NBAドラフト2020:今年の推しメン③ メリーランド大のジェイレン・スミス

推しメンの3人目はビッグマンからメリーランド大のジェイレン・スミスを。おそらくフレッシュマン終了時点でアーリーエントリーをしていてもドラフト指名を受けていただろう選手だが、ソフォモアの今季もカレッジに残留し、昨季から大きな成長を見せている。

今年のドラフトではメンフィス大のジェームス・ワイズマンがビッグマンでは上位候補とされ、それに次ぐのはデューク大のバーノン・キャリーJrとワシントン大のアイザイア・スチュアート辺りでどちらもプレーエリアの狭いゴリゴリのインサイド系。

よりオールラウンドで現代的なビッグマンを求めるのであれば、それはジェイレン・スミスだろう。

プロフィール

氏名ジェイレン・スミス
カレッジメリーランド大
学年ソフォモア
生年月日2000年3月16日
ポジションPF/C
出身校マウントセントジョセフ
ハイスクール
主な個人賞3rdチームオールアメリカン
1stチームオールBig Ten
マクドナルドオールアメリカン
長所・多彩なポストオフェンス
・高精度の3PTとオールラウンドに気の利くスキル
・高い機動力とクイックネス
懸念事項・器用だが絶対的な強みは無い

スタッツ

出場時間(分)FG%3PT%FT%OFF RebDEF RebREB
31.353.836.8753.27.310.5
ASTBLKSTLPFTOPTS
0.82.40.72.41.715.5

アドバンスドスタッツ

USG%OFF RTGDEF RTG+/-TS%OFF REB%
22.60%123.688.135.5063.50%12.10%
DEF REB%REB%AST%STL%BLK%TO%
27.00%19.60%6.00%1.30%8.20%12.30%

ハイライト

今年貴重な現代的ビッグマン

最近地味に良いビッグマンが集まっているメリーランド大のソフォモア、ジェイレン・スミス。ゴリゴリ系のオールドスクールなインサイドが目立つ今年のドラフト候補の中では貴重な現代的なビッグマンだ。高校時代はマクドナルドオールアメリカンに選出され、ESPNランキングでも学年10位と高い評価を受けていたプレーヤーだ。

ジェイレン・スミスに関して押さえておくべき事は

  • アウトサイドも得意とする現代的なスキルを備えている
  • カレッジで順調な成長を見せた
  • 献身的なチームプレーヤーである

という点だろう。

3PTシュートは成功率36.8%、FT成功率も75%でビッグマンとしては高水準なシュート力を持ち、平均10.5リバウンド2.4ブロックを記録しインサイドでも存在感を放つ。彼のオフェンシブレーティング123.6/ディフェンシブレーティング88.1という数字は、メリーランド大のローテーションに入っている選手の中ではどちらもベストの数字。攻守においてメリーランド大の最重要プレーヤーと言っていいだろう。

昨季から大きな成長を見せている点も見逃せない。

1年目の時点で1試合平均11.7リバウンド6.8リバウンド1.2ブロックとまずまずの活躍を見せ、シーズン終了時点でアーリーエントリーをしていれば1巡目での指名を受ける可能性もあったが、カレッジへの残留を選択。

その結果、リバウンドは昨季の6.8から10.5へ、ブロックも1.2から2.4へ大きく成長し、カレッジへの残留が正しい選択であったことを証明した。懸念事項とされているフィジカルも昨季と比較すると大きく改善されている。現在のNBAでビッグマンにはオフェンス以上にディフェンスでの役割が大きく、今季ディフェンス面の数字を伸ばしたことはNBAからの評価にもプラスに作用するだろう。

オフェンスにおいて彼の多様性を語る時、成功率36.8%の3PTシュートに目が行きがちではあるが、スミスのインサイドのフットワークの多彩さ、両手でフィニッシュが出来る器用さも忘れてはいけない。ビッグマンとしてはハンドリングもよく、ペイントエリアの少し外から、リングに正対しての1対1も信頼が出来る。

昨季は機動力の高さが売りの粗削りなビッグマンだったが、今季飛躍を見せ完成度を一気に上げた。

スターにならずとも良いグルーガイに

目下全米ランキング9位と好調を維持するメリーランド大。ガードのアンソニー・コーワンJrやウイングのアーロン・ウィギンスが強気なプレーを見せるチームで、オフェンスに関しては必ずしもジェイレン・スミスが中心というわけではない。

その中にあって、スクリーナーやオフェンスの中継地点としての地味なプレーも黙々とこなし、チームメイトの為にスペースを空けることにも優れるジェイレン・スミスの貢献度はスタッツ以上の高さがある。

バスケットボールIQの高さで言えば、今年のビッグマンの中で最も優れている選手かもしれない。

現代的なビッグマンと書いたが、これと言って跳び抜けた長所がある選手ではなく、器用貧乏に終わってしまう懸念もある。それでもチームのつなぎ役として必要なベンチプレーヤーとなることが期待出来る。

全体的に不作なドラフトと言い続けてきたが、5番もこなせるインサイドプレーヤーの枚数に関しては来年、再来年よりも豊富。その中でも、完成度が高く使い勝手の良いジェイレン・スミスが予想よりも早い段階で指名を受けたとしても驚きはない。