NBAドラフト2020:ジェレマイア・ロビンソン-アールは早速ビラノバ大にフィット

IMGアカデミーの全米制覇に大きく貢献したインサイドプレーヤー、ジェレマイア・ロビンソン-アール(JRE)。U18、U19 と世代別USA代表チームでプレー。U18アメリカ選手権、U19ワールドカップではチームの大会制覇に貢献した。

IMGアカデミー卒業後は2016、2018年とNCAAトーナメントを制したカレッジ屈指の強豪ビラノバ大に進学。チームルールを徹底するビラノバ大のシステムに入学早々早速順応し、初戦の対アーミー戦からゲームハイの24得点13リバウンドを奪い、ダブルダブルを記録した。

まだまだミスも見られたが、シーズンが進む中で判断が磨かれれば、より安定したプレーを見せてくれるだろう。

学年きっての万能インサイド

サイズや身体能力において飛び抜けたものはないが、インサイドでのハードワークとオールラウンドなスキルセットが売りのジェレマイア・ロビンソン-アール(JRE)。IMGアカデミーの同期にはノースカロライナ大に進学したアルマンド・ベイコット、アリゾナ大に進んだジョッシュ・グリーンがおり、JREを含め3人ものMcDonald's All Americanを有するスーパースター軍団。その中でJREは献身的かつ多彩なプレーでチームの全米招待制覇に貢献。自身も大会MVPを獲得した。

U18 ではチームハイの平均8.5リバウンドを記録。対アーミー戦でもゲームハイの13リバウンドを獲得した。サイズや跳躍力ではなく、ポジション取りの上手さや、反応速度に優れ、リバウンドに絶対的な強さを見せる。シュートレンジも広く3PTにも躊躇は無し。この試合でもチームオフェンスの流れの中で3本の3PTを放った。成功率は0/3だったが、FT成功率は6/6の100%を記録しており、シュート精度には一定の信頼がおけそうだ。ミッドレンジに関してはキッチリ決めていた。

適切なパスを出す視野と技術もあり、ハンドリングも悪くない。クイックネスはそこそこだが、機動力は非常に高く、リバウンドから速攻の先頭を走る総力を備えている。ビラノバ大の激しいディフェンスにも既に対応出来ているのは流石。攻守に強度の高いプレーを見せた。

ドライブの判断の悪さやパスミスでのTO、インサイドのステップワークでのトラベリング等、フレッシュマンらしいミスもあり、5つものTOを犯したことはいただけないが、シーズン中の改善を期待したい。少々プレーが正直すぎる気もするが、フレッシュマンなので致し方ないかなと。

即戦力の期待をしていた選手ではあったが、ビラノバ大はルールの多いチーム。昨季活躍が期待されたフレッシュマンガード、ジャボン・クイナリーもビラノバ大にフィット出来ず、1年でチームを去った。その事からチームにフィット出来るか不安もあったが、この試合を見た限り杞憂に終わりそう。

ビラノバ大で鍛え上げられる事は彼のドラフト評価にも良い影響を及ぼすだろう。今年のビラノバ大は運動能力の高い選手が揃い、2018年以来のNCAAトーナメントFinal4も現実的に狙えるチームだ。ロールプレーヤータイプではあるが、献身的なプレーと器用なオフェンススキルは魅力。ビラノバ大はone and doneを輩出するタイプの大学ではないが、この時点でこれだけビラノバ大にフィット出来ているのであれば、来年のドラフトで10位以内に食い込んできても驚きはない。

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