NBAドラフト2022:Final4の最優秀選手、オチャイ・アバジ

今年のNCAAトーナメントを制したカンザス大。

そのエースとして全米制覇に貢献し、Final4のMOP(Most Outstanding Player)を受賞したのがウイングのオチャイ・アバジだ。

カンファレンスの最優秀選手賞も受賞した完成度の高いプレーヤーで、NBAでも長いキャリアを送るプレーヤーになるだろう。


オチャイ・アバジ

所属:カンザス大
学年:シニア
生年月日:2000年4月20日
ポジション:SG/SF
出身:オークパークハイスクール(ミズーリ州)
主な受賞歴:NCAA Final Four Most Outstanding Player (2022)/Consensus first-team All-American (2022)/Big 12 Player of the Year (2022)
シーズンスタッツ:35.1分18.8得点5.1リバウンド1.6アシスト0.6ブロック0.9スティール
FG47.5%/3PT40.9%/FT74.3%

身体測定結果

身長(裸足):194.3cm
身長(靴込):197.5cm
体重:98.3kg
ウイングスパン:208.9cm
スタンディングリーチ:264.2cm
垂直跳び(助走有):99.1cm
※2022年ドラフトコンバインでの測定結果

ハイライト

レッドシャツからカレッジを代表するプレーヤーへ

2018年にカンザス大に入学したアバジ。

このシーズンのカンザス大はカレッジ屈指の選手層を有しており、当初アバジはレッドシャツ(練習には参加するが公式戦には出場しない)だった。

しかし、主力の故障等により、アバジはレッドシャツから外れ、一躍チームの主力に。22試合に出場し、平均8.5得点4.6リバウンドを記録した。

ソフォモア、ジュニアとチームの主力として活躍を続け、シニアとなった今季は大きく飛躍。

平均18.8得点、3PT成功率40.9%を記録し、カンファレンスの最優秀選手賞を受賞し、オールアメリカンの1stチームにも選出。カレッジを代表するウイングプレーヤーに成長を遂げた。

NCAAトーナメントでもチームの全米制覇に貢献。Final4の対ビラノバ大戦で21得点、決勝の対ノースカロライナ大戦で12得点を記録し、Final4のMOPにも選出された。

どこからでも点の取れるエリートスコアラー

平均得点、3PT成功率を毎年着実に向上させてきたプレーヤーで、今季はチーム首位の18.8得点に加え、3PT成功率も40.9%と高水準。

ドラフトコンバインでは助走有の垂直跳びで99.1cm、スプリントで参加者中6位の3.13秒を記録し、身体能力の高さも折り紙付きだ。

アウトサイドから高精度の3PTを決める事も出来れば、ドライブからアスレティックなフィニッシュを決める事も出来る。強豪校で4年間過ごしただけあり、オフボールからの得点もあり、コート上のどこからでも得点の出来るエリートスコアラーだ。

得点効率も非常に高く、キャッチ&シュートで1.27PPP(94thパーセンタイル)、リング周りのシュートで1.45PPP(94thパーセンタイル)と数字にも表れている。

半面、ドリブルオフのジャンプシュートでは0.77PPP(51thパーセンタイル)と課題を残す。

単にスコアラーとして優れているだけでなく、ボールを持った時に"何かやってくれる風格"があり、NBAでもロールプレーヤーではなく、エースプレーヤーになれるのではという期待がある。

シーズン平均18.8得点という数字を上げているが、それはあくまでチームプレーの中での数字。もっと貪欲にボールを求めれば、まだまだ出来る余力が感じられた。

コンバインの身体測定でも上々の数字を記録

ドラフトコンバインの身体測定では、

身長(靴込):197.5cm
ウイングスパン:208.9cm
スタンディングリーチ:264.2cm

を記録。

これはSG/SFの両ポジションでプレーするのに十分な数字だ。

スティールやブロックの数字は突出していないが、恵まれた身体、高い身体能力もあり、オンボールディフェンスに優れている。

アイソレーションのシチュエーションでは、マッチアップを0.63PPP(69thパーセンタイル)に抑えている。

現時点で特別なディフェンシブプレーヤーでは無いが、堅牢なディフェンシブプレーヤーとなれるだけの身体的ツールは備えており、2wayプレーヤーとしての大成が期待される。

NBAでもスタープレーヤーへの成長を期待

既に22歳である事からも、NBAではロールプレーヤータイプとなるとの予想が大半だが、僕はアバジはNBAでもスタープレーヤーになれるプレーヤーだと思っている。

それはスキルがとか、身体能力がという話では無くて、プレー中も常にどこか余裕の感じれらる雰囲気というか風格からそう感じている。

定期的にドラフト中位からオールスターになるプレーヤーで出てくるけれど、アバジもそんなプレーヤーの中の1人になってくれる事を期待している。


コメント

  1. 私もアバジは化けるような気がしています。
    確かに年齢は懸念点ですが、デイムなんかも4年生でしたからスターにならないとは限りませんよね。
    アウトサイド寄りのジェイレンブラウンみたいになってくれたらなぁ。

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    1. 年齢が若い場合の方が、伸びしろの大きい可能性が高いというのも分かりますが、22歳だから伸びしろが小さいとは限りませんよね。
      ハンドリングが伸びれば、大きく化けるんじゃないかと。
      アスレティックな2wayウィンングとしての大成を期待しています。

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