NBAドラフト2021:俺のドラフト名鑑

カレッジバスケもNCAAトーナメントが終わり、2021年のドラフトも現地時間7月30日に開催されることが決定。 という事で、ドラフト前にもう1度NBAドラフト2021の候補生をまとめておこうかなと。

ハンドラー、ウィング、コンボフォワード、インサイドの4つに分類し、あくまで僕が個人的に良いと思えるプレーヤーをまとめます。名鑑とか大層な事を書いてますが、ただの推しの押し売りです、すみません。

当然ですが、僕自身が全てのドラフト候補を追えていた訳では無く、大して見ていないプレーヤーの事を書くのは気が引けるので。

まだアーリーエントリーを表明していないプレーヤーもいるので、徐々に加筆修正を加えドラフト前には仕上げる予定です。(ええ、予定です...)



ハンドラー

ケイド・カニングハム

所属:オクラホマ州立大
生年月日:2001年9月25日
ポジション:PG/SF
登録身長:6フィート8インチ(203.2cm)
出身校:モントバードアカデミー(フロリダ州)
主な受賞歴:Big 12 Player of the Year (2021)/USBWA National Freshman of the Year (2021)/Consensus first-team All-American (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2735.443.84084.66.23.50.81.62.5420.1

ハイライト

ドラフト1位指名最有力のオールラウンダー

今年のドラフト1位指名最有力と呼ばれるケイド・カニングハム。カンファレンスの最優秀選手賞の受賞をはじめ、数々の個人賞を受賞し、チームをNCAAトーナメントに牽引。フレッシュマン(1年生)がBig12の最優秀選手賞を受賞したのはケビン・デュラント等と並ぶ史上4人目の快挙だ。


サイズ、スキル、IQ、経験値の全てに優れる総合力の高い大型ガード。プルアップからの3PTを得意とし、ディフェンスでは複数のポジションをカバーする現代的なプレーヤー、大型ガードが苦手とするクイックなスモールガードへのディフェンスも、強靭なフィジカルで抑え込む。

ポジションレス化が昨今のトレンドだが、カニングハムはその申し子の様なプレーヤー。オクラホマ州立大では、出場しているメンバーや求められる役割に合わせて1番から4番まで、求められる役割をこなした。どんな役柄でもこなしてしまう俳優を俗に"カメレオン俳優"と呼ぶが、どんなポジションでもこなしてしまうカニングハムは"カメレオンプレーヤー"と呼べるプレーヤーだろう。

最近では、カニングハムをグラント・ヒルに例える声も多く、彼のオールラウンドなプレーを見ればそれも納得。

僕はカニングハムのベストポジションはあくまでPGだと思っているけれど、求められる役割に応じて複数のポジションでプレー出来る汎用性の高さが彼の評価の高さの一因。僕はカニングハムを"ジェイソン・テイタム以来の無難な当たり"と予想している。

ジェイレン・サッグス

所属:ゴンザガ大
生年月日:2001年6月3日
ポジション:PG/SG
登録身長:6フィート4インチ(193cm)
出身校:ミニハハアカデミー(ミネソタ州)
主な受賞歴:Consensus second-team All-American (2021)/First-team All-WCC (2021)/
WCC Tournament Most Outstanding Player (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3028.950.333.776.15.34.50.31.92.62.914.4

ハイライト

NCAAトーナメントで評価を上げたスーパーフレッシュマン

ゴンザガ大のフレッシュマン、ジェイレン・サッグス。NFLプレーヤーのテレル・サッグス、元NBAプレーヤーのエディー・ジョーンズとは親戚との事。サッグス自身も高校時代はアメリカンフットボールのQBとして活躍し、バスケ、アメフトの2つでミネソタ州の最優秀選手賞を同時受賞したマルチアスリート。ちなみにタイリース・ハリバートンもエディー・ジョーンズと親戚と言われているけれど、サッグスとハリバートンは遠い親戚なのだろうか?

QBとして活躍しただけあり、リバウンドを取ってからのロングパスはお手の物。距離感に優れ、定規で測った様な正確なロングパスから多くの速攻を演出する。クイックネスや跳躍力に優れ、ドライブの切れ味も抜群で速攻のフィニッシャーとしての破壊力も高い。

電光石火のクイックネスはディフェンスにも発揮される。加えて、世代別USA代表の常連メンバーであるサッグスは経験値も高く、ディフェンスでの嗅覚にも優れている。

アウトサイドシュートも苦手としていないが、長所と呼べるレベルでも無いかなと。FT成功率は一定以上でアウトサイドシュートが不安要素とはならないだろう。


NCAAトーナメントでは、準決勝で値千金のブザービーターを決め、ゴンザガ大を史上2度目のNCAAトーナメント決勝に導いた"持ってる"タイプのプレーヤー。NCAAトーナメントでの活躍もあり、ドラフトでは3位前後での指名が確定的と言っていいのではないだろうか?

ジャレッド・バトラー

所属:オーバーン大
生年月日:2000年8月25日
ポジション:PG/SG
出身校:リバーサイドアカデミー(ルイジアナ州)
主な受賞歴:NCAA Final Four Most Outstanding Player (2021)/Consensus first-team All-American (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3030.347.141.678.03.34.80.42.02.42.816.7

コンバイン結果

ジャレッド
バトラー
裸足身長(cm)188.6
靴込身長(cm)192.4
体重(kg)87.5
ウイング
スパン(cm)
193.0
スタンディング
リーチ(cm)
250.2

ハイライト

ベイラー大をチーム史上初の栄冠に導いたエース

ベイラー大のエース、ジャレッド・バトラー。ゴンザガ大とのNCAAトーナメント決勝では、共にゲームハイの22得点7アシストを記録し、ベイラー大を男子チームとしては史上初のNCAAトーナメント制覇に導いた。その活躍が認められ、バトラー自身もFinal4の最優秀選手賞を受賞している。


バトラーはデイビオン・ミッチェルという実力派PGと併用されている為、バトラーのゲームメイクがフォーカスされる機会は多く無いが、NCAAトーナメント決勝ではスコアリングとアシストの両面でゴンザガ大のディフェンスを手玉に取った。

カレッジでの3シーズンで順調にシュート成功率を伸ばし、3PTは当たり出したらどんな難しいシュートでも沈め、プルアップスリーもお手の物。ディフェンスでもカンファレンスのオールディフェンシブチームに選出され、3PT、ディフェンスに優れるバトラーは現代のトレンドに合うプレーヤーだろう。バスケットボールIQも高い。

今っぽくまとまったプレーヤーで、1巡目中位から下位辺りでの指名となりそうだ。

シャリーフ・クーパー

所属:オーバーン大
生年月日:2001年6月11日
ポジション:PG
登録身長:6フィート1インチ(185.4cm)
出身校:マッキーチャンハイスクール(ジョージア州)
主な受賞歴:SEC All-Freshman Team (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
12.033.139.122.882.54.38.10.31.02.74.220.2

ハイライト


自由自在にオフェンスを指揮するファンタジスタ

オーバーン大のフレッシュマンガード、シャリーフ・クーパー。NCAAからプレーの許可が下りず開幕に出遅れ、故障でシーズン終了となった為、出場試合は僅か12試合だったが、それでもカンファレンスのフレッシュマンチームに選ばれている事からも、彼のプレーのインパクトの大きさが伺えるだろう。

一瞬でディフェンスを抜き去るクイックネスを武器にディフェンスを翻弄し、多くのハイライトを演出。成功率こそ伸びなかったが、得点が必要な場面ではドライブからいとも容易く得点を重ねた。3PT成功率は残念な数字だったが、FT成功率は80%を超えており、僕はそこまで彼のアウトサイドシュートを心配していない。それよりもポロポロと落としていたリング周りのフィニッシュの方が気になるかな。

オフェンスでは魅力の多いプレーヤーだけれど、サイズ、フィジカル不足によるディフェンスはやはり課題。カレッジではオフェンスのプラスの方が大きかったけれど、NBAではどうだろうか。

評価の分かれるプレーヤーだが、彼が12試合でやってのけた事を見れば、1巡目中位以上で指名されても良いと僕は思っている。出場試合数の少なさよりも、故障の具合の方がドラフト評価には影響がありそう。

課題があったとしても結局スキルがあれば成功するというのが僕の持論で、それ故クーパーも推している1人です。

デイビオン・ミッチェル

所属:ベイラー大
生年月日:1998年9月5日
ポジション:PG
出身校:リバティカウンティハイスクール(ジョージア州)
主な受賞歴:Naismith Defensive Player of the Year (2021)/Third-team All-American (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3033.051.144.764.12.75.50.41.92.42.414.0

コンバイン結果

デイビオン
ミッチェル
裸足身長(cm)182.9
靴込身長(cm)186.1
体重(kg)91.8
ウイング
スパン(cm)
193.7
スタンディング
リーチ(cm)
245.1

ハイライト


カレッジ屈指の2wayガード

ベイラー大のジュニアガード、デイビオン・ミッチェル。ジャレッド・バトラー等と共に、チームを同大男子チーム史上初の全米王者に導いた。

Naismith Defensive Player of the Yearを受賞しており、ディフェンスにおいてはカレッジNo1のガードだろう。NCAAトーナメントで手癖の悪い嫌らしいディフェンスで、対戦相手のガードを苦しめた。

オフェンスでも巧みなゲームコントロールでディフェンスを手玉に取り、切れ味鋭いハンドリングとプルアップジャンパーを難なく沈める高い得点力で必要な場面では容易に得点を重ねた。

NCAAトーナメントで最も評価を上げたプレーヤーの1人で、今や1巡目10位以内の指名を予想する声も少なくない。しかし、青田買いの側面が強いドラフトでは、サイズ、年齢がネックに。最終的には1巡目中位~2巡目上位辺りに落ち着くのではないだろうか?

サイズ、年齢により、ドラフト評価が上がらなかったとしても、この手の実力派上級生ガードはNBAでも安定した活躍を見せており、ミッチェルもご多分に漏れず安心の指名となるはずだ。

マーカス・ギャレット

所属:カンザス大
生年月日:1998年11月9日
ポジション:PG
登録身長:6フィート5インチ(195.6cm)
出身校:スカイラインハイスクール(テキサス州)
主な受賞歴:Naismith Defensive Player of the Year (2020)/Big 12 Defensive Player of the Year (2020)/Second-team All-Big 12 (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2933.045.934.880.84.63.70.31.62.21.911.0

ハイライト


名門校のディフェンシブな大型司令塔

カレッジ屈指の名門校、カンザス大でフロアリーダーを務めるマーカス・ギャレット。ウイング級のサイズに加え、器用なハンドリングと優れたパスセンスを揃える大型ガードだ。

ギャレットの最大の売りは、サイズを駆使したディフェンスだろう。2019年からは3年連続でカンファレンスのオールディフェンシブチームに選出され、2020年には、カレッジ最優秀のディフェンシブプレーヤーを座を掴んでいる。

この手のタイプにありがちな通りに、アウトサイドシュートを苦手としているが、それ以前は70%にも乗せた事のなかったFT成功率で80%を超えてきた。

現在NBAで活躍しているシューターにも、カレッジ時代にはシュート成功率が冴えなかったプレーヤーはいる。

安心のカンザス大出身ガードという事もあり、2巡目からドラフト外で、複数ポジションを守る事の出来るガードを探すのであれば、ギャレットが選択肢に入ってくるだろう。


ウィング

ジェイレン・グリーン

所属:Gリーグイグナイト
生年月日:2002年2月9日
ポジション:SG
登録身長:6フィート6インチ(198.1cm)
出身チーム:プロリフィックプレップ(カリフォルニア州)
主な受賞歴:FIBA Under-17 World Cup MVP (2018)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
153246.136.582.94.12.80.31.51.72.717.9

ハイライト


ドラフトNo1の得点力を誇る次代のアイドル候補

僕の今年1番の推しメン、ジェイレン・グリーン。ESPNランキングで学年1位にランクされたグリーンは、強豪校から熱烈なリクルートを受ける中、Gリーグの育成プログラムを選択し、エリート高校生プレーヤーの新たな進路を開拓した。

Gリーグイグナイトでは全試合にスターティングメンバーとして出場し、チームのリーディングスコアラーとして堂々たるプレーを見せ、プレーオフでは初戦敗退に終わったがグリーン自身はキャリアハイの30得点と圧巻のパフォーマンスを披露した。

フィジカルは華奢でコンタクトも苦手とするが、驚異的なジャンプ力と空中で抜群のバランス感覚を誇り、ノーチャージエリア内でのFG成功率は驚異の73.8%。アウトサイドシュートの成功率も良く、天性のスコアリングセンスを感じさせた。

スコアラーとしてのイメージが強いが、パスの視野にも優れ、プレーオフの試合では1試合で7アシストを記録している。創造性溢れるタイプでは無いが、オールラウンダーの素養も備えているのは間違いない。


ディフェンスには弱点も多く、1対1のディフェンスではフィジカルの弱さで押し込まれ、チームディフェンスを学ぶ必要もある。

1位指名候補のカニングハムの様な"完成された"プレーヤーではないが、アスレティックで爆発的なプレーは見る者を惹きつけ、次代のアイドル候補として計り知れないスケールの大きさを感じさせる。

今年のドラフトでは3位前後で指名を受けると予想している。

コーリー・キスパート

所属:ゴンザガ大
生年月日:1999年3月3日
ポジション:SG/SF
出身校:キングスハイスクール(ワシントン州)
主な受賞歴:Consensus first-team All-American (2021)/Julius Erving Award (2021)/WCC Player of the Year (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3231.852.944.087.85.01.80.40.91.71.318.6

コンバイン結果

コーリー
キスパート
裸足身長(cm)198.1
靴込身長(cm)201.3
体重(kg)101.5
ウイング
スパン(cm)
200.7
スタンディング
リーチ(cm)
259.1
レーン
アジリティ(秒)
10.91
シャトルラン(秒)2.99
スプリント(秒)3.12
垂直跳(助走無)76.2
垂直跳(助走有)95.3
最高到達点354.3

ハイライト


ゴンザガが誇るカレッジNo1シューター

ゴンザガ大を今年のNCAAトーナメント決勝に導いたシニアのコーリー・キスパート。

昨季は平均18.6得点、3PT成功率44.0%、FT成功率87.8%という数字を記録したカレッジを代表するシューターで、カレッジ最優秀のSFに贈られるJulius Erving Awardも受賞した。

また、ゴンザガ大で4年を過ごしているだけあり、カッティングやドライブも巧み。アウトサイド以外のスコアリングスキルも整っている。

ドラフトコンバインの体力測定では、上々の結果を残し、3&Dとして即戦力の期待も高い。

現代バスケにおいてシューターの需要は高く、安定感抜群のキスパートは、シニアという事を考慮してもロッタリー以内で指名を受けるだろう。

クエンティン・グライムス

所属:ヒューストン大
生年月日:2000年5月8日
ポジション:SG/PG
出身校:ウッドランドカレッジパークハイスクール(テキサス州)
主な受賞歴:Third-team All-American – AP, USBWA, NABC, SN (2021)/AAC co-Player of the Year (2021)/FIBA Americas U18 Championship MVP (2018)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3032.840.640.378.85.72.00.31.42.21.817.8

コンバイン結果

クエンティン
グライムス
裸足身長(cm)193.0
靴込身長(cm)196.2
体重(kg)95.2
ウイング
スパン(cm)
203.2
スタンディング
リーチ(cm)
256.5
レーン
アジリティ(秒)
11.09
シャトルラン(秒)3.33
スプリント(秒)3.07
垂直跳(助走無)77.5
垂直跳(助走有)97.8
最高到達点354.3

ハイライト


カレッジで成熟したコンボガード

ヒューストン大のジュニア、クエンティン・グライムス。

高校時代から学年屈指のコンボガードとしてその名を轟かせ、U18アメリカ選手権のMVPも受賞している。

鳴り物入りで入学したカンザス大では伸び悩み、1年でヒューストン大に転校。

ヒューストン大で2シーズン目を迎えた昨季は、チームを1984年以来のFinal4進出に牽引した。

切れ味鋭いスラッシャーとして活躍してきたが、昨季アウトサイドシュートの精度を大幅に向上させ、プレーヤーとしての完成度を格段に上げた。

アスレティックでディンフェンスも固く、プレーヤーとしてまとまっている。

ドラフトコンバインでも高いパフォーマンスを見せ、ドラフト1巡目指名も視野に入って来た。

スコッティ・ルイス

所属:フロリダ大
生年月日:2000年3月12日
ポジション:SG/SF
出身校:レニースクール(フロリダ州)
主な受賞歴:SEC All-Freshman Team (2020)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2125.644.531.867.33.11.51.01.62.51.97.9

コンバイン結果

スコッティ
ルイス
裸足身長(cm)193.0
靴込身長(cm)196.2
体重(kg)85.1
ウイング
スパン(cm)
213.4
スタンディング
リーチ(cm)
257.8
レーン
アジリティ(秒)
10.45
シャトルラン(秒)3.03
スプリント(秒)2.98
垂直跳(助走無)86.4
垂直跳(助走有)106.7
最高到達点364.5

カレッジ随一のディフェンシブウイング

フロリダ大のソフォモアウイング、スコッティ・ルイス。

高校時代はESPNランキングで10位にランクされ、マクドナルドオールアメリカンにも選出された世代屈指のウイングプレーヤーだった。

フロリダ大での2シーズン目は期待された様な躍進を見せる事が出来ず、数字上はパッとしないが、ウイングのディフェンスだけにフォーカスすればカレッジ屈指のポテンシャルを秘めいている。

スプリント、跳躍力と言った運動能力の面では今年のドラフトでも随一。高校時代には100mを10秒6で走り、走高跳では199.4cmを跳んだという話も。

ドラフトコンバインの体力測定でも、その運動能力の高さを見せつけた。

オフェンス面でもストレートラインドライブの切れ味には目を見張るが、緩急、方向転換などはまだまだ。キャッチ&シュートを磨き3&Dタイプとして活路を見出したい。

安定した活躍は出来ていないが、プレーの瞬間最大風速は強く、人間とは思えない様なアスレティックなプレーは"マトリックス"と呼ばれたショーン・マリオンを彷彿とさせる。

2巡目で規律と育成力のあるチームに指名を受ければ、コスパの良い指名になりそうだ。
※公式系から良いハイライトが出れば、ハイライト追加します。


コンボフォワード

ジョナサン・クミンガ

所属:Gリーグイグナイト
生年月日:2002年10月6日
ポジション:SF/PF
登録身長:6フィート6インチ(198.1cm)
出身校:ザパトリックススクール(ニュージャージー州)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
1332.838.724.662.57.22.70.81.02.12.615.8

ハイライト

攻守に高いポテンシャルを見せるオールラウンダー

コンゴ民主共和国出身のジョナサン・クミンガ。エマニュエル・ムディエイは従兄弟との事。2021年高校卒業予定だったのが、卒業を1年早めGリーグへ。その為、今年のドラフト時点でも18歳と非常に若いプレーヤーだ。

Gリーグイグナイトでは、グリーンと共に看板プレーヤーとして活躍。出場した全試合でスターティングメンバ―を務めた。

得点面での武器はパワフルでクイックなドライブ。スピードは一級品で、ディフェンスを抜ききれなくとも強引にフィニッシュまで持ち込むパワー、ディフェンスのファールを引き出す巧みさを兼ね備えている。

ハンドラーとしての素質もあり、パスセンスは抜群。単に視野が広いだけでなく、ディフェンスの注意を引く為にテンポを外すなどバスケIQの高さも伺わせる。

サイズと高い運動能力のコンビネーションから、優れたディフェンシブプレーヤーになれるとも期待されるが、今の所は能力押しかなと。

オールラウンダーとしての高い素養を見せる一方で、オフェンスの決定力には欠け、特にジャンパーを苦手とし、シュートセレクションにも疑問符が付く。とは言え、本来であればまだ高校でプレーしていたプレーヤーという事を考慮すれば、年齢で見た完成度は非常に高い。上位5位前後で指名を受ける事はほぼ間違いないだろう。

スコッティ・バーンズ

所属:フロリダ州立大
生年月日:2001年8月1日
ポジション:PF/PG
出身校:モントバードアカデミー(フロリダ州)
主な受賞歴:ACC Freshman of the Year (2021)/ACC Sixth Man of the Year (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2423.850.327.562.14.04.10.51.52.22.510.3

コンバイン結果

スコッティ
バーンズ
裸足身長(cm)200.7
靴込身長(cm)203.2
体重(kg)102.2
ウイング
スパン(cm)
220.3
スタンディング
リーチ(cm)
274.3
レーン
アジリティ(秒)
10.88
シャトルラン(秒)2.99
スプリント(秒)3.14
垂直跳(助走無)91.4
垂直跳(助走有)100.3
最高到達点374.7

ハイライト

1番から5番までを守る万能プレーヤー

高校時代にはケイド・カニングハム等と共にモントバードアカデミーで活躍したスコッティ・バーンズ。

高校ではオールラウンドなインサイドプレーヤーとしてその名を轟かせたバーンズが、カレッジではPGに転向するとあって大きな話題となった。

現時点でのバーンズの最大の魅力はディフェンシブプレーヤーとしてのポテンシャルだろう。

インサイドプレーヤーのフィジカルに長いウイングスパンを誇るバーンズは、PGからCまで全てのプレーヤーをディフェンスでカバー出来る才能を秘めている。

コンバインでは、前評判通りのサイズに加え、体力測定でも驚異的な結果を残し、そのポテンシャルの高さを証明した。

オフェンスではチーム1位の平均4.1アシストを記録し、PGを務めるに十分なパススキルと視野の広さを証明し、ハンドリングスキルにも優れるが、アウトサイドシュートは発展途上。

スコアリングを考えるとPGよりも、インサイドを主戦場とし、インサイドからゲームメイクをしたり、状況に応じてアウトサイドに出てハンドラーとしてプレーする方が良いかもしれない。

バーンズの暑苦しさもインサイドでゴリゴリやっていた方が出る気もするし。

ディフェンス面での多様性とPGもこなすゲームメイクのスキルから、ドレイモンド・グリーンに似ているとの評価も多い。

今年のドラフト候補生は1位から5位までの評価が跳び抜けているとされてきたが、コンバインでバーンズが猛チャージ。

5位以内に食い込む可能性も出てきている。

アイザイア・トッド

所属:Gリーグイグナイト
生年月日:2001年10月17日
ポジション:PF/SF
出身校:ワードオブゴッドクリスチャンアカデミー(ノースカロライナ州)
主な受賞歴:McDonald's All-American (2020)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
1524.443.736.282.44.90.80.70.52.51.512.3

コンバイン結果

アイザイア
トッド
裸足身長(cm)205.1
靴込身長(cm)208.3
体重(kg)99.3
ウイング
スパン(cm)
216.5
スタンディング
リーチ(cm)
273.1
レーン
アジリティ(秒)
11.38
シャトルラン(秒)3.25
スプリント(秒)3.31
垂直跳(助走無)72.4
垂直跳(助走有)90.2
最高到達点363.2

ハイライト

シュートタッチに優れる未完の大器

高校時代からNBA向きのプレーヤーとして将来性を高く評価されてきたアイザイア・トッドも遂にNBAの世界へ。

サイズ、優れた運動能力、アウトサイドシュートと現代的なビッグマンに求められる要素を押さえながらも、華奢なフィジカルからプロで通用するかどうかを不安視する声もあったが、Gリーグでは見事平均二桁得点を記録し、そのポテンシャルをアピールした。

アウトサイドからのシュートタッチはシーズン開幕前の期待以上で、ワンフットフェイダウェイやステップバック等、難易度の高いシュートを難なく決めた。

シュートセレクショに改善の余地はあるが、82.4%のFT成功率を見れば、トッドのシュート精度の高さが分かるだろう。

過小評価されているのがディフェンスで、ペイントエリアのディフェンスではパワー負けするが、横のクイックネスに優れ、ガードやウイングにもスイッチが出来る。

完成品とは言えないかもしれないが、将来性を見れば、今年のドラフト候補生の中でも上位に入る大器。

こういうプレーヤーを1巡目下位辺りで育成上手なチームがサラッと取っていってしまうんだろうな。

JT・ソー

所属:オーバーン大
生年月日:2001年8月26日
ポジション:PF/SF
出身校:ノークロスハイスクール(ジョージア州)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2723.344.029.774.15.00.91.40.82.01.69.4

コンバイン結果

JT
ソー
裸足身長(cm)204.5
靴込身長(cm)206.4
体重(kg)92.1
ウイング
スパン(cm)
221.6
スタンディング
リーチ(cm)
279.4
レーン
アジリティ(秒)
12.19
シャトルラン(秒)3.08
スプリント(秒)3.06
垂直跳(助走無)80.0
垂直跳(助走有)88.9
最高到達点368.3

ハイライト

※高校時代のハイライト

ポテンシャル抜群の2wayフォワード

div>ネブラスカ生まれアラスカ育ちのコンボフォワード、JT・ソー。

現時点で支配的なプレーヤーでは無いが、そのポテンシャルは高い。

恵まれたサイズ、運動能力に優れスムースな身のこなし、オールラウンドに非凡さを感じさせるバスケットセンスは明るい未来を期待させる。

特にディフェンス面では、既に貢献度が高く、インサイドも守れる高さ、ガードをカバーする機動力で、平均23.3分の出場時間で、1.4ブロックと0.8スティールを記録している。

オフェンスでもシャリーフ・クーパーと共に出場した試合では、クーパーのクリエイティブなパスを受け、多くのハイライトを生み出した。

まだまだ大化けが期待出来るプレーヤーで、育成上手なチームに行って欲しい素材。

スキルがセンスと能力に追い付けば、トロントラプターズのパスカル・シアカムの様なプレーヤーに成長する可能性もあるだろう。


インサイド

エバン・モーブリー

所属:USC
生年月日:2001年6月18日
ポジション:PF/C
登録身長:7フィート(213.4cm)
出身校:ランチョクリスチャンスクール(カリフォルニア州)
主な受賞歴:Pac-12 Player of the Year (2021)/Pac-12 Defensive Player of the Year (2021)/
Pac-12 Freshman of the Year (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3333.957.830.069.48.72.42.90.81.82.216.4

ハイライト

今年1番の現代型ビッグマン

所属カンファレンスであるPac-12のPOY、DOY、FOYの3つの個人賞全てを同時受賞したエバン・モーブリー。この3賞を同時受賞したのはPac-12では史上初。メジャーカンファレンス全体でもアンソニー・デイビスに次ぐ史上2人目の快挙を成し遂げた。

7フッターの登録身長に7フィート5インチ(226.1cm)とも呼ばれるウイングスパン、そのサイズに似つかわしくないオールラウンドなスキルを備えたモーブリーはカレッジでは規格外。機動力や運動能力にも優れ、助走有の垂直跳びは40インチ(101.6cm)あるとか。

アウトサイドシュートは得意と呼べるレベルでは無いが、苦手ともしていない。ハンドリングやパスセンスはビッグマンとして非凡なセンスを見せている。

登録体重は95.3kgと華奢で、ペイントエリアを主戦場とするタイプでは無い。NBAでレベルで今のプレースタイルでやるならば、フィジカル強化だけでなく、スキルのブラッシュアップも必要で、ちょっと時間が掛かるかもしれないですね。

7フッターでフレッシュマンのビッグマンと考えると、高いレベルでスキルのまとまったプレーヤーで、ドラフト視点では今年No1のビッグマンとして3位前後で指名を受けるだろう。

チャールズ・バッシ―

所属:ウェスタンケンタッキー大
生年月日:2000年10月28日
ポジション:C
登録身長:6フィート11インチ(210.8cm)
出身校:アスパイアアカデミー(ケンタッキー州)
主な受賞歴:Conference USA Player of the Year (2021)/Third-team All-American – USBWA (2021)/
2× First-team All-Conference USA (2019, 2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
2830.459.030.575.911.60.73.10.42.42.217.6

ハイライト

ナイジェリア出身の守護神

ウェスタンケンタッキー大のジュニア、チャールズ・バッシ―。ナイジェリア出身の彼は、路上でフライドチキンを売っている所をスカウトされバスケを始めたというのはよく知られるエピソード。学年変更をし、大学への入学を早めているので、学年の割には年齢が若いというのもドラフトではプラスに働くだろう。

最大の売りはフィジカルを駆使したペイントエリアでのディフェンス。平均3.11ブロックはNCAAディビジョン1全体でも4位の好成績だ。運動能力に優れ、経験を積めばガードやウイングにも対応出来るプレーヤーへの成長も期待出来る。

オフェンスはスキルフルというレベルでは無いが、カレッジで3年過ごしているだけあって、能力系フレッシュマンの様な原石感は無く、カレッジレベルであれば、チームオフェンスの流れの中で十分にプレー出来ていた。FTに目を向ければ、成功率は3年連続で75%を超えておりシュートタッチも良い。

1巡目下位辺りでディフェンシブなインサイドプレーヤーを探すのであれば、僕はチャールズ・バッシ―を推したい。

ルカ・ガーザ

所属:アイオワ大
生年月日:1998年12月27日
ポジション:C
登録身長:6フィート11インチ(210.8cm)
出身校:マレットスクール(ワシントンDC)
主な受賞歴:Naismith College Player of the Year (2021)/John R. Wooden Award (2021)/
Associated Press College Basketball Player of the Year (2021)

スタッツ

GPMINFG%3P%FT%REBASTBLKSTLPFTOPTS
3131.555.344.070.98.71.71.60.72.31.524.1

ハイライト

カレッジNo1のビッグマン

アイオワ大のシニアビッグマン、ルカ・ガーザ。ネイスミス賞、ウッデン賞など、今季のカレッジ最優秀選手賞を総なめ。今年のカレッジNo1プレーヤーはルカ・ガーザで間違いない。

パワフル且つ巧みなステップワークでインサイドを支配し、アウトサイドからも高精度なシュートでリングを射抜く。平均24.1得点はNCAAディビジョン1全体で見ても、今季2位のハイアベレージだ。

インサイドプレーヤーながらパスセンスにも優れ、ガーザのプレーからは二コラ・ヨキッチの香りが感じられる。

オフェンスでは支配的なプレーヤーだが、運動能力はカレッジでも突出している訳ではなく、カレッジよりも展開の早いNBAへの適応は懸念事項。特にディフェンスが課題となるだろう。その点で、カレッジNo1プレーヤーにも関わらず、ガーザをドラフト上位指名に推す声は聞かれない。予想指名順位は2巡目だが、僕は1巡目中位~1巡目下位辺りで指名を受けるべきプレーヤーだと思っている。

コメント

  1. Pippen jrもエントリーしたようですね。
    スタッツだけみれば、カニンガムやバトラーにも引けをとらないですが、どうですかね?
    agent契約しないようなようなので様子見ですかね。

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    1. 様子見だと思います。
      スタッツを見れば、平均得点でカンファレンス2位。ピッペン個人はカンファレンスの1stチームにも選出されましたが、チーム成績はカンファレンス最下位。
      アンダーサイズですし、今年のドラフトには引っかかりそうにないなというのが私見です。
      しかし、昨年も引っかからないだろうと思っていたケニヨン・マーティンJrが指名されたので、何とも言えない所があります。

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