高校トッププレーヤーに見るビッグマンのトレンド

スキルボールにより、ポジションレス化が進むNBA。そのトレンドは、カレッジや高校生といった下のカテゴリーのプレーヤーにも影響を与えている。

逆に言えば、今後NBA入りが有力視される高校トッププレーヤーを見る事で、今後のNBAのトレンドが見えてくるかもしれない。という事で、今回は高校トップレベルのビッグマンから、今後のビッグマンのトレンド予測を。

ストレッチビッグは死語に

※高校No1のビッグマン、チャット・ホルムグレン

スリーポイントシュートを得意とするPFを"ストレッチ4"と呼ぶ様になって久しいが、今では高校でもトップレベルのビッグマン達はスリーポイントシュートを標準装備。アウトサイドシュートはビッグマンにとってもレアな装備では無くなってきている。

今年の高校バスケでNo1プレーヤーと呼ばれる7フッター、チャット・ホルムグレンは特に高いシュートスキルを備える。ホルムグレンだけでなく、今年高校を卒業するclass of 2021のプレーヤーだけでも、パオロ・バンチェロ、ジャバリ・スミスJr、マイケル・フォスターと学年TOP10に入るビッグマン達はいずれもアウトサイドシュートを打てるプレーヤー達が並ぶ。

※class of 2023で最も高い評価を受けるビッグマン、ジェイレン・ルイス

下級生では、class of 2023(2023年に高校を卒業予定で現在は日本の高1相当の学年)のジェイレン・ルイスが既に突出したシューティングスキルを見せ、class of 2023で学年2位と高い評価を得ている。

ビッグマンにとってもアウトサイドシュートスキルは必須となってきており、"ストレッチビッグ"という言葉は死語になるだろう。

ハンドラー系も増加傾向に

※class of 2021で学年3位のパオロ・バンチェロ

NBAではベン・シモンズ、ルカ・ドンチッチ、ラメロ・ボールと2m級のサイズを誇る大型PGの活躍が顕著だが、高校のビッグマン達もハンドリングやパッシングのスキルに磨きを掛けている。

中でも、class of 2021で学年3位にランクされるパオロ・バンチェロは完成度が高く、高校の試合ではボールハンドラーもこなす。上述のホルムグレンも、チームではハンドラーを務める場面もあり、ビッグマンであってもハンドラーとしてプレー出来るプレーヤーは増加傾向に。

"ストレッチビッグ"が当たり前となって来た様に、ハンドラー系ビッグマンも今後一般化していくだろう。

ディフェンスでの多様性は今もレアな装備

※class of 2022で学年2位の評価を受けるジェイレン・デューレン

ビッグマンのオフェンススキルは年々オールラウンドに進化している。その一方、ディフェンスにおいてガードやウイングをもカバーしてしまうビッグマンの希少性は今も変わらず。ペイントエリアを死守するサイズがあっても機動力が無いケース、アウトサイドを守る事が出来てもインサイドではパワーやサイズに欠けるといったケースが少なくない。

現在の高校バスケ界において、最もディフェンスの多様性に優れているビッグマンはclass of 2022のジェイレン・デューレンだろう。インサイドを制圧するパワーとサイズ、ガードをもカバーしてしまう機動力を備えるデューレンは、ディフェンスにおいて異彩を放つ。

スクリーンが多用されるバスケットボールでは、ビッグマンであっても、スイッチしてガードやウイングをディフェンスする事が求められる。昨年のNBAファイナルに進出したロサンゼルスレイカーズ、マイアミヒートは共にディフェンスでアウトサイドをカバー出来る機動力を備えたビッグマンを擁していた。

ディフェンスは運動能力やウイングスパンといった身体的素質に左右される要素が大きく、ディフェンスで全てのポジションを守る事の出来るビッグマンは今後も重宝されそうだ。

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