NCAAトーナメント2022:コーチKのラストダンスを迎えるデューク大

セレクションサンデーも終わり、NCAAトーナメントも間もなく開幕。

今回は、NCAAトーナメントでの私的な注目チームについて、と言ってもベタベタにデューク大を。

カレッジファンでなくとも、その名を知っているであろう、デューク大のヘッドコーチ、コーチK。

コーチKは今季での勇退を表明しており、今大会が最後のNCAAトーナメントに。

コーチKのラストダンスを最高の形で飾りたいデューク大の主要メンバーについて。



躍進を遂げたチームの大黒柱、ウェンデル・ムーアJr


デューク大のジュニア、ウェンデル・ムーアJr。

過去2シーズンも主力としてプレーし、ビッグゲームで輝きを放つ事もあったが、イマイチ安定感に欠けてきた。

今季は、それまでのウイングメインの起用法から、ハンドラーメインにコンバート。

安定したゲームメイク、ハンドラーとしては大型のサイズを利したディフェンスで、攻守両面で活躍。

平均13.5得点5.4リバウンド4.6アシストに加え、FG成功率50.5%、3PT成功率40.2%と隙の無いスタッツを残している。

一躍チームの大黒柱に成長し、デューク大史上5人目となるトリプルダブルも達成した。

近年のデューク大と言えば、有望な下級生が中心となってきたが、カレッジバスケで勝つには上級生の活躍が不可欠。

チームキャプテンであり、フロアリーダーのムーアの安定した活躍がNCAAトーナメント上位進出には欠かせないだろう。

カレッジ屈指のオールラウンダー、パオロ・バンケロ


今季鳴り物入りでデューク大に入学したフレッシュマン、パオロ・バンケロ。

その期待に違わぬ活躍を見せ、今年のNBAドラフトでも上位指名が予想される。

ポジション上はPFながら、高校時代にはハンドラーも務めたバンケロ。

カレッジでも、シーズンが進むに連れ、視野の広さを発揮し始め、アシスト数は3.1本と超優秀。

勿論、ミッドレンジからの1対1や、ローポストでのパワープレーからの得点力も抜群で、平均17.0得点はチームトップ。ディフェンスにとっては的の絞れない厄介なプレーヤーだろう。

今季のデューク大には、全ポジションに点の取れるプレーヤーが揃い、バンケロのパスが冴えれば、デューク大のチームオフェンスは輝きを増す。

バンケロの手札の多さは、接戦の連続が予想されるNCAAトーナメントで真価を発揮するはずだ。

上位進出のカギを握るXファクター


負ければ終わりのNCAAトーナメント上位進出を果たすには、爆発力の高いプレーヤーの躍進も重要な要素だ。

今季のデューク大において、1番のXファクターとなり得るのはフレッシュマンのAJ・グリフィン。

トロントラプターズのアシスタントコーチ、エイドリアン・グリフィンを父に持つ2世プレーヤーだ。

高校時代の怪我もあり、開幕当初は出遅れたが、シーズンが進むに連れ、日に日に存在感を増している。

オフェンスでは、成功率46.7%を誇る3PTシュートと、スムースなハンドリングからの決定力の高いドライブで、波に乗れば軽々得点を量産し、ディフェンスでも嗅覚に優れ、ビッグプレーを決めてくる。

前回デューク大がNCAAトーナメントを制覇した2015年には、当時フレッシュマンだったグレイソン・アレンがFinal4でブレークし、全米制覇に駆け上がった。

NCAAトーナメントでのグリフィンが爆発を見せてくれれば、デューク大の上位進出をグッと引き寄せる事になるだろう。

充実のサポーティングキャスト

上記3名の他にも、ペイントエリアの絶大な支配力を誇るビッグマンのマーク・ウィリアムス、タフでパワフルなウイングプレーヤーのトレバ―・キールズと、スターティング5全員がNBA候補生。

ベンチメンバーにも、ACCトーナメントで活躍を見せたガードのジェレミー・ローチ、インサイドのハードワーカーのティオ・ジョン、上級生シューターのジョーイ・ベイカーと、2015年以来のNCAAトーナメント制覇も夢では無い布陣が揃う。

ポテンシャルの高さは本物で、シーズン序盤の対ゴンザガ大戦でも、目下APランキング1位のゴンザガ大にも84-81で殴り勝っている。

カレッジ屈指のショットブロッカーでありカンファレンスの最優秀ディフェンス選手にも選出されたウィリアムス、カンファレンスのオールディフェンシブチームに選出されたムーアに加え、キールズ、ローチとディフェンスにも優れるプレーヤー充実している点も忘れてはいけない。

勿論、どれだけ優秀なメンバーが揃っていようとも、一発勝負のNCAAトーナメントを勝ち上がる事は容易ではないが、圧倒的なタレント層で対戦相手をなぎ倒し、コーチKのラストダンスを最高の形で締めくくる事を期待したい。

デューク大はウェストリージョンの第2シードで、初戦で同リージョン第15シードのカリフォルニアステイト大フラートン校と対戦。

シード順位通りに順当に勝ち上がれば、Final4進出をかけ、同地区1位のゴンザガ大と対戦する可能性がある。

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