NBAドラフト2024：やっぱり上級生は捨てがたい

現地6月26日、27日に予定されているNBAドラフト2024。

青田買いのドラフトでは、将来性の高い下級生の方が高い評価を受ける傾向にあるけれど、カレッジで着実な成長を遂げ、完成度の高い上級生には即戦力としての期待が。

という事で今回は私的に今ドラフトで推している上級生を。

ハリソン・イングラム(Harrison Ingram)

所属：ノースカロライナ大
生年月日：2002年11月27日
ポジション：SF
スタッツ(2023-2024)：32.8分/12.2得点/8.8リバウンド/2.2アシスト/0.4ブロック/1.4スティール/FG43.0%/3PT38.5%/FT61.2%
主な受賞歴：Third-team All-ACC (2024)/Pac-12 Freshman of the Year (2022)

身体測定結果

裸足身長：196.2cm

体重：106kg

ウイングスパン：214cm

指高：260.4cm

垂直跳び(助走有)：88.9cm

最高到達点：349.3cm

ハイライト

名門を支えたオールラウンダー

スタンフォード大から転校し、今季からノースカロライナ大に加入したジュニアウイング、ハリソン・イングラム。

高校時代からマクドナルドオールアメリカンに選出される有望株で、2021年にはU19USA代表に選出され、U19W杯での世界制覇に貢献している。

スタンフォード大時代からオールラウンダーとして活躍してきたが、今季は3PT成功率を昨季の31.9%から38.5%と大きく成長。リバウンドでも平均8.8リバウンドと昨季の5.8リバウンドから数字を伸ばしている。

屈強なフィジカルを武器に、ポストアップでも強さを見せ、ディフェンスが寄ればパスを捌く視野とスキルも備えている。

身長こそSFとして平均的な水準だが、ウイングスパンが長く、コンボフォワードとして両Fポジションをこなすフィジカルがあり、スキルもオールラウンド。FT成功率には難ありだが、NBAでもタフなハードワーカーとして重宝されるプレーヤーになり得るポテンシャルがあるだろう。

リース・ビークマン(Reece Beekman)

所属：バージニア大
生年月日：2001年10月8日
ポジション：PG
スタッツ(2023-2024)：32.7分/14.3得点/3.6リバウンド/6.2アシスト/0.5ブロック/2.0スティール/FG44.3%/3PT31.0%/FT75.4%
主な受賞歴： ACC Defensive Player of the Year (2023, 2024)

身体測定結果

裸足身長：186.1cm

体重：89.1kg

ウイングスパン：199.4cm

指高：254cm

垂直跳び(助走有)：92.7cm

最高到達点：346.7cm

ハイライト

カレッジ屈指のディフェンシブガード

バージニア大学の司令塔、リース・ビークマン。

強豪カンファレンスのACCで2年連続で最優秀ディフェンス選手賞を受賞しているカレッジ屈指のディフェンシブガードだ。

スコアリングにおいても大きな役割を担った今シーズンはキャリア初の2桁得点となる平均14.3得点と、オフェンス面においても成長を見せた。

堅実なゲームメイクにも定評があり、今季はキャリアハイの平均6.2アシストを記録。ハーフ―コートオフェンスにおけるアシスト-TO比はNCAAディビジョン1全体で7位と、ミスの少なさも魅力である。

ドラフトコンバインでのスプリントの数字では、今年のコンバイン参加者全体で2位の数字を叩き出し、身体能力も秀でている。

今季成功率31.0%に終わった3PTが伸びれば、NBAでもバックアップガードとしてポジションを確立出来るかもしれない。

ザック・イーディ(Zach Edey)

所属：パデュー大
生年月日：2002年5月14日
ポジション：C
スタッツ(2023-2024)：32.0分/25.2得点/12.2リバウンド/2.0アシスト/2.2ブロック/0.3スティール/FG62.3%/3PT50.0%/FT71.1%
主な受賞歴：National college player of the year (2023, 2024)/Pete Newell Big Man Award (2023, 2024)/Kareem Abdul-Jabbar Award (2023, 2024)

身体測定結果

裸足身長：222.9cm

体重：135.6kg

ウイングスパン：240.7cm

指高：292.1cm

垂直跳び(助走有)：80cm

最高到達点：362.1cm

ハイライト

カレッジバスケを席巻した怪獣

パデュー大のビッグマン、ザック・イーディ。2年連続でカレッジ最優秀選手賞をしているカレッジバスケ界の"怪獣"だ。

高校時代はIMGアカデミーにも所属し、日本人プレーヤーの田中力とチームメイトだった事もある。

絶対的なサイズを武器に攻守でペイントエリアを支配。リング周りのシュートタッチも柔らかく、ペイントエリアでポジションを取られると、カレッジレベルではイーディを止める術はない。FT成功率も2シーズン連続で7割を超えており、ファールで止める事も敵わない。

昨年はディフェンスでの機動力不足を付かれ、NCAAトーナメント初戦敗退の憂き目を見たが、今年はパデュー大をNCAAトーナメントに牽引。決勝でも37得点と深い爪痕を残した。

カレッジで支配的なプレーを見せたイーディではあるが、プレースタイルは現代的なNBAで求められるタイプでは無く。機動力に関する懸念は実際のNBAのルールでプレーするまで付きまとうが、少なくともコンバインのアジリティテストの数字は昨年の11.37秒から11.19秒と成長を見せている。

ペイントエリアの支配力については他を圧倒しており、NBAでも特定の役割を与えられるかもしれない。