知って得しない、アメリカ高校バスケの基礎知識

さてっ、最近はSNSやYouTubeの影響で、日本でもアメリカ高校バスケの話題が少しずつ出る様に。

とは言え、アメリカ高校バスケはまだまだ日本ではニッチなトピック。あんまり基礎的な情報も知られていません。

今回はアメリカ高校バスケの基礎的なお話。知っても得しないし、友達に話してもポカンとされるだけの知識ですが...(誤りがありましたら、ぜひご指摘ください)

勢いでアップしてしまいますが、徐々に追記していければと。

アメリカには全米大会は無い?!

 

日本の高校バスケと言えば、各都道府県を勝ち抜いたチームがぶつかる、インターハイやWinter Cupと言った全国大会が花です。

しかし、アメリカの高校バスケは各州によって独立しており、全米の州を統一した"全米大会"はありません。

また、州大会と言っても、学校の規模などでカテゴリーが分かれており、例えばカリフォルニア州の場合は6つのカテゴリーの州大会が開催され、1年だけで6校の州チャンピオンが誕生します。

ボール三兄弟を擁し、2015-2016シーズンにはシーズン無敗を達成したチノヒルズハイスクールも、シーズン最後の試合はカリフォルニア州の州大会決勝でした。

ここで"おかしいな"と思う方もいるかもしれません。

以前、日本人プレーヤーである田中力君が所属したIMGアカデミーが"全米制覇"を達成とニュースになったのを覚えているでしょうか?

アメリカには、全米各州を勝ち抜いたチームによる"全米大会"はありませんが、各シーズンに好成績を残した全米の強豪8校を招待し、開催される"GEICO Nationals"(Geicoの前はDick'sがスポンサーだったかな)というトーナメントがあり、これが実質的な高校最強決定戦という様な立ち位置に。

とは言え、州のルールによっては州大会終了後のトーナメントへの参加が認められず、シーズン終了後に開催される"GEICO Nationals"に参加できないチームも。

州の規則や過密スケジュールによるプレーヤーの負担への配慮などの理由により、各シーズンで無敗を誇った2016年のチノヒルズ、2017年のネイサン・ヘイルハイスクール、2019年のマッキーチャンハイスクールも同大会には出場をしていません。

class of ~とは?

意外と正確に知られていないな、と感じているのがclass of ~の概念。高校生におけるclass of ~は高校の卒業年を表します。

例えば、class of 2023に属するレブロン・ジェームズの息子、ブロニー・ジェームズは2023年に高校を卒業予定。

現行のドラフトルールでは、

・高校卒業から1年経過
・ドラフトのカレンダーイヤー(1月~12月)の内に19歳以上になっている

事が条件ですので、ブロニーは2024年からNBA入りが可能となります。

上記の通り"高校卒業から1年経過"がドラフトエントリーの条件の1つですが、一般の高校卒業後に既卒生としてプレップスクールで1年プレーした場合も"高校卒業から1年経過"として認められる場合があり、今年ドラフト指名を受けたケニヨン・マーティンJrも、このパターンでIMGアカデミーのプレップチームから、カレッジを経ずにドラフト指名を受けています。

また、一口にclass of~と言っても、各々の事情により、年齢も様々です。上記の様に、高校卒業後、既卒生としてプレーしているパターンや学年変更、そして恐らくアメリカや州の学校制度が関係していると考えられます。

例えば、同じclass of 2019で共にデューク大に進学したバーノン・キャリーJrとカシアス・スタンリー。

キャリーは2001年2月25日生まれで、現在は19歳。一方のスタンリーは、1999年8月18日生まれの21歳です。スタンリーは元々class of 2018のプレーヤーでしたが、class of 2019に学年変更をしているので、年齢が高め。

この様に、同学年のプレーヤーであっても、年齢差があることはしばしば。恐らく、そこには州による学校制度の違いなんかもあるのだろうけれど、その辺の情報は詳しくなくて...

役には立たないけれど一つの指標に

こういったアメリカ高校バスケの豆知識は、生きていく上で役に立つ事はほとんどありませんが、高校バスケに関する情報などの確度を判断する上での1つの指標になるかなと。この辺の情報が正確に記載されている記事は、信頼度が高いなと僕は感じています。

アメリカの高校バスケに関する情報が、日本でも少しずつ取り上げられる様になっていますが、情報の確度を判断する上でも、こういった基礎情報は抑えておいても良いのではないかと。

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