粗さとポテンシャル際立つプロリフィックプレップ

ちょっと時間が経ってしまいましたが、今回もGEICO Top Flight Inviteの話です。

全米の強豪8校が招待され開催されたGEICO Top Flight Inviteでも異彩を放ったチームがプロリフィックプレップでした。

プロリフィックプレップは近年多くのNBA候補生を輩出しているカリフォルニアの新興勢力。2017年のNBAドラフトで4位指名を受けたジョッシュ・ジャクソン、バブルでブレークの兆しを見せたゲイリー・トレントJr、来年のドラフト1位候補のジェイレン・グリーンもここの出身者です。

プロリフィックプレップは1勝1敗で迎えたGEICO Top Flight Inviteの最終日にビショップゴーマンハイスクールのメンバーで構成されるLV Orangeと対戦。

土壇場の3PTで67-64で勝利を収めるも、終始ミスが目立つゲームを展開し、ポテンシャルの高さと未熟な粗さを垣間見せました。

圧倒的な高さとミスだらけの粗さを見せる


僕が上で"異彩を放った"と表現した理由は明確。

NBAでも"スキルボール"が全盛で、サイズよりもスキルを重視したラインナップが採用される中、プロリフィックプレップは超大型のラインナップを敷いているからです。

スターティング5には6フィート11インチ(210.8cm)のネイト・ビトル、7フッター(213.4cm)のムハメド・ゲイ、6フィート10インチ(208.3cm)のエデム・ボナという3人のビッグマンが名を連ね、サイズ感だけならNBAのチームとしても大型。

ゲイとボナの2人は高い運動能力とウイング系のセンスを見せ、個々の能力を見れば全米広しと言えど、プロリフィックプレップよりもスケールの大きさを伺わせるチームは他に無いでしょう。

一方でビッグマン達のスキルは未完成で、TOを連発。

先発ガードのシルバも非凡なパスセンスこそ見せるものの、安定感には欠け、ベンチから控えガードのジョーダン・ポープが出てきて、2ガードでやっとゲームが落ち着く始末。

それでも強豪のLV Orangeに勝利してしまうのですから、彼らのポテンシャルの高さには脱帽です。

勝利を重視するのであれば、2ガード体制での時間を長くする方が良いのは明らかですが、個の育成の視点で無謀なビッグラインナップを継続してほしいなと。

今季のプロリフィックはニマリ・バーネット(テキサス工科大)とジェイレン・グリーン(Gリーグ)を擁した昨季の様な安定した強さは望めませんが、ビックリ箱の様な予想の付かない面白いチームになりそうです。

注目はエデム・ボナとムハメド・ゲイ

能力の高いプレーヤーが目白押しの今年のプロリフィックの中でも、私的な注目はエデム・ボナとムハメド・ゲイの2人。

どちらもサイズとウイングスパン、運動能力に優れ、ビッグマンながら将来的にはウイングとしてプレーできる可能性を見せます。

共にスキルと経験不足で安定して実力を発揮することは出来ていませんが、揃ってclass of 2022の2人はまだ高校でのプレーが2シーズン残されています。今季に経験を積み、来季に安定した戦力となれば御の字でしょう。

近年のプロリフィックプレップ出身者を見れば、彼らの将来に期待を抱かずにはいられません。

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