NBAドラフト2023:ミシガン大のジェット・ハワードがエントリーへ

ミシガン大のフレッシュマンウィング、ジェット・ハワード。

同大のヘッドコーチであり、NBAでオールスターにも選出されたジュワン・ハワードを父に持つ2世プレーヤー。

高校時代は強豪のIMGアカデミーでプレーし、ESPNによる評価では学年44位にランクイン。エリート高校生によるオールスター戦、ジョーダンブランドクラシックのメンバーにも選出された。

1年目のシーズンからミシガン大の主力として活躍したハワードが、NBAドラフトにエントリーすることがミシガン大のTwitter上で公表された。



ジェット・ハワード

所属:ミシガン大
学年:フレッシュマン
生年月日:2003年9月14日
ポジション:SF/SG
出身:IMGアカデミー(フロリダ州)
主な受賞歴:Jordan Brand Classic (2022) シーズンスタッツ:31.7分14.2得点2.8リバウンド2.0アシスト0.7ブロック0.4スティール1.3TO
FG41.4%/3PT36.8%/FT80.0%

ハイライト


強豪IMGアカデミーで活躍

高校時代、当初はフロリダ州のユニバーシティスクール(バーノン・キャリーJrやスコッティ・バーンズもプレーしていたチーム)でプレーしていたが、高校最後の2シーズンは同州内の強豪、IMGアカデミーでプレーした。

当時のIMGは、ハワード同様に即戦力としてカレッジで活躍しているジェラス・ウォーカー(ヒューストン大)、キヨンテ・ジョージ(ベイラー大)等が名を連ねた 全米屈指のスター軍団。そんな中でハワードは器用なスキルと優れたディフェンスで貢献。

実質的な全米最強決定戦であるGEICOナショナルズへの出場を果たすも、準決勝で州内のライバル、モントバードアカデミーに敗退し、高校バスケのキャリアを終えた。

高校卒業後の夏には、レブロン・ジェームスの自伝的映画に高校時代のカーメロ・アンソニー役として出演もしている。


父が指揮を執るミシガン大へ

高校を卒業後、ハワードは実父がヘッドコーチを務めるミシガン大に進学し、即戦力として活躍。

チーム2位となる平均14.2得点を記録している。

今年1月の対アイオワ大戦では3PT7本を含む34得点を上げており、爆発力も備えている。

しかしながら、チームは勝ち星に恵まれず。2016年から続いていたNCAAトーナメントへの連続出場も途絶えた。

カンファレンストーナメントで2回戦の対ラトガース大戦で敗退するとシーズン終了となり、ハワードはアーリーエントリーでのNBA入りを選んだ。

何でもこなす"Swiss Army Knife"

ハワードの最大の武器はオフェンスからディフェンスまで、そつなくこなす万能性だろう。

フレッシュマンにして平均14.2得点は十分以上ので、アウトサイド、ドライブからのフローターとどこからでも得点を上げる事が出来る。

ハンドリングや視野の広さ、パスセンスにも優れ、ウイングプレーヤーながらセカンドハンドラーとしての機能も期待出来る。

サイズにも優れ、ディフェンシブプレーヤーとしての評価も高く、これといった大きな弱点は無い。

爆発的な身体能力こそないものの、なんでもこなす最近流行りのオールラウンダーで"一家に一台"と呼べるプレーヤーだろう。

現時点では絶対的な"これ"という強みには欠けるが、プレーは多彩で華がある。

器用貧乏になる懸念もあるが、オールラウンドなスキルを全方位に成長させる事が出来れば、NBAでもスターとなれるスケールの大きさを秘めるプレーヤーだろう。

ロッタリー指名が予想される

今季のミシガン大はNCAAトーナメントを逃したが、シーズンを通じて下馬評以上の活躍を見せたハワードへの評価は高い。

多用な役割をこなす事の出来るハワードはチームに何人いても困る事の無いタイプで、プレースタイルが既存のプレーヤーと重なる事による指名回避の可能性も低く、ロッタリー以内での指名も十分にありそう。

サイズのあるシューターという点では、同じく上位指名が予想されるカンザス大のグレイディ・ディックと被る点も。アウトサイドシュートをはじめ、プレーの精度という点ではディックが勝るが、プレーの万能性や華という点ではハワードも負けていない。

近年、NBAプレーヤーを父に持つ所謂"2世プレーヤー"のNBAでも活躍が顕著だが、ハワードもその流れに続く新たな1人となりそうだ。


コメント