出となりそうだ。

2023-2024:今季気になるカレッジプレーヤー【ビッグマン編】

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カレッジ注目プレーヤーネタの最後はビッグマン編を。 今季は上級に実力派ビッグマンが充実。上級生にはペイントエリアを主戦場にトラジショナルビッグが多いけれど、下級生にはサイズと機動力を兼ね備える今っぽい子も。 今回もまた随時追記していくスタイルで。 ドノバン・クリンガン 所属:コネチカット大 学年:ソフォモア 生年月日:2004年2月23日 ポジション:C 身長:218.4cm 出身:ブリストルセントラルハイスクール(コネチカット州) 主な受賞歴:Big East All-Freshman team (2023) ハイライト 全米制覇に貢献した守護神 昨季全米制覇を達成したコネチカット大のソフォモアビッグ、ドノバン・クリンガン。 控えビッグマンながら、平均13.1分の出場で1.8ブロックと守護神としてコネチカット大の全米制覇に貢献した。 身長218.4cm、体重127kgの巨体ながら速攻では先頭を走る機動力を有する。 FT成功率51.7%とアウトサイドシュート力に欠け、プレーエリアは限られるが、ペイントエリアのフィニッシュとリムプロテクトに特化したビッグマンとしてゲームを支配的する。 今季は主力のアーリーエントリーに伴い、出場時間の大幅増が確定的で、カレッジを代表するビッグマンへの成長が期待される。 ザック・イーディ 所属:パデュー大 学年:シニア 生年月日:2002年5月14日 ポジション:C 身長:223.5cm 出身:IMGアカデミー(フロリダ州) 主な受賞歴:National college player of the year (2023)/Kareem Abdul-Jabbar Award (2023)/Big Ten Player of the Year (2023) ハイライト 全米最優秀選手賞を総なめの巨神兵 パデュー大のシニア、ザック・イーディ。 昨季は平均22.3得点12.9リバウンド2.1ブロックを記録し、カレッジ最優秀選手賞を総なめにした。 しかし、第1シードで臨んだNCAAトーナメントでは、まさかの初戦敗退の憂き目に。イーディ自身も相手オフェンスに狙われ、機動力の懸念が露呈されてしまった。 シーズン終了後にNBAドラフトへのアーリーエントリーを表明するも、ドラフトか...

2023-2024:今季気になるカレッジプレーヤー【ウイング編】

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前回のハンドラー編に続いてウイング編を。 現代バスケのオールラウンダー化のトレンドに伴い、ウイングプレーヤーには攻守に渡り万能性が求められる傾向に。 例の如く後に追記していくスタイルで行きますが、11月6日の開幕前にビッグマン編までを書き終えたいなと。 ジャスティン・エドワーズ 氏名(英語表記):Justin Edwards 所属:ケンタッキー大 学年:フレッシュマン 生年月日:2003年12月16日 ポジション:SG/SF 身長:203.2cm 出身:イムホテップインスティテュートチャーターハイスクール(ペンシルベニア州) 主な受賞歴:Mr. Pennsylvania Basketball (2023) ハイライト オールラウンドなスキルを揃えるエリートウイング 毎年NBAに選手を送り込む"NBA予備校"であるケンタッキー大のフレッシュマン、ジャスティン・エドワーズ。 ESPNから学年3位と高い評価を得たオールラウンドプレーヤーだ。 ウイングとして身長、身体能力、スムースなハンドリング、柔らかなシュートタッチ、的確なパススキルと全てを高水準で備えるエリートウイング。 ディフェンスにおいてもそのフィジカルツールと高いバスケットボールIQで、対人ディフェンスにもチームディフェンスにも優れる。 シーズン開幕前時点での期待値も高く、強豪カンファレンスの1つであるSECにおいて、プレシーズンのカンファレンス1stチームにも選出されている。 プレーの端々から"まだまだ出来る"という余裕が感じられ、底知れぬポテンシャルを秘める大物だ。 ハリソン・イングラム 氏名(英語表記):Harrison Ingram 所属:ノースカロライナ大 学年:ジュニア 生年月日:2002年11月27日 ポジション:SG/SF 身長:200.7cm 出身:セントマークススクール(テキサス州) 主な受賞歴:Pac-12 Freshman of the Year (2022) ハイライト ハンドラーまでこなす万能ウイング 今季スタンフォード大からノースカロライナ大に転校したウイングプレーヤー、ハリソン・イングラム。 2022年にはPAC-12の最優秀フレッシュマン賞を受賞し、昨季は平均10...

2023-2024:今季気になるカレッジプレーヤー【ハンドラー編】

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さてさて、アメリカでは間もなくバスケットボールシーズンも開幕。 現地ではファンを集めてのイベントやエキシビジョン等も開催され、シーズンインに向けて盛り上がりも高まっている。 という事で、当ブログでも今季気になるカレッジプレーヤーのまとめを。 まずはハンドラー編から。※身長はチーム公式ページの数値を記載 エリオット・カドー 所属:ノースカロライナ大 学年:フレッシュマン 生年月日:2004年9月4日 ポジション:PG 身長:185.4cm 出身:リンクアカデミー(ミズーリ州) 主な受賞歴:FIBA U18 European Championship Division B MVP (2022) ハイライト 全米No1に輝いたポイントゴッド スウェーデン国籍を有し、既にスウェーデンフル代表としてのプレー経験も有するエリオット・カドー。 昨季はリンクアカデミーでプレーし、チームを実質的な全米No1決定戦であるGEICOナショナルズ制覇に導いた。 ゲームメイクに優れ、司令塔としてチームを掌握するポイントゴッドタイプ。トランジションでは迅速且つ的確なパスで速攻を演出し、ハーフコートでもクリエイティブなプレーでチームの得点シーンを創り出す。 緩急巧みなハンドリングと高精度のシューティングを有し、個人での打開力も高い。 高校時点での支配力という点では、同じくノースカロライナ大出身のコール・アンソニーを思い出させる。 今季のノースカロライナ大は全米屈指のスコアリングガードであるRJ・デイビスや、身体能力に優れる2wayガードのセス・トリンブルを有し、全米屈指のガード層の厚さを誇る。 全米屈指のフレッシュマンであっても、出場時間を獲得することすら容易では無い状況だが、カドーであればポジションを勝ち取り、フロアリーダーとしてチームを牽引してくれるだろう。 インサイドには全米トップレベルのビッグマン、アルマンド・ベイコットを擁し、2022年以来となるNCAAトーナメントFinal4進出にも期待が掛かる。 DJ・ワグナー 所属:ケンタッキー大 学年:フレッシュマン 生年月日:2005年5月4日 ポジション:PG/SG 身長:193cm 出身:カムデンハイスクール(ニュージャージー州) 主な受賞歴:McDonald...