NBAドラフト2020:ラメロ・ボール年表

現在はオーストラリアのイラワラホークスでプレーしているラメロ・ボール。

高校時代から全世界にその名を知られた有名選手ですが、来年のドラフト1位指名候補となっている事から、彼への注目度が急上昇中。

高校を中退しリトアニアに行ったり、父であるラバー・ボールが設立したプロリーグでプレーしたりと彼のキャリアは中々に波乱万丈。

ということで高校入学からのラメロのキャリアをサラッとまとめておこうかなと。




2015-2016:チノヒルズハイスクール


ボール3兄弟が揃って高校でプレーした唯一のシーズンが2015-2016。

本来であればclass of 2020だったラメロは、兄弟でプレーする為に1年進学を早め高校に進学。身体は周囲の選手から目立って小さかったものの、ずば抜けたセンスで自分より大きな選手達を翻弄しました。

このシーズンのチノヒルズは他校を寄せ付けない圧倒的な強さを誇り、35勝0敗でシーズン無敗のままカリフォルニア州大会制覇を達成。ラメロも主力として大きく貢献しています。

シーズン終了後、ラメロはチームメイトのオニエカ・オコングと共に、MaxPreps選出の最優秀フレッシュマン賞を受賞しました。


2016-2017:チノヒルズハイスクール


1試合92得点を記録し、SNSを通じてラメロの名前が世界中に知れ渡ったのがこのシーズン。

長男ロンゾの卒業により、ラメロが司令塔に昇格。当初はリアンジェロもPGにトライしましたが、適性は無く。当時まだソフォモアだったラメロが、全米屈指のチームのフロアリーダーに抜擢されました。

身長もPGとしては十分な水準まで伸び、見た目もグンと大人びて来ました。

2015年から続いたチノヒルズの60連勝は、このシーズンの対オークヒルアカデミー戦で途絶えたましたが、ラメロは全米屈指の強豪校、オークヒルアカデミー相手に獅子奮迅の活躍。36得点を稼ぎだし、後に強豪カレッジに進学するエリート達を相手に、その実力を証明しました。

92得点ゲームは、このオークヒル戦の次の試合で達成されました。

92得点ゲームにより、ラメロは世界的に知られるプレーヤーになりましたが、カリフォルニア州大会優勝を逃し、シーズンを終えました。

 

2017-2018:リトアニア/JBA


次男リアンジェロも卒業し、同級生のオニエカ・オコングーと2人でチノヒルズを背負っていくと思われたラメロでしたが、父ラバーとチノヒルズ高校の新HCとの折り合いが悪く、高校を中退。

UCLAに進学したものの中国遠征中に万引きで逮捕され、居場所を無くしたリアンジェロとのセット売りでリトアニアに行くも、ここでもフィットせず。

2018年5月にはラバーが設立したプロリーグ、JBAに加入しTVゲームの様なスタッツを残しました。

2018-2019:スパイアインスティチュート


JBAで海外ツアーに出ていたラメロが、急遽オハイオ州のスパイアインスティチュートに加入し、アメリカ高校バスケ界に電撃復帰。

同級生でミシガン州立大に進学したロケット・ワッツやclass of 2020でケンタッキー大進学予定のビッグマン、アイザイア・ジャクソンと共に多くのハイライトを残しました。

この頃には長身PGと呼ばれるまで身体的に成長し、ダンクも軽々と叩きこむプレーヤーに変貌。身体の成長に技術が追い付いていない様にも見えましたが、学年トップクラスの選手として、再評価を受ける事に。

ラメロがプロチームでプレーした経験があった為に、アマチュア規定への抵触を恐れた他チームが対戦予定をキャンセルされる、スパイアが参加予定の大会の主催者に対して、ラバーが”出場する代わりに金を払え”とぶっこむ等、お騒がせぶりは相変わらずでしたが...

カレッジへの進学を希望しているとの噂もありましたが、

・代理人と契約済み
・プロチームでのプレー歴有
・シグネチャーシューズ有

とNCAAのアマチュア規定に触れる恐れで満載だったラメロは、NBLのイラワラホークスに入団する道を選びます。

2019-2020:NBLイラワラホークス


イラワラホークスに入団後は、2020年のドラフト1位指名有力候補と呼ばれるまでに。

成長した身体にも、やっとスキルが追い付いき、3兄弟でNo1とも呼ばれるセンスが開花。NBL史上最年少でのトリプルダブルまでサラッとやってのけます。更には2試合連続でのトリプルダブルまで。



11試合を終え16.3得点7.1リバウンド6.7アシス1.7トスティールと立派に活躍。

高卒から直接NBLで1シーズンプレーし、2016年にドラフト1巡目NBA入りを果たしたテレンス・ファーガソンのNBLでのスタッツは4.6得点1.1リバウンドだったことを考えると、ドラフト1位指名有力候補というラメロの評価は妥当かなと。

高校入学から現在に至るまでのラメロのキャリアはサラッとこんな感じ。

問題児のイメージを持たれがちですが、NBLに来てからはインタビューでもお行儀よくて好印象。勿論自信に溢れたコメントをしているけれど...

オーストラリアではラバーと離れ、スパイアでコーチだったジャーメイン・ジャクソンと共に生活しているらしく、これが良い方向に作用しているのかもしれません。 

SNSなどの影響により、悪い印象が持たれがちですが、実際は実績、経験値共に高く、センスに溢れた有望なプレーヤーだよ、というお話です。

高校ソフォモアの時点で、既に高校トップチーム相手に支配的なプレーヤーを見せていた選手が、身長を2m級に伸ばしたのですから、ドラフト上位指名の評価も当然ではないでしょうか?