2023-2024:今季気になる高校生プレーヤー

10月に入り、もう間もなくバスケットボールシーズンも開幕。

という訳で、今季の高校注目プレーヤーを。(注目と言っておきながらただ僕が気になってる子を押売りするだけですが)

今回は特に学年を限定せず。class of~は高校の卒業年を現す数字。(今年の高校最上級生はclass of 2024)

ランキングや身長はESPNランキングをベースに。いつにもまして内容薄め。気になった子がいれば、是非ご自身でも追いかけてみて頂ければと。

※今回も例の如く、追記していくスタイルで行きます。


【Class of 2024】

クーパー・フラッグ

所属:モントバードアカデミー(フロリダ州)
学年:class of 2024
ESPNランキング:1位 生年月日:2006年12月21日
ポジション:SF
身長:205.7cm
主な受賞歴:USA Basketball Male Athlete of the Year (2022)

ハイライト

Z世代のアンドレイ・キリレンコ

class of 2024の学年No1プレーヤー、クーパー・フラッグ。

当初はclass of 2025のプレーヤーだったが、高校卒業を1年早めclass of 2024に。

2022年の夏にはUSA代表としてU17W杯に出場。平均9.3得点10リバウンド2.9ブロック2.4スティールを記録し、当時15歳にして大会ベスト5に選出されている。

フラッグの最大の脅威は全てのポジションを抑え込むディフェンスと常に全力でプレーする強度の高さ。

長いウイングスパンと高い身体能力を有し、物凄いスピードでカバーに飛び込んではブロックショットやスティールを決める。

オフェンススキルは発展途上だが、シューティング、ハンドリング、パッシングと全てで一定以上の水準に。

所属校のモントバードアカデミーは多くのオールラウンダーをNBAに輩出している名門校で、今夏のAAUでも高い得点能力を披露している事から、今季は成長したオフェンスを見せてくれるだろう。

進学先は未定だがドリームスクールはデューク大とのこと。

確かにデュークのイメージにピッタリ合うけれど、訪問していたコネチカット大のジャージーも似合っていたし、そっちもアリなんじゃないかなぁと。

ディラン・ハーパー

所属:ドンボスコプレパラトリーハイスクール(カリフォルニア州)
学年:class of 2024
ESPNランキング:2位 生年月日:2006年3月2日
ポジション:SG/PG
身長:195.6cm

ハイライト

高校バスケ界のジェームズ・ハーデン

元NBAプレーヤーのロン・ハーパーを父に持つディラン・ハーパー。兄であるロン・ハーパーJrもラトガース大で活躍した現役のNBAプレーヤーだ。

今夏はUSA代表としてU19W杯でプレー。チームハイの平均3.0アシストを記録しながらもTOは僅か平均0.4本と堅実なゲームメイクでチームに貢献した。

左利きの技巧派コンボガードは得点力だけでなく、視野の広さとパスセンスも抜群で、そのプレーはさながら高校バスケ界のジェームズ・ハーデンだ。

スコアリングにおいてもアウトサイド、ドライブからフィジカルコンタクトを受けてのフィニッシュとコートのどこからでも得点をあげるスキルを有する。

高校時点から身体能力に頼るのではなく、スムースなスキルを武器に得点を重ねるスタイルも好感度が高い。

既にプレースタイルが仕上がっている子なので、今季はその精度と強度に磨きを掛けるシーズンになるだろう。

ブギー・フランド

所属:アーキビショップステピナクハイスクール(ニューヨーク州)
学年:class of 2024
ESPNランキング:18位 生年月日:2006年7月10日
ポジション:PG
身長:188cm

ハイライト

センス溢れるスピードスター

2022年にはUSA代表としてU17世界選手権に出場し、世界制覇に貢献したブギー・フランド。

切れ味鋭いハンドリングと電光石火のクイックネスを有するスピードスターで、プレーの端々から漂う華やかさは"ダリアス・ガーランド"を彷彿とさせる。

アウトサイドシュートも得意とし、当たり出したらどんなタフなシュートでも沈めてしまう。

ディフェンスの読みも良く、U17世界選手権では平均12.7分の出場で脅威の2.1スティールを記録している。

フィジカルは華奢だが、センス溢れるプレーヤーでカレッジやその先のレベルでも活躍できるプレーヤーだろう。

クリスチャン・アンダーソンJr

所属:オークヒルアカデミー(バージニア州)
学年:class of 2024
ESPNランキング:1位 生年月日:2006年4月2日
ポジション:PG
身長:177.8cm
進学予定先:ミシガン大

ハイライト

抜群の火力を誇るドイツ人PG

ドイツ代表として今夏のU18ヨーロッパ選手権で活躍したクリスチャン・アンダーソンJr。

チーム2位となる平均14得点を記録し、ドイツ代表の3位入賞に貢献した。

身長は小さく、フィジカルも華奢だが、クラフティなハンドリングとコートのどこからでもリングを射抜くシュートレンジを武器に思うままに得点を重ねるスコアリングガード。

現時点ではESPNランキング外のプレーヤーだが、今季からは全米屈指の強豪校、オークヒルアカデミーに加入。

高校バスケ全米最高峰のリーグであるNIBCに所属するオークヒルで、ハイレベルなチームを相手にそのスコアリングスキルを証明する事が出来れば、シーズンが終わる頃にはESPNランキングで上位に食い込んでいても不思議はない。

既にミシガン大にコミット済。フィジカルが追い付いてくれば、大化けの期待出来るプレーヤーだ。

【Class of 2025】

キャメロン・ブーザー

所属:クリストファーコロンバススクール(フロリダ州)
学年:class of 2025
ESPNランキング:1位 生年月日:2007年7月18日
ポジション:PF/C
身長:205.7cm
主な受賞歴:Mr. Basketball USA (2023)/Gatorade National Player of the Year (2023)/FIBA Americas Under-16 Championship MVP (2023)

ハイライト

現代的スキルを有する2世プレーヤー

元NBAオールスターのカルロス・ブーザーを父に持つキャメロン・ブーザー。

今夏はUSA代表としてU16アメリカ選手権に出場し、平均16.8得点9.8リバウンドの活躍で大会MVPに選出されている。

昨季はソフォモア(日本の高1相当の学年)ながら、複数の全米最優秀選手賞を受賞。ソフォモアでのゲータレード賞の受賞はイマニ・ベイツに次ぐ史上2人目の快挙だった。

インサイドプレーヤーながらハンドリングとパッシングに優れ、リバウンドからボールをプッシュし速攻の演出が可能。

キャッチ&シュートからでもプルアップからでも3PTを決める事が出来、ディフェンスが寄ればドライブからフィニッシュやアシストを展開。

弱冠16歳のインサイドプレーヤーとは思えない程にオフェンススキルは多彩だ。

今季はこれまで以上にハンドラー寄りのプレーが見られるのではと。

将来的には今年のNBA新人王、パオロ・バンケロの様なタイプへの成長を予想している。

双子の兄弟でチームメイトであるケイデン・ブーザーも世代屈指のコンボガード。また、今季からはジェイソン・リチャードソンの息子であるジェイス・リチャードソンとジャクソン・リチャードソンも転校でチームメイトとなり、クリストファーコロンバススクールは全米屈指の注目校となりそうだ。

コア・ピート

所属:クリストファーコロンバススクール(フロリダ州)
学年:class of 2025
ESPNランキング:3位 生年月日:2007年1月20日
ポジション:SF/PF
身長:200.7cm

ハイライト

フィジカルギフテッドなコンボフォワード

この学年の中でも早くから注目を集めて来たコンボフォワード、コア・ピート。

2022年の夏にはUSA代表としてU17W杯に出場。世界制覇に貢献し、15歳にして大会ベスト5を受賞した。今夏のU16アメリカ選手権でもUSA代表の主力として大会制覇に貢献した。

攻守両面で活躍する2wayプレーヤーであるピートだが、その最大の魅力は恵まれたフィジカルと身体能力だろう。

オフェンスではアウトサイドシュートからペイントエリアでのポストプレーまで難なくこなし、ディフェンスでもそのパワーと機動力からインサイドからガードまで全てをカバーする。

16歳ながらフィジカルコンタクトにも強く、スキルにおいてもこれと言って大きく欠けるものはなく、今後順調にスキルを磨いて行く事で確実に成長を見せてくれるだろう。

恵まれた身体能力やプレースタイルは、ちょっと"八村塁"に似ているかもなとも思っている。

マイケル・ブラウンJr

所属:OTE(ジョージア州)
学年:class of 2025
ESPNランキング:22位 ポジション:PG
身長:188cm

ハイライト

センスほとばしる天才ガード

今季からOTEでプレーするPG、マイケル・ブラウンJr

昨季は全米屈指の強豪サンライズクリスチャンアカデミーでプレーし、下級生ながらローテーションの一角としてチームに貢献した。

一瞬でディフェンスを抜き去るクイックネスは無いが、ディフェンスのタイミングを外す確かなスキルと多彩なフィニッシュでディフェンスを翻弄。

アウトサイドシュートも正確無比で司令塔としての視野も抜群。

プレーの節々から溢れ出るセンスを感じさせる天才型のポイントガードで、どこか下級生の頃のラメロ・ボールの匂いが感じられる。

今季からはOTEに移籍。個の能力が高いプレーヤーが揃うリーグの中で、ブラウンの司令塔として能力が遺憾なく発揮されるだろう。

身体はまだ出来上がっていないが、そのセンスとスキルにフィジカルが付いてくればと思うと末恐ろしい...

【Class of 2026】

AJ・ディバンツァ

所属:プロリフィックプレップ(カリフォルニア州)
学年:class of 2026
ESPNランキング:1位 生年月日:2007年1月29日
ポジション:SF/PF
身長:200.7cm

ハイライト

華麗なスキル有するオールラウンダー

class of 2026のNo1プレーヤー、AJ・ディバンツァ。

今夏はUSA代表としてU16アメリカ選手権に出場。その身長と長いウイングスパン、高い身体能力でUSAのフルコートプレスを牽引した。

オフェンスでは切れ味鋭いハンドリングを武器に、華やかなプレーを見せてくれる。

Nike主催のAAUリーグ、EYBLのプレーオフであるPeach Jamでは、平均25.8得点を記録しオフェンシブMVPにも選出され、下級生でありがながら既に高校トップレベルの実力を有している事を証明している。。

今季からはカリフォルニアの強豪、プロリフィックプレップでプレーするが出身はマサチューセッツ州。

2021年に不遇の死を遂げたマサチューセッツ州出身のテレンス・クラークと同じAAUチームに所属し、彼と共にワークアウトもしていた様。

クラークを尊敬しており、2022年のCP3 Rising Stars Campでのダンクコンテストでは、クラークのジャージーを着て出場し、優勝をかっさらっている。

ディバンツァのプレースタイルからもクラークの影響が感じられ、ウイングながらハンドラーの素養を感じさせるのもクラークと同様だ。

今季からプレーするプロリフィックプレップは全米屈指の強豪。これまで以上に高いレベルの中でも、その溢れるセンスで異才を放ってくれる事だろう。

タイラン・ストークス

所属:プロリフィックプレップ(カリフォルニア州)
学年:class of 2026
ESPNランキング:2位 生年月日:2007年10月12日
ポジション:SF/PF
身長:200.7cm

ハイライト

高校バスケ屈指のパワフルなフィニッシャー

プロリフィックプレップのソフォモア、タイラン・ストークス。

昨季は下級生ながら主力の1人として実質的な全米No1決定戦であるGEICOナショナルズも経験。そつがない完成度の高いプレーを見せた。

今夏もUSA代表としてU16アメリカ選手権に出場し、平均10.3得点4.8リバウンド3.8アシスト1.8スティールを記録。ここでも攻守にまとまったオールラウンドなプレーを披露した。

また、抜群の身体能力を誇り、速攻やドライブからダイナミックなフィニッシュも。

まだ表情や身体つきからは幼さも感じられ、フィジカルが仕上がるだけでプレーの切れ味は1味も2味も増しそうだ。

今季からプロリフィックプレップには同学年のNo1プレーヤー、AJ・ディバンツァが加入。

学年TOP2のウイングデュオが高校バスケ界で暴れまわる事だろう。

アライジャ・アリーナス

所属:チャッツワースハイスクール(カリフォルニア州)
学年:class of 2026
ESPNランキング:5位 ポジション:SG/PG
身長:195.6cm

ハイライト

父譲りの得点力を誇るコンボガード

元NBAオールスターのギルバート・アリーナスを父に持つコンボガード、アライジャ・アリーナス。

スターが集まる強豪校では無く、地元の高校に通うのは父親の育成方針との事。

既に身長は父親以上の様で、父親譲りの得点能力を武器にフレッシュマンにしてシーズン平均で30得点超えを記録している。

世代別USA代表候補のミニキャンプにも召集され、今後より高いレベルのプレーヤーを相手にその実力を証明できれば、評価は更に上がるはず。

近年、元NBAプレーヤーを父に持つ"NBA2世"の活躍が顕著だが、アリーナスが"NBA2世"の次なるスター候補である事は間違いない。


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