マリ出身のビッグマン、ヌファリ・ダンテはオレゴン大へ
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マリ出身で2018年、2019年と2年連続でHoop Summitにも選出されたビッグマン、ヌファリ・ダンテ。class of 2020屈指のビッグマンと評価を受けるダンテがオレゴン大への進学、class of 2019への学年変更を公表しました。
バリバリの素材型ではあるものの、恵まれた身体と高い身体能力を持ち、将来のNBA入りが期待される選手。オレゴン大は昨年入学し、今年アーリーエントリーでNBA入りを果たしたボル・ボルに続いて2年連続で5つ星ビッグマンの獲得に成功しています。
ちなみにカタカナのヌファリ表記は暫定です。
もしかしたらエヌファリのが近いかな?
ヌファリ・ダンテ
経歴
14歳で故郷マリを離れ、アメリカに渡ったダンテ。高校ではカンザスのSunrise Christianでプレーし、今年は高校NO1チームを決めるGeico Nationalsにも出場しています。2018年、2019年と2年連続でWorldチームのメンバーとしてHoop Summitに出場しているのは世代を代表するビッグマンの証。
今夏のAAUシーズンではMokan Eliteの一員としてEYBLに参戦。マイケル・ポーターJrとトレー・ヤングを擁した2016年以来となるPeach Jam制覇へとチームを導きました。Peach Jamの決勝ではTeam Why Notと対戦。スモールラインナップを敷くWhy Not相手に22得点18リバウンドでインサイドを支配。Peach Jamの最優秀選手に輝いています。
プレースタイル
彼の主戦場はペイントエリア内。身長210.8cm、ウイングスパン227.3cm、指高287cm、体重112.9kgの身体を持ち、高校バスケ界で圧倒的な存在感を放ちました。得点は速攻やハーフコートでのロブパスを受けてのアリウープ、オフェンスリバウンドからのゴール下が多く、使われる側の選手。現代風のビッグマンは7フッター級であれどそのサイズに似つかわしくないアウトサイドの優れたシューティングタッチや器用なハンドリング、センスの良いパスセンスなど、無限の可能性を感じさせる魅力的な何かを持っている場合が多いけれど、ダンテはそういったタイプではありません。ディフェンスにおいては既に大きな影響力を及ぼすプレーヤーですが、経験の浅さ故、彼の身体能力を発揮しきれていないのもまた事実でしょう。
逆に言えば、サイズと身体能力だけで5つ星の評価を受けているのだからそれはそれで凄い事。高校生7フッターはフィジカルコンタクトを嫌ったり、時に集中力を欠いたりといった傾向がありますが、ダンテは1試合を通じてペイントエリアで身体を張り、全力でフロアを駆け抜けます。彼の様に恵まれた身体を持つ選手にあって、その献身的な姿勢は稀有であると言えるでしょうし、それが魅力です。
雑感
ケンタッキー大(UK)への進学も有力視された中、ダンテが選んだのはオレゴン大。この選択は彼の成長にとって大きなプラスとなるのではないでしょうか。UKには3年生の7フッター、ニック・リチャーズがおり、もしUKに進学した場合、彼と出場時間を争うこととなりました。まだまだ経験が浅く、ゲーム勘を磨く必要のあるダンテにとって、出場時間の確保は成長への必須条件。オレゴン大では1年目から多くの出場時間を得る事が出来るはず。カレッジ屈指のガード、ペイトン・プリチャードとプレーする事もプラスに働くでしょう
既に上で触れていますが、ダンテは現代的ビッグマン達の様に、私達に夢を見させてくれる華やかなプレーヤーではありません。それでも彼が高い評価を受けるのは、ペイントエリア内で彼が果たす役割がゲームに大きな影響力を持つから。高さや速さ、強さといったダンテの武器は、アウトサイドシュートの様に不安定さをはらむ物では無く、常に安定して発揮することが可能です。
しかしながら、この手の素材型ビッグマンはカレッジレベルでは中々花開かないことも。Class of 2016でマクドナルドオールアメリカンに選出され、デューク大でプレーしたマーキス・ボールデンはカレッジで期待された活躍が出来ないままアーリーエントリー。上で触れたUKのリチャーズも高校時代にはマクドナルドオールアメリカンに選出されていますが、まだその輝きをカレッジで見せる事は出来ていません。
ダンテは私的にはこの学年で1番推しているビッグマンですが、やっぱり同学年でNO1の評価を受けるジェームス・ワイズマンや、現代風のビッグマン達と比べるとオフェンスの引き出しの寂しさは否めません。ペイントエリア内での影響力に限れば、高校バスケ界で屈指。それを武器にカレッジでも活躍してくれることを願っています。
その上での気になるのがブロック数。今季のAAUでは平均2.1ブロックを記録していますが、彼のサイズと機動力を考えれば満足のいく数字ではありません。これは経験不足によるものと考えられますが、カレッジではオフェンスの幅を広げる以上に、ディフェンスでの勘を研ぎ澄ませていって欲しいなと。
推しではあるのですが、活躍の可能性は五分五分ですかね。粗削りなビッグマンとしては、昨季で言えばチャールズ・バッシーが良い活躍を見せてくれましたが、ダンテは更に粗削りなので。3PTも平気で打っちゃうビッグマンが最近のトレンドですが、ダンテの様な古き良きビッグマンが暴れても面白いじゃない、なーんて思ったりしています。
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