モントバードアカデミーが5度目の全米制覇を果たす

皆様ご存知の通り、日本のインターハイやウィンターカップの様な全米大会の無いアメリカ高校バスケ。州大会などのシーズン終了後に全米中の強豪校を招待し開催されるGEICOナショナルズが実質的な全米No1の立ち位置にある。

男子では全米から10校の強豪校が招待された今年のGEICOナショナルズの決勝は、フロリダ州のモントバードアカデミーとカンザス州のサンライズクリスチャンアカデミーの対戦に。

今季4度目となった両校の対戦は第3ピリオドでサンライズクリスチャンを突き放したモントバードアカデミーが62-52で勝利し、2018年以来5度目となるGEICOナショナルズ王者に輝いた。(以前はDick'sナショナルズだった事もありますが)

上級生の活躍で5度目の栄冠を掴む


RJ・バレット等を擁した2018年以来5度目のGEICOナショナルズ制覇を達成し、今季の実質的な全米No1校となったモントバードアカデミー。昨年のGEICOナショナルズは新型コロナの影響でキャンセルされてしまったが、もしトーナメントが開催されていれば、ケイド・カニングハム、スコッティ・バーンズ等を擁していたモントバードアカデミーが優勝していただろう。

決勝の対サンライズクリスチャンアカデミー戦では、ケイレブ・ヒュースタン(ミシガン大進学予定)、アンドリュー・ネムハード(クレイトン大進学予定)、ラングストン・ラブ(ベイラー大進学予定)の最上級生3人がそれぞれ2桁得点。3人で10本の3PTを沈め、効率の良い得点でチームをリードした。

サンライズアカデミーの司令塔で全米No1ガードの呼び声も高いケネディ・チャンドラーは7アシストを記録するも得点は9得点に抑え込まれた。今年2月5日の対戦では、チャンドラーの活躍でモントバードアカデミーにシーズン唯一の黒星を付けたが、この日は波に乗る事が出来なかった。

来季も期待のかかるモントバードアカデミー

モントバードアカデミーのスターティング5の内、ビッグマンのジェイレン・デューレンとオールラウンダーのダリク・ホワイトヘッドはまだジュニア(日本の高2相当)で、共にESPNランキングで同学年の学年TOP10にランクインしている。(ちなみに2人共僕の推しメンです)

ローテーションに入っているベンチメンバーも同様に下級生で、尚且つ他校であればバリバリのエースとして活躍しているであろう実力派ばかり。彼等が他校に転校することが無ければ、"史上最強の高校バスケチーム"とも呼ばれた2019-2020シーズンのモントバードアカデミーに匹敵するチームになる可能性も。それどころか、例年、モントバードアカデミーには優秀な転校生が加入するので、転校生の状況次第では更に強くなってしまうだろう。

今大会で準決勝に進出したIMGアカデミーも下級生主体のチームで個々のタレントだけなら、モントバードアカデミーにも劣らない。これまた転校の状況次第だが、来季の高校バスケは共にフロリダ州のモントバードアカデミーとIMGアカデミーが全米トップの座を争う事になりそう。

モントバードアカデミーのプレーヤーは最近流行りのオールラウンドなスキルを備え、ディフェンス、アウトサイドシュートを苦手としないプレーヤーが揃う。これは名将ケビン・ボイルの育成方針によるものと推察されるが、チーム成績、プレーヤー個人の評価共に着実に成果を上げており、モントバードアカデミーに優秀なプレーヤーが集まるのも納得。しばらくはモントバードの栄光時代が続きそうだ。


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