NBAドラフト2020:コール・アンソニーが開幕から3試合連続で20得点以上を記録

開幕戦でACCのフレッシュマンにおけるデビュー戦史上最多となる34得点を記録したノースカロライナ大(UNC)のコール・アンソニー。昨年当時デューク大だったRJ・バレットがたたき出したデビュー戦33得点の記録を更新する鮮烈なデビューを飾った。

UNCは開幕3戦目でガードナーウェブ大と対戦し、77対61で勝利。ガードナーウェブも後半まで根気よくUNCを追走したが、UNCは終盤にアンソニーが爆発し2桁リードを築いた。アンソニーはこの試合でも28得点。開幕戦から3戦連続で20得点以上を獲得する活躍を見せている。

スケールの大きさを見せつける


この日前半で既に10得点をあげたコール・アンソニーだったが、ガードナーウェブの徹底したディフェンスに苦しみミスやTOを連続し、内容は決して良いと言えるものではなかった。

それでもてオフェンスの手を緩めないのがコール・アンソニーの強さ。後半もアタックを止める事はなく、終盤にシュートが当たり始めるとこの日も結局ゲームハイの28得点を上げた。圧巻は残り5:49に決めたステップバック3。カバーに来たディフェンス含め、2人のチェックを受けながら3PTラインはるか後方からシュート沈め、追いすがるガードナーウェブの心を追った。どんなに抑えられても、不調であっても自分のプレーを曲げないのはアンソニーの強さだ。

アンソニーはここまで3試合で平均27.3得点7.3リバウンド3.3アシスト2.3スティール。裸足身長は180cm台中盤だが、リバウンドに強いところもアンソニーの特徴。リバウンドに強いガードは早い展開を狙うUNCのスタイルにマッチする。アシスト数は少し寂しい数字だが、決して周りが見えていない訳でも、良いパスを出していない訳でもないので、シーズンが進みチームメイトと噛み合えば、数字は自ずと伸びていく気がしている。

FT成功率は68%だが、本来シュートの上手い選手なのでここもあまり心配していない。強引なシュートセレクションの為、FG成功率は40%と低いが、アグレッシブに得点を狙うスタイルは彼の魅力でもある。44.8%と高確率の3PTが今の彼の高い得点を支えている。ステップバックやロングレンジの難しいシュートが目立つ中、ここまで高い3PT成功率を残しているのは特筆すべきところだろう。

意外と知られていないのが、彼がディフェンスでも優れたプレーヤーであるということ。高校時代にはAAUでディフェンスの個人賞も獲得。カレッジでも平均2.3スティールと実績を残している。

アンソニーのプレーが効率的かと言われれば疑問符が付くが、相手の流れを絶つプレーやビッグプレーを決めることの出来るスケールの大きいプレーヤーである事は間違いない。メンフィス大のジェームス・ワイズマンが出場資格を与えられていない今、カレッジバスケで最も注目を集めるフレッシュマンはアンソニーで間違いない。今年は例年以上にUNCの試合を見る機会が増えそうだ。

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