NBAドラフト2023:大型ガード、ジェイレン・フッド-シフィーノもNBAドラフトへ

順番が前後してしまっていますが、今回のドラフトネタはインディアナ大のPG、ジェイレン・フッド-シフィーノを。

高校は全米屈指の強豪校モントバードアカデミーでプレーし、インディアナ大では当初の期待を更に上回るパフォーマンス。

その大人びたプレースタイルと攻守に優れる総合力の高さで、今年のドラフトでも上位指名が予想される。



ジェイレン・フッド-シフィーノ

所属:インディアナ大
学年:フレッシュマン
生年月日:2003年6月19日
ポジション:PG/SG
出身:モントバードアカデミー(フロリダ州)
主な受賞歴:Big Ten Freshman of the Year (2023)/Big Ten All-Freshman Team (2023)/Second-team All-Big Ten (2023)※Media
シーズンスタッツ:33.1分13.5得点4.1リバウンド3.7アシスト0.3ブロック0.8スティール2.8TO/FG41.7%/3PT33.3%/FT77.6%

ハイライト

高校で2度の全米制覇を達成

ジュニア(日本の高2相当の学年)のシーズンからフロリダ州のモントバードアカデミーでプレーしているジェイレン・フッド-シフィーノ。

2020-2021シーズンはベンチから出場するローテーションプレーヤーとして、2021-2022シーズンはスターターの一角として、2度のGEICOナショナルズ制覇(実質的な全米制覇)に貢献した。

モントバードアカデミーはディアンジェロ・ラッセル、ベン・シモンズ、RJ・バレット、ケイド・カニングハム、スコッティ・バーンズと近年多くのプレーヤーをNBAに輩出し、特にオールラウンダーの育成に優れる。

シフィーノもご多聞に漏れず、登録身長6フィート6インチ(198.1cm)ながらハンドラーを務めるオールラウンダーだ。

スター揃いのモントバードアカデミーでは、エースとまではいかなかったが、主力として活躍。全米のスタープレーヤーが集まるJordan Brand Classicのメンバーにも選出され、実力派として高い評価を受けていた。

インディアナ大で期待を上回る活躍を

モントバードアカデミーを卒業したシフィーノは、これまた名門校のインディアナ大に進学。

スターティングガードの座を勝ち取ったシフィーノは、シーズンが進むに連れ徐々にその力を発揮し、シーズンで2度の30得点以上を記録。

カンファレンスの2ndチームに選出され、最優秀新人賞も受賞。開幕前の期待を凌駕する活躍を見せた。

エースのトレイス・ジャクソン-デイビスとのホットラインを築き、2016年以来となるNCAAトーナメント2回戦進出に大きく貢献した。

老獪なゲームメイクを誇るビッグガード

シフィーノで特筆すべきはフレッシュマンとは思えない老獪なプレーと攻守に優れるの万能性の高さだろう。

ドラフトコンバインの身体測定では、

裸足身長:193.7cm
体重:98.2kg
ウイングスパン:208.9cm
スタンディングリーチ:255.3cm

を記録し、NBAの水準でも十分にビッグガードと呼べるサイズがある事を証明。

爆発的なクイックネスは無いが、スピードのギアの切替や状況判断に優れ、フィニッシュのフローターも巧み。フレッシュマンにして上級生かの様な落ち着き払ったプレーを見せていた。

FG成功率や3PT成功率は高くないが、FT成功率は77.6%とフレッシュマンガードとしては良い数字。

フローターやミッドレンジなど既に得点パターンも多く、後は精度を上げていくだけだろう。

ハンドラーとして視野の広さにも優れ、観客をもアッと言わせるパスをサラッと出してしまうファンタジスタでもある。

単に"視野が広い"というだけでなく、付近のプレーヤーだけでなく、逆サイドにいるプレーヤーまで見渡す"視野の奥行き"があるのも良い。

これはモントバード出身者の共通点の様にも思うので、モントバードの育成が優れているのだろうなと。(そういうプレーヤーを選んでリクルートしているのかもしれないけれど)

ガードとしては大型でディフェンスにも強みを見せ、ガードからウイングまで複数のポジションをカバー出来るというのも強みだ。

TO数もちょっと気になるけれど、言ってもフレッシュマンにあまり多くを求めても...。経験を積めば判断やプレーの精度は更に向上していくだろう。

総合力の高いロッタリー候補

今年のドラフト候補 の皆に言ってる気がするけれど、総合力が高いよね。

何でもこなせるオールラウンダーが昨今のトレンドというのも有るけれど、今年のドラフト候補の子は特に弱点の少ない完成度の高い子が多い印象。

その中でもシフィーノは身体能力に頼らないプレーの成熟度の高さ、バスケットボールIQの高さが秀でている子の1人かなと。

ガードとしては身長も高く、モントバード出身のガードというだけでも信頼度は高く、無難なピックとして1巡目のロッタリー以内で指名を受けるのではと予想している。


コメント

  1. ルカやヨキッチの様にアスレチック能力に頼らない、テクニックとセンスでプレーするタイプなら長くNBAで活躍するでしょうね。
    今年のドラフトはウェンバンヤマとスクート、ミラー以外は小粒なイメージなんですが、主はどう思いますか?

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    1. 最近の子はスキルの高い子が多く、アスレティックでもそれに頼らない子が結構いますよね。
      今年の子は跳び抜けた数字を残している子こそ少ないですが、弱点の少ない完成度が高い印象です。
      コロナ特例で5年目のプレーが可能になり、NILも解禁。結果としてレベルの高い上級生がこれまで以上に多いという事も、突出した数字を残すフレッシュマンが少なかった一因かもしれないですね。

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