セレブ校シエラキャニオンの絶対的エース、アマリ・ベイリー

近年、多くの有望プレーヤーを擁し、全米屈指の注目校にのし上がったカリフォルニアのシエラキャニオンスクール。レブロン・ジェームズのご子息、ブロニー・ジェームズや、スコッティ・ピッペンのご子息も在籍し、セレブ校としても知られる。

今季のシエラキャニオンスクールで、チームの絶対的エースに君臨したのが、コンボガードのアマリ・ベイリー。

まだジュニア(日本の高2相当)のプレーヤーであるが、獅子奮迅の活躍でチームを牽引し、ESPNによる高校生プレーヤーランキングでも、学年3位に付けている。2023年のNBAドラフトの目玉となる可能性もあり、今から覚えておいて損は無いプレーヤーだろう。



世代を代表するコンボガード


早くから注目を集めてきたアマリ・ベイリー。元NFLプレーヤーのアーロン・ベイリーを父に持つ。

中学まではシカゴエリアでプレーしていたベイリーだったが、フレッシュマンのシーズン開幕を前にカリフォルニアのシエラキャニオンスクールに転校。

フレッシュマンのシーズンは、カシアス・スタンリー、KJ・マーティン等とプレーし、州大会制覇に貢献。ソフォモアのシーズンも、BJ・ボストン、ザイアー・ウィリアムス擁する全米屈指のタレント集団の中で、堅実なガードとして貢献度の高いプレーを見せていた。

また、2019年の夏には、USA代表メンバーとしてU16アメリカ選手権に出場。平均13.2得点4.2リバウンド3.0アシストの活躍でチームの大会制覇に貢献し、自身が世代を代表するコンボガードである事を証明した。

シエラキャニオンの絶対的エースに成長


前シーズンの2枚看板だったボストン、ウィリアムスが卒業。カリフォルニア州のバスケットボールシーズンが新型コロナにより開幕が遅れたためか、転校で加入したチャンス・ウェストリー、マックス・アレンもチームを離脱。

そんな危機的な状況でチームの絶対的エースにステップアップしたのがベイリーだった。

爆発的な運動能力と屈強なフィジカルを武器に攻守に躍動。空中での抜群のボディバランスや、ふてぶてしいまでの自信を匂わせるプレーは、ゴンザガ大で活躍したジェイレン・サッグスを思わせる。

ゲームメイクも堅実で、身長も公称で6フィート4インチ(193cm)でコンボガードとしては十分。

1学年上のトッププレーヤー、ジェイデン・ハーディとの直接対決でも互角のパフォーマンスを見せており、既に高校バスケ界トップレベルの実力を有している事に疑いの余地はない。

対キャンベルホールスクール戦では、46得点を叩き出し、それまでマービン・バグリーが保持していたシエラキャニオンスクールの1試合得点記録(43得点)を塗り替えた。

ベイリーの躍進により、レギュラーシーズンを無敗で終えたシエラキャニオンスクールだったが、プレーオフの地区大会でエティワンダハイスクールに敗退。新型コロナの影響で、今季はカリフォルニア州大会は無く、ベイリーのジュニアのシーズンは幕を閉じた。

シエラキャニオンスクールがカリフォルニア州のプレーオフで敗退したのは、2017年以来の事だった。

卒業後は州内の名門、UCLAへ

高校でのプレーを後1シーズン残すベイリーだが、既に州内の名門、UCLAへコミットしている。

2018年にもUCLAにコミットしていたベイリーだが、その後、2019年に当時のヘッドコーチ解任を受け、進路を白紙に。2021年2月に再度UCLAへコミットした形だ。

2019年からヘッドコーチに就任したミック・クローニンの指揮の下、UCLAは今年のNCAAトーナメントで2008年以来となるFinal4に進出。リクルートでも有望プレーヤーからのコミットを獲得し、良い流れが来ている。

実際にベイリーが進学するかどうかは確実とは言えないが、スキル、身体能力共に充実しているベイリーは、カレッジでも活躍を見せてくれるだろう。

このまま大きな故障をする事が無ければ、2023年のNBAドラフト上位候補に名前を連ねているはずだ。

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