クラシックなスコアラー、LSUのキャム・トーマス

何でもこなすオールラウンダーが昨今のトレンドですが、勿論、特定のスキルに特化したスペシャリストも広く活躍しています。

LSUのフレッシュマン、キャメロン・トーマス(キャム・トーマス)もその1人。スコアリングに特化し、卓越した得点スキルで、タレント揃いのLSUでリーディングスコアラーに君臨します。

スペシャリストタイプの彼は、ドラフト上位指名を受けるタイプではありませんが、NBAでもチームの起爆剤となり得るプレーヤーです。

名門オークヒルの得点記録を更新


まずは、トーマスの高校時代から。ちなみに彼は日本の横須賀生まれの様です。

トーマスはジュニア(日本の高2相当)のシーズンから、アメリカ高校バスケ界屈指の名門、オークヒルアカデミーに転入。オークヒルアカデミーはカーメロ・アンソニーやブランドン・ジェニングス、最近ではケルドン・ジョンソンやコール・アンソニーを輩出しています。

ジュニアのシーズンには、コール・アンソニーやコフィ・コックバーン等と共にプレーし、実質的な全米No1決定戦、GEICO Nationalsで準決勝進出を果たします。

シニア(日本の高3相当)のシーズンには、絶対的エースに君臨。2シーズン通算で2219得点を記録し、錚々たる先輩をおさえてオークヒルアカデミーの通算得点記録保持者に。

ジョーダンブランドクラシックのメンバーにも選出され、ESPNランキングで学年23位にランクされたトーマスは、LSUに進学します。進路の決定には、コーチから彼の母への熱烈なリクルートが決め手の1つとなった様です。

ジャンパー主体のクラシックなスコアラー

カレッジに入学したトーマスは、トレンドン・ワトフォード、ジャボンテ・スマート等、NBA候補生が多数在籍するLSUでいきなりリーディングスコアラーに。

開幕から6試合を終え、平均22.8得点を記録。スマートが不在だった、対ニコルス大戦では、キャリアハイの29得点を叩き出しています。

前述の通り、オールラウンダーが昨今のトレンドですが、トーマスは得点に特化したスペシャリスト。ミッドレンジジャンパーや3PTを主体に得点を量産する、クラシックなタイプのスコアラーです。兎にも角にも、どんな場面でも得点を狙います。

けれども、スコアリングのスキルはモダンで多彩。ステップワークと高精度のシュートで、難なくタフショットを沈めます。ファールの誘い方も巧みで、1試合平均で6.3本のFTを獲得しています。

86.8%のFT成功率を見れば、彼のシュートスキルに疑いの余地はないけれど、FG成功率44.9%、3PT成功率34.8%は物足りない数字。タフショットを選びがちなシュートセレクションが要因でしょう。

登録身長は193cmですが、シューティングガードとしては少し小さめ。スコアリングは技術でカバー出来るけれど、ディフェンスには懸念も。

ワトフォード、スマート、ダリアス・デイズとタレント揃いのLSUでは、スコアラーに専念が出来ていますが、プレーヤーとしては一点特化型。NBAドラフトで上位指名を受けるタイプではありませんが、近い将来、NBAで見る事になりそう。

生まれが日本の横須賀という事でも、ちょっと気になるプレーヤーです。

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