GEICOナショナルズの決勝はモントバード対リンクアカデミーの対戦に
全米男子トップ8校によって争われるトーナメント、GEICOナショナルズ。
州のルール等によって、出場が可能なチームは限られるが、全米大会の無いアメリカ高校バスケにおいて、実質的な全米男子高校No1決定戦だ。
今年のGEICOナショナルズでは、フロリダ州のモントバードアカデミーとミズーリ州のリンクアカデミーが決勝にコマを進め、今年の全米No1の座を争う。
フロリダ州のモントバードアカデミーは、準決勝で同じくフロリダ州のライバル校であるIMGアカデミーと対戦。
両校は今季既に3度対戦し、モントバードが1勝2敗で負け越していた。
前半を終え、31-30とリードしたモントバードアカデミーだったが、3QにIMGのエース、キヨンテ・ジョージが覚醒。3PT、ドライブとアグレッシブに得点を重ね、41-47のIMG6点リードで最終Qに。
劣勢に立たされたモントバードはディフェンスの強度を高め、ディフェンスからの速攻でIMGに詰め寄る。最上級生のダリク・ホワイトヘッド、ジェイレン・フッド-シフィーノがタフショットを沈め互角の展開に。
終盤、大事なFTをミスしたIMGに対し、モントバードはホワイトヘッド、シフィーノがファールで得たFTをキッチリと決め、62-57で逆転勝利を飾った。
モントバードでは、エースのホワイトヘッドがゲームハイタイの21得点、シフィーノが8得点8アシストを記録。
IMGのエース、ジョージも21得点を記録したが、終盤にディフェンスの圧力を上げたモントバードが上回った。
僕の推しホワイトヘッドは先日のマクドナルドオールアメリカンでMVPを受賞。その勢いのままに、この試合でも思い切りよいプレーを見せてくれた。まだ17歳なのだけれど、大胆かつスキルフルなプレーは、高校生としては際立っている。
ホワイトヘッドとバックコートを組む、シフィーノも劣勢の中、身体を張ったプレーでチームを引っ張る頼もしさが。タフで賢く、良い意味で"嫌らしさ"のあるガードだ。
準決勝第2試合は、カリフォルニア州のプロリフィックプレップとミズーリ州のリンクアカデミーの対戦に。
プロリフィックはインサイドのエイデム・ボナ、ウイングのMJ・ライスと2人の主力を欠くが、技巧派ウイングのトレー・ホワイト、司令塔のジョーダン・ポープの活躍で、初戦で第8シードながら第1シードのサンライズクリスチャンを下した今大会のサプライズチーム。
対するリンクアカデミーは、これまで既卒生向けのチームはあったが、9-12年生年代のチームは今季創設。
AAUでトレー・ヤング等、NBAプレーヤーの指導実績を持つヘッドコーチ、ロドニー・ペリーの下に、マクドナルドオールアメリカンに選出されたジョーダン・ウォルシュ、ジュリアン・フィリップス等、全米屈指のタレントが集まり、創設初年度でGEICOナショナルズ出場を果たした。
前半はホワイトとポープが得点を重ね、プロリフィックプレップが25-24でリードするが、後半に入るとリンクがウォルシュ、インサイドのタリス・リードJrがステップアップし逆転。
4Qには、ポープの3PTに火が付き、プロリフィックがリードを得るが、リンクは司令塔のトレイ・グリーンが速攻を演出し、エースのウォルシュもドライブをねじ込み、主導権を奪取。
リンクが60-53で勝利し、創設初年度にしてGEICOナショナルズの決勝進出を果たした。
プロリックではホワイトが25得点、ポープが18得点と気を吐いたが、主力2人を欠き、リンクに対してタレント不足は否めなかった。
リンクでは、エースのウォルシュが17得点7リバウンドで攻守にオールラウンドな貢献を見せた。
この試合で目を引いたのはプロリフィックのホワイト。タフさとスキルを兼ね備え、内外どこからでも得点をあげ、ゲームハイの25得点。能力に頼らないスコアリングスタイルはどこか大人びていて、進学先のUSCでも活躍が期待される。
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