スモールラインナップは本当に小さい?ウォリアーズの“Death Squad”。


"Death Squad"とも呼ばれるゴールデンステートウォリアーズのスモールラインナップ。
その名の通り破壊力は抜群。
NBAにスモールラインナップ旋風を巻き起こした。
NBAファイナルでもクリーブランドキャバリアーズを圧倒している。

多くのチームがスモールラインナップを模倣するも、ウォリアーズを超える成果は上げられない。
勿論戦略も大きな要因だろう。
ダブルチーム、スイッチ、ローテーションの精度・スピードが脅威的なウォリアーズのディフェンスは用意に真似出来るモノではない。

そして、試合を見るとリムプロテクト、リバウンドにも強く、本当に小さいか疑問に思えて来る。




ウォリアーズのデスラインナップ


ウォリアーズのスモールラインナップのメンバーは
PG ステファン・カリー
SG クレイ・トンプソン
SF  ハリソン・バーンズ
PF  アンドレ・イグオダラ
C    ドレイモンド・グリーンの5人。
※ポジションは便宜上 

身長を過去ドラフトコンバインを受けた同ポジションの選手たちと比較してみる。()内が平均値。
※平均値はDraftExpressのデータより
PG ステファン・カリー 188cm(186.5cm)       
SG クレイ・トンプソン 197.5cm(192cm)     
SF  ハリソン・バーンズ 200.7cm(198.9cm)    
PF  アンドレ・イグオダラ 197.5cm(203.1cm)   
C    ドレイモンド・グリーン 197.5cm(208cm) 
※全てNBA入り時の身長(裸足) 

アウトサイド陣は平均を上回るがインサイドは平均を大きく下回る。 
身長が2mを超えるのはバーンズのみ。 
次にこのメンバーのウイングスパンとスタンディングリーチを、過去ドラフトコンバインを受けた同ポジションの選手達の平均値と比較してみる。 
※平均値はDraftExpressのデータより
PG ステファン・カリー 191.8cm・246.4cm(194.3cm・247.4cm)
SG クレイ・トンプソン 205.74cm・262.9cm(201.7cm・255cm)    
SF  ハリソン・バーンズ 211.5cm・257.8cm(208.8cm・269.5cm)     
PF  アンドレ・イグオダラ 210.8cm・268cm(214.6cm・272cm)   
C    ドレイモンド・グリーン 216.5cm・266.7cm(219.2cm・278.1cm)

トンプソンはSGながら260cm越えとかなり優秀。
イグオダラ、グリーンも低身長の割にウイングスパンが長く、スタンディングリーチも高い。
一般的にはスタンディングリーチの差は身長差より大きくなるので、身長差の割にはスタンディングリーチ差は小さい。
次に垂直跳び(助走あり)を、過去ドラフトコンバインを受けた同ポジションの選手達の平均値と比較してみる。

PG ステファン・カリー 90.2cm(91.7cm)
SG クレイ・トンプソン 80cm(91.7cm)    
SF  ハリソン・バーンズ 100.3cm(90.4cm)     
PF  アンドレ・イグオダラ 87.6cm(86.4cm)   
C    ドレイモンド・グリーン 83.8cm(80.8cm)

バーンズはスタンディングリーチの低さを身体能力でカバー。
イグオダラ、グリーンはサイズこそ小さいが、その分身体能力では同ポジションの平均を上回る。トンプソンが平均を10cm以上下回ってるのは意外。

上記を見ると、ウォリアーズのラインナップは・インサイド(イグオダラ・グリーン)は身長こそポジションの平均値を下回るも、ウイングスパン、スタンディングリーチ、垂直跳びでその差を埋めている、ということが分かる。
これにより、実質的な“高さの差”は見た目程は無いと言えるのではないだろうか。

長々と書いたが、そんなの試合見れば分かるよという結果笑。
比較対象もdraftexpressのドラフトコンバイン参加選手のデータなので、NBAの平均とはイコールではないという・・・・。
それでもウォリアーズのラインナップはカリーを除きウイングスパンがかなり優秀というのは事実。これがディフェンス面で大きく威力を発揮。
“高さ”の差を埋めるだけでなく、手の長さは“横の動き”への対応力を向上させている。
FINALの2戦目までを見るところ、ウォリアーズはディフェンスでキャブスを圧倒。
キャブスはウォリアーズのディフェンスの攻略法を見出せていない。
レブロンの1on1やポストアップからパスを捌くものの、カバー・スイッチ・ローテーションの速度、精度が高く、思う様にアウトサイドが打てていない。
時間を欠けてレブロン⇒カバーされてパスアウトorタフショット⇒ディフェンスに対応され時間不足⇒タフショットが落ちるという悪循環が続く。
このまま一方的な展開ではFINALが余りにも面白くない。
3戦目までのキャブスの対応に期待したい。


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