NBAドラフト2022:俺のドラフト名鑑【ウイング編】

今回もドラフトネタで【ウイング編】を。

例の如く、ドラフト名鑑と題しておきながら、あくまで僕が良いと思うプレーヤーの押し売りなのでご了承を...

今年のウイングはフレッシュマンのスター候補というよりも、上級生の顕実なプレーヤーが充実している印象。


シェイドン・シャープ

所属:ケンタッキー大
学年:フレッシュマン
生年月日:2003年5月30日
ポジション:SG/SF
出身:ドリームシティクリスチャンスクール(アリゾナ州)

身体測定結果

身長(裸足):193.7cm
身長(靴込):196.2cm
体重:89.8kg
ウイングスパン:212.1cm
スタンディングリーチ:262.9cm
※2022年ドラフトコンバインでの測定結果

ハイライト

抜群の身体能力を誇る大器

カナダ出身のウイングプレーヤー、シェイドン・シャープ。

ジュニアのシーズンから評価を上げ、2021年夏のAAUシーズンで評価が急上昇。class of 2022のNo1プレーヤーと評されるまでに上り詰めたが、卒業を早め、2022年1月からケンタッキー大に加入した。

ケンタッキー大に加入したものの、チームへの合流が遅かった事もあり、2021-2022シーズンは公式戦でのプレーは無し。

助走有りで49インチ(124.5cm)とも言われる驚異的な跳躍力と、波に乗ればどんなにタフなショットでもサラッと沈めてしまうシュート力が武器のスムースなスコアラー。

ハイライトプレーのスケール感の大きさは桁外れ、ハイライト映えのするプレーヤーではあるが、試合を終始支配する安定感のあるタイプでは無い印象。

カレッジでもう1年過ごしてからのNBAで良いんじゃないかというのが私見だが、NBAドラフトって青田買いの市場だからねぇ...。

ドラフトコンバインの身体測定でも、SG/SFの両ポジションでプレー可能な数値が出たし、このままドラフトに残れば。TOP10位内での指名は固いだろう。

大成すればビンス・カーターの跳躍と、トレイシー・マグレディの得点力を併せ持つプレーヤーになる可能性を感じさせる大器だ。

ベネディクト・マスリン

所属:アリゾナ大
学年:ソフォモア
生年月日:2002年6月19日
ポジション:SG/SF
出身:NBAアカデミーラテンアメリカ(メキシコ)
主な受賞歴:Consensus second-team All-American (2022)/Pac-12 Player of the Year (2022)/First-team All-Pac-12 (2022)
シーズンスタッツ:32.5分17.7得点5.6リバウンド2.5アシスト0.3ブロック1.0スティール
FG45.0%/3PT36.9%/FT76.4%

身体測定結果

身長(裸足):194.3cm
身長(靴込):198.1cm
体重:92.8kg
ウイングスパン:205.7cm
スタンディングリーチ:264.2cm
※2022年ドラフトコンバインでの測定結果

ハイライト

カナダ出身のエリートスコアラー

カナダ出身のウイング、ベネディクト・マスリン。

アリゾナ大への入学前は、メキシコのNBAアカデミーラテンアメリカでプレーしていた。

アリゾナ大では1年目から平均10.8得点と2桁得点を記録。カンファレンスのオールフレッシュマンチームにも選出された。

2021年の夏には、カナダ代表としてU19W杯に出場。チームで2位となる平均16.1得点を叩き出し、チームの3位入賞に貢献した。

アリゾナ大2年目の今季、平均得点は昨季の10.8得点から17.7得点に。カレッジを代表するウイングに成長した。

爆発的な跳躍力とクイックネスを有する優れたアスリートであり、アウトサイドシュートも得意。ストレートラインドライブは切れ味抜群で、縦の動きの速さからオフボールのカッターとしても優秀だ。

NCAAトーナメント2回戦の対TCU戦では、延長にもつれた激戦で30得点を記録。単にスキルや身体能力に優れるだけでなく、大舞台でビッグパフォーマンスを見せるメンタルの強さや嗅覚も証明して見せた。

シュート精度は一定以上にあるので、ハンドリングやディフェンスとの駆け引きを磨き、フィジカルなディフェンスにも対応出来る様になれば、更に一回り優れたスコアラーになるだろう。

ディフェンス面でも身体能力を発揮出来るようになれば、ビクター・オラディポの様なプレーヤーに成長するかもしれない。

オチャイ・アバジ

所属:カンザス大
学年:シニア
生年月日:2000年4月20日
ポジション:SG/SF
出身:オークパークハイスクール(ミズーリ州)
主な受賞歴:NCAA Final Four Most Outstanding Player (2022)/Consensus first-team All-American (2022)/Big 12 Player of the Year (2022)
シーズンスタッツ:35.1分18.8得点5.1リバウンド1.6アシスト0.6ブロック0.9スティール
FG47.5%/3PT40.9%/FT74.3%

身体測定結果

身長(裸足):194.3cm
身長(靴込):197.5cm
体重:98.3kg
ウイングスパン:208.9cm
スタンディングリーチ:264.2cm
垂直跳び(助走有):99.1cm
※2022年ドラフトコンバインでの測定結果

ハイライト

飛躍を見せた名門校のエース

カレッジ屈指の名門校、カンザス大のエース、オチャイ・アバジ。

下級生の頃から主力として活躍してきたが、イマイチを殻を破れず。最上級生となった今季、大きな飛躍を見せ、カレッジを代表するプレーヤーに成長し、チームを全米制覇に導いた。

アウトサイドシュートを得意とし、クイックな3PTの成功率は40%越え。ドライブからフィニッシュ出来る身体能力、チームメイトに合わせるIQもあり、名門校の最上級生らしく、完成度の高いプレーヤー。

スティールやブロックのスタッツを稼ぐタイプではないが、ディフェンシブプレーヤーとしても穴は無い。

ドラフトコンバインでの身体測定、体力測定でも良い数値を記録。垂直跳びに関しては、今年の体力測定参加者全体で4位の99.1cmを叩き出した。

3&Dとして優れたロールプレーヤーになる事は出来るだろうが、ボールを持たせれば何とかしてくれそうな風格があり、僕はNBAでもエース級に成長してくれるんじゃないかという期待をしている。

ウェンデル・ムーアJr

所属:デューク大
学年:ジュニア
生年月日:2000年4月20日
ポジション:SG/PG
出身:コックスミルハイスクール(ノースカロライナ州)
主な受賞歴:Julius Erving Award (2022)/ACC All-Defensive Team (2022)/Second-team All-ACC (2022)
シーズンスタッツ:33.9分13.4得点5.3リバウンド4.4アシスト0.2ブロック1.4スティール
FG50.0%/3PT41.3%/FT80.5%

身体測定結果

身長(裸足):193.7cm
身長(靴込):196.9cm
体重:98.5kg
ウイングスパン:214.6cm
スタンディングリーチ:256.5cm
垂直跳び(助走有):97.8cm
※2022年ドラフトコンバインでの測定結果

ハイライト

ハンドラーも務めるオールラウンダー

デューク大をFINAL4に導いたキャプテン、ウェンデル・ムーアJr

下級生の頃から目を見張るプレーを見せるものの、安定感を欠いていたムーアだったが、今季はチームの司令塔を務め、デューク大史上5人目となるトリプルダブルを達成。カレッジ最優秀のSFに贈られるアービング賞も受賞した。(ポジションがSFかと言われると疑問符が付くけれど...)

デューク大ではメインハンドラーも務めたが、ピュアな司令塔というよりも、ハンドラーも出来るウイングタイプと思っているので、今回はウイング編で。

ストレートラインドライブからのフィニッシュはアスレティックで、3PTシュートは成功率40%越え。

オフェンスではハンドラーもこなし、ディフェンスでは相手のエースにマッチアップし、カンファレンスのディフェンシブチームに選出と何でもこなすとっても便利なプレーヤー。

2ndハンドラーとして、ウイングの3&Dとして、NBAでも使い勝手の良いプレーヤー。エースの横に置いておきたいタイプじゃないだろうか。

ドラフトコンバインの身体測定ではウイングスパンが7フィート0.5インチ(214.6cm)。複数ポジションをカバーするディフェンス面での魅力を数値でも示して見せた。

上記の2人もそうだけれど、カレッジで着実な成長を見せたプレーヤーは、プロでも同様に成長してくれるだろう、という安心感があると僕は思っている。

AJ・グリフィン

所属:デューク大
学年:フレッシュマン
生年月日:2003年8月25日
ポジション:SG/SF
出身:アーキビショップステピナクハイスクール(ニューヨーク州)
主な受賞歴:ACC All-Rookie Team (2022)
シーズンスタッツ:24.0分10.4得点3.9リバウンド1.0アシスト0.6ブロック0.5スティール
FG49.3%/3PT44.7%/FT79.2%

ハイライト

当たり出したら止まらない爆発的なスコアラー

元NBAプレーヤーで現在はトロントラプターズでコーチを務めるエイドリアン・グリフィンの息子、AJ・グリフィン。

高校時代の故障により、開幕当初はスロースタートだったが、シーズンが進むに連れ、高確率のアウトサイドシュートを武器に頭角を現してきた。

ハンドリングも巧みで、助走有りで40インチ(101.6cm)を超えると言われる跳躍力からドライブからのフィニッシュもお手の物。

ウイングスパンも7フィート(213.4cm)あるとされ、ディフェンシブプレーヤーとしての素質も。

試合を重ねる度に目に見える成長を続け、もうちょっとカレッジで見ていたいなというのが本音。

安定感には欠けるが、ドラフト時点でも18歳と若く、今年のドラフト候補のウイングでは、最もポテンシャルの高いプレーヤーだろう。

ジャーメイン・サミュエルズ

所属:ビラノバ大
学年:ジュニア
生年月日:1998年11月13日
ポジション:SF
出身:リバーズスクール(マサチューセッツ州)
シーズンスタッツ:29.6分11.1得点6.5リバウンド1.4アシスト0.7ブロック0.8スティール
FG47.2%/3PT27.6%/FT77.0%

ハイライト

ビラノバ大の2wayスーパーシニア

ビラノバ大のウイング、ジャーメイン・サミュエルズ。

新型コロナ特例により、カレッジで5シーズンを過ごした所謂スーパーシニアだ。

NCAAトーナメントでは5試合平均15.8得点8.2リバウンドとステップアップし、チームのFINAL4進出に貢献した。

ジョシュ・ハート、ミケル・ブリッジス、サディク・ベイとビラノバ大出身のウイングは貢献度の高いプレーヤーが多く、自ずとサミュエルズにも期待をしてしまう。

今季は3PT成功率こそ低調だったが、ドライブから多彩なステップワークでシュートをねじ込み、カッティングも巧み。

ディフェンスを圧倒するクイックネスや跳躍力は無いが、ストップ後のステップやプレーのタイミングに優れ、プレーの随所に賢さを見せる。

ビラノバ大で5年間期待されたプレーヤーなので、ディフェンスでの信頼感も厚く、ハードワークをするロールプレーヤーとして、"一家に一台"欲しいタイプのプレーヤーだろう。

ジェイデン・ハーディ

所属:Gリーグイグナイト
生年月日:2002年7月5日
ポジション:SG/PG
出身:コロナドハイスクール(ネバダ州)
シーズンスタッツ:21.9得点4.2リバウンド3.8アシスト0ブロック1.3スティール
FG40.3%/3PT35.3%/FT73.3%
※2022年1月以降の12試合でのスタッツ

ハイライト

今ドラフトトップレベルのスコアラー

コロナドハイスクールから、カレッジをスキップし、Gリーグイグナイトに進んだジェイデン・ハーディ。

ESPNによる有望高校生ランキングでは、チェット・ホルムグレンに次ぐ、学年2位の評価を受けていた。

安定感には欠けるが、当たり出したら止まらないアウトサイドシュートが武器のスコアラー。

爆発的な身体能力があるわけでは無いが、ドライブもスムースで、ディフェンスが寄ればアシストを捌く視野と創造性もある。

イグナイトでも年明け以降の試合で平均21.9得点を記録し、スコアリングスキルに関しては今ドラフト候補の中でもトップクラスだろう。

カギはディフェンスのシステムや強度がGリーグから数段上がるNBAで、スコアリングスキルがどこまで通用するかという点とディフェンス面だろう。

19歳にしてGリーグで軽々20得点以上を記録するスコアリングスキルは本物だろうと僕は思っている。

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