コーチKラストシーズンの命運を握るリーダー、ウェンデル・ムーアJr
デューク大男子バスケットボールチームのヘッドコーチ、コーチK。バスケットボール史に残る名将は、今季を持っての勇退を予定している。
コーチKのラストシーズンを飾りたいデューク大は、ドラフト上位候補のフレッシュマンであるパオロ・バンケロの期待通りの活躍や、ペイントエリアで絶対的な存在感を見せる2年目ビッグマンのマーク・ウィリアムズ等の活躍で、ここまでシーズン7勝1敗と上々の立ち上がりを見せている。
カレッジ屈指のタレント層を誇るデューク大の中でも、僕が推したいプレーヤーが3年目のウィング、ウェンデル・ムーアJrだ。
今季はチームキャプテンの1人にも任命されたムーアは、オールラウンドな活躍でチームを勝利に導いている。
WENDELL MOORE JR. That's the tweet.@thewendellmoore pic.twitter.com/C8PiQVm7lp
— Duke Men’s Basketball (@DukeMBB) December 1, 2021
学年屈指のエリートとして鳴り物入りでデューク大へ
高校時代には、ESPNによる有望高校生ランキングで学年22位にランクされ、高校3大オールスター戦の全てに当然のごとく選出されたウェンデル・ムーアJr。
U16、U17と世代別チームUSAにも選出され、U17では世界制覇も経験した学年屈指のエリートウイングだ。
高校3大オールスター戦の1つ、Nike Hoops Summitでは13得点を上げ、Team USAの勝利に貢献。攻守に活躍するムーアのプレーを見た僕は、"one and doneですぐにNBAに行くんだろうな"と思ったものだった。
鳴り物入りでデューク大に進学したムーアは1年目から平均24分の出場時間を獲得。7.4得点4.2リバウンドを記録し、デューク大のライバル、ノースカロライナ大との試合ではゲームウィナーを決めるなど、スケールの大きなプレーを見せるも、安定感に欠け、one and doneでNBAに進む事は無かった。
2年目の昨季も主力としてプレーし、9.7得点4.8リバウンドを記録するも、デューク大で3年目のシーズンを過ごす事を選んだ。
オールラウンダーとして覚醒
カレッジ3年目の今季、ムーアはシニアのジョーイ・ベイカーと並んでチームキャプテンに選出され、名実共にデューク大のリーダーとなった。
開幕戦の対ケンタッキー大戦で12得点4リバウンド3アシストの活躍を見せると、シーズン2戦目の対アーミー戦でデューク大史上5人目となるトリプルダブルを達成。
シーズン8試合を終え、17.8得点6.5リバウンド5.6アシスト1.8スティールと攻守にオールラウンドな活躍を見せている。
元々カレッジで支配的なプレーをするには十分な能力を備えていたムーア。今季はプレーのセレクションが大幅に改善され、プレーが安定。
セレクションの改善は大幅に改善されたFG成功率(昨季41.7%⇒今季56.1%)、アシスト数(昨季2.7⇒今季5.6)、TO数(昨季2.0⇒今季1.8)からも明らかだろう。
シーズン序盤の大一番、対ゴンザガ大戦でも、20得点6リバウンド6アシスト4スティールの活躍で、全米No1と目されたゴンザガ大相手の金星に導いた。
デューク大では、ドラフト上位候補のフレッシュマン、パオロ・バンケロに注目が集まるが、カレッジバスケで勝利をする上では、デューク大の最重要人物はムーアかもしれない。
コーチKラストシーズンの行方は、ウェンデル・ムーアJrの活躍次第と僕は予想している。
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