ESPNランキング更新、ブロニー・ジェームズはランク外へ

カリフォルニア州のシエラキャニオンスクールでプレーする、ブロニー・ジェームズ。NBAのスーパースター、レブロン・ジェームズの長男として世界中から注目を集めている。

この度、アメリカの大手スポーツメディアであるESPNが高校有望プレーヤーランキングを更新。class of 2023(2023年に高校を卒業予定の学年)に属するブロニーは、これまで学年の上位25位以内にランクインしてきたが、今回の更新で ランク外に。

日本でも知名度の高いブロニー・ジェームズの近況をまとめておく。はじめに書いておくけれど、僕はプレーヤーとしてのブロニーが好きだし、彼の評価やイメージを下げたいという意図はない。しかし、日本でのブロニーの話題は"レブロンの息子"という所ばかりがフォーカスされ、ブロニー自身に全く目が向けられておらず、ブロニーの実情とは乖離が大きいと感じている。


貢献度の高いロールプレーヤー


NBA史に残るスーパースター、レブロン・ジェームズの長男であるブロニー・ジェームズ。父の印象も有り、日本でもアスレティックで華々しいイメージで語られる事が多いが、現状のブロニーは堅実なプレーが売りのロールプレーヤーである。

今季のシエラキャニオンスクールには、全米トップレベルのガードであるアマリ・ベイリーをはじめ実力者が名を連ね、ブロニーはスターティングメンバ―でこそあるが、チームでは4番手のプレーヤーと見られる。

今回のESPNランキングの更新で、ブロニーは学年上位25位から漏れてしまったが、カリフォルニア州のシーズン開幕が遅れた事が主な要因と考えられる。

1つは新型コロナの影響でカリフォルニアの高校バスケのシーズンが遅れた事。既にアメリカの多くの州では、バスケットボールのシーズンが終了し、AAUのシーズンに突入しているが、カリフォルニア州は高校バスケのシーズンが開幕したばかり。他の州でプレーするプレーヤーが活躍で評価を上げる中、ブロニーにはそのチャンスが無かった。

更にはブロニーは膝の半月板を断裂し、今シーズンのプレーは絶望的。今夏中に再度評価を上げる事も難しいだろう。

レブロンとのNBAでの共演も期待されるが

ブロニーと言えば、レブロンとのNBAでの親子共演の話題もよく出る。NBAドラフトのルールが変更され、ブロニーが2023年にNBAドラフトで指名を受け、レブロンと同チームでプレーするという話だが、実現は相当に厳しいだろうというのが僕の予想。

ESPNによるランキングはあくまで指標の1つに過ぎないが、ブロニーは徐々にランキングを下げており、それはブロニーの他に評価を上げているプレーヤーが存在する事も意味している。下級生時の評価は必ずしも当てにはならないという事も重々承知しているけれど、チームではロールプレーヤーのブロニーが、今後劇的に評価を上げる姿も想像し難い。

所属するシエラキャニオンスクールが強豪校とは言え、NBAに入るプレーヤーの多くは下級生の頃からエースとして活躍するプレーヤーばかり。今後身体的に劇的な成長を遂げる事が無い限り、少なくとも2023年にNBA入りをするというのは現実的な話では無い様に思える。ブロニーの実力如何の話の前に、2023年にNBA入りを果たすには、現行のone and doneルールが変更される必要もある。

ジェームズ親子のNBAでの共演を期待する話題はちょくちょく目にするが、その実現への道は厳しく、過度な期待をせずに見ておいた方が良さそうだ。

コメント