NBAドラフト2017:やっぱり1位指名はマーケル・フルツで揺るがない。


6月22日のドラフトまで1週間を切っていますが、今年のドラフトの1位指名はワシントン大のマーケル・フルツでほぼ間違い無さそうです。
1位指名権を持つボストンセルティックスのニーズに合っているかどうかは抜きにして、今年のドラフトの中ではやはりフルツの評価が頭1つ抜きんでている様。

セルティックスだけでなく、2位指名権を持つロサンゼルスレイカースでもワークアウトを行い、そこでも非常に高い評価を得ています。
3位指名権を持つフィラデルフィア76ersもトレードで1位指名権の獲得を画策しているとか。

フルツの他に1位指名の候補と呼べるのはジョッシュ・ジャクソン(カンザス大)、ロンゾ・ボール(UCLA)、ジェイソン・テイタム(デューク大)辺りでしょうか。
ジャクソンとボールにはフルツ同様FT成功率が低いという明確な弱点があり、シュート精度に不安を残します。
テイタムは弱点の少ない優等生ですが、1位指名権を行使するのに相応しいタレントの持ち主かと言われれば、そこまでの選手では...といった感じかと。

昨年のベン・シモンズに続き、2年連続でのNCAAトーナメント不出場選手の1位指名はほぼ確実でしょう。



マーケル・フルツ






※WS=ウイングスパン/SR=スタンディングリーチ

スタッツ



ハイライト




経歴

高校時代は名門 Dematha Catholic High Schoolでプレー。
2年生(日本の高1)までは2軍でプレーしていたというエピソードはマイケル・ジョーダンとも重なります。
1年生の終わりから、3年生の始まりまでの間に身長を15センチ近く伸ばすと、その後は一躍高校トップ選手へと才能が開花。
2016年のU18アメリカ大陸選手権では、アメリカ代表を優勝に導き、大会MVPを獲得。
マクドナルドオールアメリカンやHoop Summitにも選出されました。

大学はワシントン大に進学。
爆発的な身体能力とスムースな身のこなし、確かな技術を兼ね備え大暴れ。
1年目から期待以上の活躍を見せますが、チームの成績は低迷。
フルツ個人はFirst-team All-Pac-12やThird-team All-American等個人賞を受賞しましたが、フルツの活躍も虚しく、チームはNCAAトーナメントを逃し、シーズン終了後にはヘッドコーチのロレンゾ・ロマー氏も解雇されました。

シーズン終了後にフルツはアーリーエントリーを表明。
高校の2軍でプレーしていたフルツはたった3年でNBAドラフトの1位指名候補となりました。

フルツのベストポジションはPGなのか?

確かにフルツはアシストの出来る選手です。
ワシントン大では圧倒的なベストプレーヤーだったため、スコアリングもアシストも全てフルツがこなしていました。
しかし、同チームにPGをこなせる選手がいる場合、フルツのベストポジションはSGだと思っています。
フルツは得点の取れるPGでは無く、アシストも出来るSGだと。
これは何か根拠があるもので無く、彼のプレーを見た私の感覚論。
ポジションレス化の進む現代バスケでは、特に問題にならない話ですが、コンボガードとしてPGかSGのどちらがナチュラルポジションかという話では、フルツの場合SGの方かなと。
ラッセル・ウェストブルックがトリプルダブルを連発し、ジェームス・ハーデンがPGをする時代にPGかSGのどっち、なんて話はナンセンスだと分かっているのですが...。

私の思うフルツの目指すべき方向は、同じくワシントン大出身のオールスター、ブランドン・ロイ。
単純な身長ではロイに劣るフルツですが、ウイングスパンで上回り、スタンディングリーチでもフルツが勝ります。
ウィングスパン・スタンディングリーチ共にNBAのSGの平均以上の数字で、SGでプレーするのにも全く問題ありません。
ちなみに、ウィングスパンとスタンディングリーチに関しては、大型ガードと呼ばれるロンゾ・ボールよりもフルツの方が優秀な数字を記録しています。

フルツは弱点の少ないプレーヤーで、唯一気になるのはFT成功率くらい。
NBAでも1年目から難なく通用する気がしています。
1位指名権を持つのがどのチームになったとしても、フルツの1位指名は揺るがないでしょう。

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