NBAドラフト2023:エリートシューター、グレイディ・ディックもNBAドラフトへ

今回のドラフトネタはカンザス大のフレッシュマン、グレイディ・ディックを。

近年全米屈指の強豪としてその名を轟かせるサンライズクリスチャンアカデミーから、これまたカレッジ屈指の名門校カンザス大に進学し即戦力として活躍した。

ちなみに、彼の母親ではアイオワステイト大のバスケットボールチームで活躍し、日本の富士通でもプレーしていた事があるらしい。(あまり使う場所のない豆知識ですが...)


グレイディ・ディック

所属:カンザス大
学年:フレッシュマン
生年月日:2003年11月20日
ポジション:SF/SG
出身:サンライズクリスチャンアカデミー(カンザス州)
主な受賞歴:Second-team All-Big 12 (2023)/Big 12 All-Newcomer Team (2023)/Gatorade National Player of the Year (2022)
シーズンスタッツ:32.7分14.1得点5.1リバウンド1.7アシスト0.3ブロック1.4スティール1.3TO/FG44.2%/3PT40.3%/FT85.4%

ハイライト

高校では全米最優秀選手賞も

ジュニア(日本の高2相当)から全米屈指の強豪校サンライズクリスチャンアカデミーでプレーし、実質的な全米No1決定戦のGEICOナショナルズにも2度の出場を果たしているグレイディ・ディック。

サンライズクリスチャンでは、後のNBAプレーヤーであるケネディ・チャンドラーやケンダル・ブラウンともチームメイトだった。

2020年の夏には3X3のU18USA代表にも選出され、ベイラー大のキヨンテ・ジョージ等と共に世界制覇も経験している。

物凄いハイライトダンクを叩き込むタイプのプレーヤーでは無いが、高校時代から大人びた質の高いプレーを見せ、ESPNによる高校生ランキングでは学年全体の14位にランクイン。

高校ラストシーズンには、主要な高校最優秀選手賞の1つであるゲーターレード賞も受賞している。

名門カンザス大で即戦力に

高校卒業後は地元でもあるカンザス州の超名門校、カンザス大に進学。

上級生主体のカンザス大でフレッシュマンながらにチーム2位の平均14.1得点を記録し、即戦力として活躍した。

ディックは3PT成功率40.3%、FT成功率85.4%を記録した優秀なシューターとして知られるが、プレーヤーとしての総合力の高さを忘れてはいけない。

チームオフェンスの中でのカッティングも巧く、広い視野と確かなファンダメンタルから的確なパスも供給。

ウイングとしては十分な高さもあり、爆発的なアスリートタイプでは無いが、ディフェンスでも一定以上の存在感を見せる。(ちなみにサンライズクリスチャンは高校屈指のディフェンシブなチームとして知られる)

勿論、シューターとしての実力も一級品でリリースは早く、試合の重要な局面で"えっ、そこでそんなタフショット打つの?"みたいなシュートを自信満々に放ち決めてしまうメンタルの強さも。

名門のカンザス大で入学早々に主力となったその実力は伊達ではなく、"この子カンザス大で何年目だっけ?"と思わせられる程すぐにチームに溶け込んだバスケットボールIQの高さはフレッシュマンのそれでは無かった。

上位指名の有力候補

"需要の高い高さのあるシューター"、"総合的なスキルの高さ"、"高いバスケットボールIQ"と、NBAでの活躍を期待させる要素が目白押しなグレイディ・ディック。

ハイライトが映えるタイプでは無いけれど、即戦力としてどのチームにとっても魅力的なドラフト候補だ。

実力の高さも間違いないけれど、"この子は賢いしメンタルも強いからどこ行っても大丈夫だろうな"という安心感が。

純粋にシューターとして見ても、リリースが速く、キャッチ&シュートでもプルアップでも打てて精度も高いと来ているので超優秀。ドラフトでも早々名前が呼ばれるだろうなと。

大エースとして活躍するタイプでは無いかもしれないけれど、2番手、3番手として大スターの横で効果的な活躍をするプレーヤーとして長いキャリアを歩んでくれる事を期待したい。

彼を見ていて改めて"今年のドラフト候補は総合力高い子が多いな"と思わされてしまった。


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