今更ながらにクーパー・フラッグの話
2025年NBAドラフトのドラ1有力候補であるデューク大のフレッシュマン、クーパー・フラッグ。
その名はNBAファンを中心に日本でも知られる様になってきている。
既に彼を取り上げた動画や、記事も少なくないが、改めてクーパー・フラッグのここまでの歩みのまとめを。
クーパー・フラッグ(Cooper Flagg)
所属:デューク大
学年:フレッシュマン
出身:モントバードアカデミー(フロリダ州)
生年月日:2006年12月21日
ポジション:SF/PF
生年月日:2006年12月21日
ポジション:SF/PF
身長:205.7cm
ハイライト
U17W杯の活躍でその名を世界に轟かせる
地元メイン州のノコミスリージョナルハイスクールに入学したフラッグは、フレッシュマンながら平均20.5 得点 10.0 リバウンド6.2 アシスト3.7 スティール 3.7 ブロックの活躍でチームを2022年のメイン州Class Aの州大会で州チャンピオンに導き、自身もメイン州のゲータレード賞を受賞。
フレッシュマンでメイン州のゲータレード賞を受賞したのは史上初の快挙だった。
シーズン終了後の夏、当時15歳だったフラッグはU17W杯のUSA代表メンバーに選出。自身より年長のプレーヤー達を相手に平均9.3得点10.0リバウンド1.9アシスト2.4スティール2.9ブロックを記録し、15歳ながらに大会ベスト5の1人に選出された。
ハンドリングやシューティングスキルにはまだ粗さが目立ったものの、ディフェンスでは年長者を相手に一歩も引かないハードワークを見せ、チームの世界制覇に貢献。その活躍ぶりは大会終了後にFIBAが公式YouTubeアカウントにフラッグ個人のハイライトをアップロードする程であった。
この大会での活躍により、フラッグは未来の有望株として世界中に知られるプレーヤーとなった。
名門モントバードアカデミーへ
高校2年目を迎えたフラッグは地元のノコミスリージョナルハイスクールから、フロリダ州のモントバードアカデミーへ転校。
モントバードアカデミーは、ディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレット、スコッティ・バーンズ、ケイド・カニングハム等、多くのスター候補をNBAに輩出している全米屈指の名門校だ。
2022-2023シーズンのチームにもKJ・エバンス、ショーン・スチュワート等、世代トップレベルのプレーヤーが揃い、実質的な全米No1決定戦であるGEICOナショナルズ(現在はスポンサーが変わりCHIPOTLEナショナルズ)に出場するも、サンライズクリスチャンアカデミーを前に初戦敗退に終わり、シーズンを終えた。
高校3年目のシーズンを迎えるにあたり、当初2025年に高校を卒業するclass of 2025だったフラッグはclass of 2024に学年を変更し、卒業を1年早める事を選択。
この選択により、2006年12月生まれのフラッグは
・高校卒業後1年経過
・ドラフト年のカレンダーイヤー中に19歳以上
というアメリカでプレーするプレーヤーのアーリーエントリー条件を満たし、2025年のNBAドラフトへのエントリーが可能となった。
2023-2024シーズンのモントバードアカデミーには前年からフラッグと共にチームの主軸として活躍してきたデリク・クイーン、リアム・マクニ―リー、エイサ・ニューエル、カーティス・ギブンズが残留し、世代屈指の実力派ガードであるロバート・ライトが転校で加入。
主力の6人全員が最上級生且つ全米50位以内のトッププレーヤーという反則的な布陣で対戦相手を圧倒。シーズン無敗のまま、CHIPOTLEナショナルズを制覇し、33勝0敗のパーフェクトシーズンを達成した。
フラッグは平均16.5得点7.5リバウンド3.8アシスト2.7ブロックを記録し、全米最優秀賞であるゲータレード賞、ネイスミス賞を受賞し、名実ともに全米No1プレーヤーの座を確固たる物とした。
また、2024年の夏にフラッグはパリオリンピックに出場するUSA代表の練習相手となるセレクトチームの一員に選出。USA代表を相手に堂々としたプレーを見せ、それがSNSで拡散された事でフラッグの知名度、向けられる期待は加速度的に膨らんだ。
名門デューク大に進学
多くのNCAAディビジョン1強豪カレッジからオファーを受けたフラッグは、これまた全米屈指の名門であるデューク大への進学を選択。
シーズン4試合終了時点で平均16.3得点9.5リバウンド4アシスト2スティール1.8ブロックを記録し、下馬評通りの活躍を見せている。
SNS等ではフラッグを過大に取り上げる動画や記事も見られるが、本来のフラッグはハードなディフェンスや献身的なプレーが光るチームプレーヤーで、毎試合得点でチームを牽引するスコアラータイプのプレーヤーでは無い。
現時点でのFG成功率44.2%3PT成功率22.2%という数字から分かる通りシューティング、スコアリングは発展途上。また、ハンドリングもタイトさに欠け、対ケンタッキー大戦では終盤の重要なシーンで致命的なTOを犯している。
一方、平均4アシストとタレント揃いのデューク大でフラッグのパススキル、視野の広さは高校時代以上に発揮されている。
現在はまだカンファレンス外のチームと対戦している時期だが、強豪ひしめくACCのカンファレンスゲームや3月のNCAAトーナメントでどんなプレーを見せるか、フラッグに向けられる期待は高まるばかりだ。
コメント
コメントを投稿