NBAドラフト2023:ペイントエリアの番犬、デレク・ライブリーもNBAドラフトへ

今回のドラフトネタはデューク大のフレッシュマン、デレク・ライブリーを。

ふくらはぎの故障で開幕に出遅れた事も有り、まだカレッジでポテンシャルの全てを発揮しているとは言えないが、そのサイズと機動力でペイントエリアを番犬の様にパトロール。

平均20.6分の出場で2.4ブロックとディフェンスの要としてチームに貢献し、カンファレンスのディフェンシブチームにも選出された。


デレク・ライブリー

所属:デューク大
学年:フレッシュマン
生年月日:2004年2月12日
ポジション:C/PF
出身:ウェストタウンスクール(ペンシルベニア州)
主な受賞歴:ACC All-Defensive team (2023)/ACC All-Freshman team (2023)
シーズンスタッツ:20.6分5.2得点5.4リバウンド1.1アシスト2.4ブロック0.5スティール0.7TO/FG65.8%/3PT15.4%/FT60.0%

ハイライト

学年No1ビッグマンとしてその名を全米に轟かす

高校時代はモハメド・バンバ、キャメロン・レディッシュを輩出したペンシルベニア州のウェストタウンスクールでプレー。

2021年のAAUシーズンは、Nike主催のEYBLに所属するTeam Finalでプレー。ジェイレン・ドゥーレンと共に高校レベルでは反則的なインサイドを形成し、チームのピーチジャム(EYBLのプレーオフ)制覇に貢献した。※ちなみにピーチジャム決勝の対戦相手はニック・スミスJrとブランドン・ミラー擁するBradley Beal Elite。

シニアのシーズンには平均14得点14リバウンド4.5ブロックの活躍で、州のゲータレード賞も受賞した。

同学年だったドゥーレンとイマニ・ベイツが学年変更で一足早くカレッジに飛び込んで以降、ESPNの評価では、class of 2022の学年No1プレーヤーと評されていた。

鳴り物入りでデューク大に入学するも

学年No1プレーヤーとしてデューク大に進学したライブリーへの期待値は勿論高く、シーズン開幕前にはカンファレンス新人王の最有力候補にも選出された。

しかしながら、ふくらはぎの故障で開幕戦を欠場。

シーズン2戦目のサウスカロライナ大アップステイト校戦でデビューを飾るも、そのポテンシャルの全てを発揮しきる事は無かった。

それでもやっぱり、学年No1プレーヤーと評された才能は並では無く。

2023年2月4日の対ノースカロライナ大戦では、得点こそ4得点だったものの、14リバウンド8ブロックという物凄い数字を叩き出した。

シーズン最終戦となったNCAAトーナメント2回戦の対テネシー大戦でも、0得点に終わったが、11リバウンド2ブロックと存在感を見せた。

ペイントエリアの守護神に

期待通りのカレッジキャリアとは行かなかったライブリーだが、ショットブロッカーとしてのポテンシャルは今ドラフト随一。

平均20.6分の出場時間での2.4ブロックは驚異的。ブロックの勘の良さや読みの良さというよりも、その驚異的なクイックネスと運動能力でペイントエリアのどこにでも顔を出すので、オフェンスからしたら相当嫌というかウザイ相手のはず。

高さだけでなく、横の動きも機敏でスイッチでガードまでカバー出来るというのは、現代NBAのビッグマンとしては大きな武器になるだろう。

ただその分ファールが多いのは玉に瑕...

スマートに動くタイプでは無いので、無駄も多いけれど、ここに知性と経験が加わればより効果的なプレーヤーに。

オフェンスでもそのサイズと機動力でロブパスのフィニッシャーとして躍動。

カレッジではその片鱗を見せてはいないが、高校時代にはアウトサイドシュートにも定評が。意外とパスも上手く、オフェンスの流れを止める事もなく、無理に個人でオフェンスを展開しようとしたり、出来ない事をしないというのも良い。

すぐにとは言わないが、将来的には単なるディフェンシブビッグではなく、オフェンスでもオールラウンドなスキルビッグになれるかもしれない。

育成にはお時間を

前述の通り、ブロック数こそ多いけれど、それは圧倒的なサイズと機動力によるもので、現時点でショットブロッカーとして洗練されているかというと...

同じくデューク出身のマーク・ウィリアムスがカレッジの2年間で経験値を積み、ディフェンスのポジショニング等を大きく改善させた様に、ライブリーも大きな伸びしろを残しているが、成長には多少時間を要するかもしれない。

他の全てのドラフト候補にも言える事だが、ルーキーは新卒1年目なので、即戦力としてではなく、やはり育成が必要な素材としてみる必要がありそうだ。(勿論即戦力になれば有難いけれど)

未完成だがポテンシャルは高く

リムプロテクション、スイッチ可能な機動力、リング周りのフィニッシュ力、アウトサイドシュートと彼の得意とする分野はとっても現代的。

現時点で残している数字には物足りなさもあるけれど、経験を積めばグングン良くなるだろうし、今年のドラフト候補には去年程ショットブロッカーがいない事もあり、ドラフトでは結構高い評価を受けるんじゃないかと。

ウォーカー・ケスラーやデューク大の先輩であるマーク・ウィリアムスを見ても、ショットブロッカーの需要はありそうだし。

本音を言えば、あと数年カレッジでプレーしてからエントリーしてほしかったなと思うけれど、まだ完成品には程遠いからこそ、上位指名確定候補では無い訳で。ポテンシャルは間違いのないライブリーを下位で指名し、上手く育てれば相当美味しいピックになるだろう。

私的には1巡目20位前後位での指名を予想しているが、サイズと機動力を兼ね備えるビッグマンの希少性を考えれば10位前後で指名をされても驚きはない。

ちなみに、全く役に立たない情報だけれど、ライブリー君は日本の漫画"ワンピース"が好きっぽいよ。



コメント

  1. ビッグマンにもシュート力が求められる今のNBAでも、セルツのロブ・ウイリアムズやジャズのケスラーの様に、外が無くても他でチームに必要とされるビッグマンになりゃ良いんです。
    フィリポウスキーとどっちが優秀なのかな?

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