ブーザー対ディバンツァ、高校トッププレーヤーの対戦はブーザー擁するコロンバスに軍配が上がる

今年の高校最上級生であるclass of 2025。

ESPNによる評価でclass of 2025のNo1プレーヤーにランクされるAJ・ディバンツァ擁するユタプレップと2位にランクされるキャメロン・ブーザー擁するコロンバスハイスクールがプレシーズントーナメントのAVANCE at L'ATTITUDE BASKETBALL CLASSICの決勝で対戦した。

ディバンツァとキャメロンはチームメイトとしてU17W杯でUSAを世界制覇に導いたチームメイト。また、ユタプレップのJJ・マンダクイット、コロンバスのケイデン・ブーザー(キャメロンの双子の兄弟)もU17W杯でUSAの主力として活躍したプレーヤー。

全米屈指のタレント擁する両校の対戦は、今季の男子高校バスケの行方を占う上でも重要な一戦だろう。
※身長はESPN記載の数字を

ブーザーツインズの活躍でコロンバスが快勝


全米有数のタレント校同士の対決は、試合開始早々から両校が次々と得点を重ねるハイペースな試合に。

ユタプレップは身長205.7cmの大型ウイングであるAJ・ディバンツァがサイズを利して、コロンバスのガード、ウイングのタイトなディフェンスの上から次々とタフショットを沈める。

対するコロンバスは身長205.7cm体重111.6kgと屈強なフィジカルを誇るPFのキャメロンがリバウンドからのアウトレットパス、ボールプッシュでアップテンポなオフェンスを演出。双子の相棒ケイデンをはじめ、身体能力に優れるプレーヤーが揃い、速攻から得点を重ねた。

2クオーター終了間際にユタプレップのJJ・マンダクイットが巧みなステップからレイアップを沈め、42-41でコロンバスが1点リードと8分クオーター制の高校バスケとしてはハイスコアな展開で前半を終える。

試合が動いたのは第3クオーター。

ディバンツァのアウトサイドシュートの精度が落ち、得点が伸び悩むユタプレップに対し、サイズと身体能力を兼ね備えるコロンバスはキャメロンのリバウンドを起点にトランジションから安定して得点。

ユタプレップはディバンツァの1対1に活路を見出そうとするが、1対1に意識が集中するあまりに視野が狭まり、スティールを奪われダンクを叩き込まれる場面も。

安定して得点を重ねたコロンバスが65-54と2桁リードを築き、ラストクオーターに入った。

最終クオーター、3PT攻勢を仕掛けるユタプレップに対し、コロンバスはキャメロンが1対1からペイントエリアでシュートをねじ込み悠々と加点。ディバンツァの鬼気迫るスコアリングも及ばす、95-76でコロンバスが勝利を収めた。

全米トッププレーヤー2人が圧巻のパフォーマンス

試合には負けたものの、ユタプレップのディバンツァはゲームハイの43得点を叩き出す圧巻のパフォーマンス。

コロンバスのディフェンスがディバンツァに集中する中、その上から次々とタフショットを沈め、数字以上に大きなインパクトを残した。

恵まれたサイズと身体能力を有し、切れ味鋭いジャブステップとハンドリングから繰り出される1対1は止める事が難しい。この試合の様にタフショットを軽々決められてしまうと、高校レベルではアンストッパブルだ。

対するコロンバスのエース、キャメロンは42得点15得点5アシスト5ブロックとモンスタースタッツを記録。

キャメロンはインサイドプレーヤーとしてのフィジカルに巧みなハンドリングとパッシングスキル、精度の高いアウトサイドシュートを揃える現代的インサイドのお手本の様なプレーヤー。

最上級生となった今季はピックのハンドラーとして仕掛けるプレーも多く見られ、これまで以上に多彩なプレーを披露してくれるだろう。

得点だけでなく、リバウンドからの早いボールプッシュとアウトレットパスでコロンバスのアップテンポなバスケの起点に。身体能力の高いプレーヤーが揃う今季のコロンバスで、キャメロンの正確なパススキルと判断の早さが遺憾なく発揮される事だろう。

ディフェンスでもサイズと高い機動力でペイントエリアを死守。ペイントエリアの得点を見ると、コロンバスの50得点に対してユタプレップは僅か18得点とキャメロンの支配力が勝敗を決するキーとなった。

また、コロンバスではケイデンも30得点9アシストを記録。堅実なゲームメイクとディフェンスを得意とする司令塔だが、この試合ではドライブからのタフなレイアップをねじ込み、得点面でも支配的なプレーを見せてくれた。


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