2021年のNCAAトーナメント決勝はベイラー大対ゴンザガ大に

アメリカ大学バスケの全米王者決定戦、NCAAトーナメントは、現地時間2021年4月3日に準決勝2試合が行われ、ベイラー大とゴンザガ大の2校が決勝進出を決めた。

ベイラー大はヒューストン大を相手に前半で45-20と大量リードを築き、そのままリードを保って快勝。

一方のゴンザガ大は下馬評で圧倒的有利と見られたが、UCLAの健闘により試合は延長にもつれ込む激戦に。最後はゴンザガ大のスーパーフレッシュマン、ジェイレン・サッグスがセンターサークルロゴ付近からのブザービーターを沈め、激戦に終止符を打った。

ベイラー大とゴンザガ大による頂上決定戦は現地時間4月5日に予定されている。

前半で勝負を付けたベイラー大


準決勝でヒューストン大を一蹴したベイラー大。高確率の3PTを中心にオフェンスではやりたい放題。ディフェンスでもマーカス・セッサーの3PTを除いてほぼ完ぺきに押さえ込み、前半で45-20と大量リードを築き、そのまま78-59の快勝で決勝にコマを進めた。

エースのジャレッド・バトラーは17得点5リバウンド4アシスト。得点の全てを前半だけで上げ、試合の流れを決めた。司令塔のデイビオン・ミッチェルは12得点11アシストのダブルダブル。自由自在にヒューストン大のディフェンスを切り裂き、前半最後の1プレーではブザービーターの3PTを決め、ヒューストン大を突き放した。

ヒューストン大ではセッサーが20得点と1人気を吐くも、大勢を変える事は出来ず。後半には点差を詰める場面もあったが、ベイラー大を射程圏内に捉える事は出来なかった。

サッグスのブザービーターで激戦を制す


下馬評ではゴンザガ大優位と見られたが、UCLAが高確率でタフショットを沈め、試合は予想外の激戦に。後半にはゴンザガ大優勢となる場面もあったが、UCLAが驚異的な粘りを見せ、試合の行方は延長戦にもつれ込んだ。

延長戦でも点差は離れず。UCLAのエース、ジョニー・ジュゼンが残り3.3秒でオフェンスリバウンドからのゴール下をねじ込み、90-90の同点。試合は再延長に突入かと思われたが、ゴンザガ大のスーパーフレッシュマン、ジェイレン・サッグスがセンターロゴ付近からブザービーターを沈め、激戦に終止符を打った。

Elite8の対ミシガン大戦でもチームの勝利に貢献したジュゼンはこの日も止まらず。次々とミッドレンジジャンパーを沈め、ゲームハイの29得点を叩き出した。司令塔のタイガー・キャンベルも勝負強いプレーで17得点7アシストを積み上げた。また、ビッグマンのコディ・ライリーもステップアップし、14得点10リバウンド5アシスト。ミッドレンジジャンパーを安定して沈め、ゴンザガ大を最後まで苦しめた。

予想外に苦しい戦いを強いられたゴンザガ大を支えたのはジョエル・アヤイとドリュー・ティミー。アヤイは22得点6リバウンドの活躍。UCLAに流れが傾きかけた時に、タフなプレーでチームを救った。チームハイの25得点を上げたティミーだが、ベストプレーはディフェンスでの1プレー。同点で迎えたUCLAの後半最後のオフェンスで、ジュゼンからチャージングを引き出し、延長戦に持ち込んだ。

試合を決めたサッグスもラストプレーだけでなく、随所にビッグプレーを見せ、スタッツ以上のインパクトを残した。

今シーズン無敗を貫くゴンザガ大が1桁得点差の試合をしたのは、これで今季2試合目。27試合連続で2桁得点差での勝利を続けていたゴンザガ大を最後まで追い詰めたUCLAに拍手を送りたい好ゲームだった。

決勝はベイラー大対ゴンザガ大に

今年の全米No1決定戦はベイラー大対ゴンザガ大の対戦に。実は、両校の対戦はレギュラーシーズン中に予定されていたが、新型コロナの影響でキャンセルされていた。共に高い得点力を誇るチームだけに、決勝もハイスコアリングゲームが予想される。

ゴンザガ大の勝利となれば、1976年のインディアナ大以来のシーズン無敗の全米王者となり、史上5校目の快挙だ。

僕の注目はバックコートのマッチアップ。両校共にスキルが高く、試合の流れを読むプレーの出来るバックコートが揃い、バックコートの覇権争いが試合の流れを決める気がしている。

スターティングメンバ―のタレントを見ればゴンザガ大に分があるが、ベイラー大のベンチには一発勝負を左右する流れを変えられるプレーヤーが揃う。今季のカレッジバスケ頂上決戦に相応しい対戦となるでしょう。

コメント

  1. ゴンザガvsUCLA戦はまさにmadnessでしたね!
    延長終了間際に決めたジュゼンも凄かったですけど、ブザービーターを決めたサッグスはあっぱれです!(Gリーグで活躍はしましたが、ジェイレン・グリーンの名前が薄れてきた感が・・・)
    サッグスのラストショットは、1992年Duke vs Kentucky(Elite8)のクリスチャン・レイトナーのラストショットを思い出しました・・・。

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  2. ジュゼンもあのシュートを決めた後、直ぐにディフェンスに戻り、UCLAに油断はありませんでしたが、決めたサッグスを褒めるしかないですね。
    今はNCAAトーナメントの時期ですからね。どうしても、Gリーグは注目度で言えばトーナメントには劣ってしまいますね。
    とは言え、Gリーグのプロに囲まれ、最終戦では30得点を記録したグリーンは評価されるべきプレーヤーですから、ドラフトの時期にはまた存在感を見せてくれるはずと期待しています。

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