FIBA-U19:フランスに勝利し、USAが大会2連覇を達成

2021年7月3日にラトビアで開幕したFIBA U19 Basketball World Cup 2021。

連覇の期待が掛かるUSA代表は、順調に決勝まで駆け上がり、大会2連覇をかけ、フランス代表と対戦した。

第3クオーター終了時点で59-64でフランスにリードを許したUSAだが、チェット・ホルムグレンのドライブで逆転。

その後もケネス・ロフトン、ジェイデン・アイビー等の活躍でUSAがリードを維持し、83-81で勝利を収め、大会連覇を達成した。

USAからはホルムグレンとアイビーが、フランスからはビクター・ウェンバニャマが大会ベスト5に選出され、ホルムグレンは大会MVPも受賞している。
 


ロフトンとアイビーが4Qにチームを牽引


第3クオーター終了時点でフランスにリードを許し、劣勢に立たされたUSAを逆転勝利に導いたのは、インサイドプレーヤーのケネス・ロフトンJrとウイングのジェイデン・アイビー。

ペイントエリアを主戦場にするロフトンは、パワフル且つ堅実なプレーで16得点7リバウンド。

第4クオーター最後のプレーではオフェンスリバウンドを奪い、フランスの逆転の芽を摘んだ。

爆発的なスコアラーであるアイビーは、この試合での16得点の内、6得点を第4クオーターで記録し、リードを広げるスティールからの速攻を決めるなど、決定的な仕事を見せた。

USAでは来年のドラフト上位指名が予想されるホルムグレンに注目が集まるが、今大会で活躍を見せたロフトンとアイビーの2人も、来季のカレッジバスケでの活躍が期待される。


オールラウンドなホルムグレンとスケールの大きなウェンバニャマ

この試合で勝敗とは別に注目されたのが、USAのホルムグレンとフランスのウェンバニャマのマッチアップだろう。

共に7フッターを超える身長に柔らかなアウトサイドシュートを備え、将来のドラフト上位指名が有望視されるユニコーンだ。

スタッツを見れば

ホルムグレン:10得点2リバウンド5アシスト
ウェンバニャマ:22リバウンド8リバウンド8ブロック

とウェンバニャマが上回る。

しかし、ホルムグレンは第4Qでウェンバニャマがベンチに退く事を余儀なくされる4つ目のファールを引き出し、その後、逆転のドライブも決める等、チームを勝利に導くビッグプレーを見せた。

また、大会を通して平均3.3アシスト、3PT成功率53/8%を記録。

単なるビッグマンではない、オールラウンダーとしてのスキルの高さ、アウトサイドシュート精度の高さを示し、MVP受賞も納得の完成度だった。

一方のウェンバニャマも、大会首位の平均4.7ブロックを記録し、ペイントエリアでの圧倒的な存在感を放っていた。

決勝では、ホルムグレンを相手にフックシュートやプットバンクダンクを決め、スケールの大きさは正に規格外だった。

しかしながら、大会を通じて3PT成功率は18.2%で、ドライブに関してもホルムグレンの様な安定感はまだ無い。

ウェンバニャマはまだ17歳と若く、その辺りは今後の成長を楽しみにしたい。

コメント

  1. MVPは、ホルムグレンでしたが、キープレイヤーはロフトンだったかもしれませんね。
    スタッツ見ると、ホルムグレンはオールラウンドに活躍してますが、ロフトンは短い時間で効率的に得点とリバウンドを奪ってましたね。
    こんなプレイヤーが、リクルートの上位にもランキングされず、メジャーカンファレンスの大学にも入れないなんて、アメリカのバスケットは奥が深いですね。

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    1. 今大会のUSAにおける花はホルムグレンだったと思いますが、チームを支えた根や茎はロフトンや、タフなプレーを見せたガード陣という印象です。
      ペイントエリアを主戦場とするロフトンのスタイルは、プロ向きではないかもしれませんが、間違いなく良いプレーヤーですので、カレッジでの活躍も楽しみです。

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