カレッジ屈指のライバル対決はノースカロライナ大が先勝
カレッジバスケを代表するライバル関係にあるノースカロライナ大とデューク大。これまで数々の名試合を生んだカードの今季初戦が現地時間2月6日にデューク大のホーム、キャメロンインドアスタジアムで開催された。
例年であれば、ファンの狂気的なまでの熱狂に包まれる会場も、今季は新型コロナの影響で無観客。これでまででは考えられない程の静寂に包まれ、心なしか試合展開も幾分か淡泊な印象。観客の声援が普段以上のパフォーマンスを引き出していた部分もあるんでしょうね。
試合は高確率で3PTを沈めたノースカロライナ大が91-87で勝利。このカードの今季2戦目は3/7にノースカロライナ大のホームで予定されています。
今回はゲーム展開の話では無く、気になったプレーヤーをピックアップしてみます。
いぶし銀のプレーが光ったギャリソン・ブルックス
この試合のヒーローは、ゲームハイの25得点7アシストを記録したノースカロライナ大のケイレブ・ラブで間違い無いけれど、いぶし銀の活躍を見せたのがシニアフォワードのギャリソン・ブルックス。
序盤には難しいジャンパーを立て続けに決めてチームに勢いを与え、ポストからのゲームメイク、力強いリバウンドとオールラウンドに存在感を見せ、12得点6リバウンド4アシスト1ブロック。最上級生であるブルックスの活躍はチームの基盤となっていた。平均得点やリバウンドは昨季よりも数字を落とすが、単なるインサイドのスコアラーからプレーの幅を広げている。
インサイドだけでもアルマンド・ベイコット、デイロン・シャープと2人のマクドナルドオールアメリカンを擁するノースカロライナ大。タレント不足の昨季とは異なり、ブルックスにはチームを円滑に回す役割が求められますが、今日の試合では十分以上なプレーを見せいました。
主役不在のデュークで意地を見せたムーア
昨季はバーノン・キャリーJr、一昨季はザイオン・ウィリアムソンとRJ・バレットと、ここ数年は圧倒的なエースがチームを牽引してきたデューク大。しかし、今季は安定して主役となるプレーヤーが不在。そんな中この試合でチームを牽引したのはソフォモアのウェンデル・ムーアJrだった。
高校時代は学年屈指の2wayウィングとしてU17USA代表、マクドナルドオールアメリカン、ジョーダンブランドクラシックなどに選出されたムーアですが、カレッジではイマイチ不発。今季も平均8.9得点で殻を破れてはいません。
今日のムーアは試合序盤から出遅れたデューク大を身体を張ったドライブやテイクチャージで鼓舞。例年以上にソフトなデューク大では、彼の様にハードなプレーで出来るプレーヤーは貴重だ。チーム2位の15得点に加え5リバウンド4アシスト1スティール。僕はムーアはこれ位の活躍を安定して出してくれるプレーヤーだと期待している。
所在無さげなジェイレン・ジョンソン
シーズン開幕前は今季のデューク大の顔として期待されていたジェイレン・ジョンソン。開幕戦では19得点19リバウンド5アシストと鮮烈な活躍を見せたが、プレーが安定せず、ここまでは期待に届いていない。
この試合でも序盤にドライブをギャリソン・ブルックスに抑え込まれると、前半は存在感の無いプレーに終始していた。後半には徐々に自信を取り戻し、積極性を見せ14得点5リバウンド5アシスト1スティール1ブロック。
身長、運動能力、スキル、センスを全て持っているプレーヤーにも関わらず、自信とバスケットボールIQが足りないのかプレーも場当たり的。この辺りが改善されないと、オールコートオフェンスでは活躍できても、ハーフコートで安定したパフォーマンスは望めない。
タレントで見れば、今季のデューク大でNo1。彼の覚醒が苦戦が続くデューク大浮上のキーとなるでしょう。
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